2026年9月
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     ■要約

    日本国土開発<1887>は機械化施工をDNAに持ち、重機を活用した大規模造成工事を得意とする土木事業や多角的な建築事業を展開する中堅ゼネコンであり、近年では不動産開発やエネルギー事業などの関連・新規事業の育成により、プロジェクト全体を1社で担える一気通貫のバリューチェーンを構築している。同社が最大の強みと位置付ける「機械力」を軸に、自走型回転式破砕混合機※1の自社開発や、ICT建機の標準化といったi-Construction※2への取り組みを通じて大幅な省力化と工期短縮を実現しているほか、戦後復興から東日本大震災、能登半島地震に至る実績で培った復旧復興・防災減災のノウハウ、従来のゼネコンの枠を超えた事業展開に強みを持つ。

    ※1 建設発生土を現場で破砕・混合し、再利用可能な改良土へと改質する自走式建設機械。同社の技術研究開発拠点「つくば未来センター」で自社開発した。
    ※2 建設工事の測量、調査、設計、施工、検査、維持管理や更新などのプロセスにICTを導入して、建設産業の生産性を向上させる取り組みのこと。

    1. 2026年5月期の業績動向及び2027年5月期の業績予想
    2026年5月期の業績は、売上高が135,207百万円(前期比9.6%増)、営業利益が7,150百万円(同208.4%増)となり、中期経営計画初年度は好調なスタートとなった。これは、採算重視の受注と原価管理の徹底などにより、建築事業で好採算の手持ち工事が想定以上に進捗し、土木事業では収益構造改善の取り組みが顕在化したことが要因である。2027年5月期の業績予想は、売上高が137,000百万円(前期比1.3%増)、営業利益が6,300百万円(同11.9%減)を見込んでいる。前期好調となった建築事業の反動を想定したため減益予想となったが、土木事業は収益改善が継続、不動産事業とエネルギー事業は平常ペースに戻るため、中期経営計画に対しては引き続き順調な進捗となる見込みである。

    2. 中期経営計画
    同社は2025年7月に、「中期経営計画2027(2026年5月期~2028年5月期)」を策定した。基本方針として、土木事業は利益を重視した持続可能な安定事業への回帰、建築事業はライフサイクルすべてをサポートする成長事業への脱皮を計画している。不動産事業とエネルギー事業では、投資と回収のバランスを意識した堅実投資によってストック収益を伸ばす一方、適切なタイミングでの不動産売却でフロー収益を確保する方針である。新規事業では、ANION(株)は機能性吸着材「ADOXパウダー」の販売拡大、福島エコクリート(株)は石炭灰リサイクル事業の安定収益化を見込む。これらの基本方針を着実に実行することで経営基盤を再構築し、2028年5月期にROEで8.0%、営業利益90億円、3ヶ年投資額740億円、DOE(株主資本配当率)3.0%~3.5%を目指す。

    ■Key Points
    ・2026年5月期は建築事業が想定以上に好調に推移し、大幅な増収増益を達成
    ・2027年5月期は反動減を予想するも、中期経営計画は順調な進捗を見込む
    ・2028年5月期にROEで8.0%、営業利益90億円を目指す

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

    《HN》

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