2026年9月
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    緒方慎一郎氏が代表を務めるSIMPLICITY。緒方氏は自ら運営する茶寮や和菓子舗、茶舗のインテリアデザインに留まらず、「食・茶・菓・工・創」の5つの事業において、日本の伝統的なあらゆる物事を使い手の発想から、現代の生活様式に添うかたちへ丁寧な作業で再編集し、日本の風土や自然はもちろん、伝統を担う職人への敬意が現れたデザインで提供しています。

    また、箱根・仙石原で2028年開業予定の、日本初となるハイアットのラグジュアリーブランド「アリラ(Alila)」の導入が発表され(名称は「アリラ 仙石原 箱根」。建築デザインは隈研吾建築都市設計事務所)、そのインテリアデザインを担当することでも注目されている同社では新しいスタッフを募集しています。SIMPLICITYの「送り手」は、どう日本の文化を再解釈し、伝統を守り、どのようにかたちづくるのか、SIMPLICITYの仕事について深掘りします。

    シンプリシティ

    〈Andaz Tokyo 虎ノ門ヒルズ〉Photo: Nacasa & Partners Inc.

    —– SIMPLICITYでは自社で手掛ける事業の店舗と、クライアントワークのどちらも手掛けられていますが、プロジェクトはどのように進められるのですか?

    SIMPLICITY:SIMPLICITYのデザインワークスタイルは、プログラムの検討と同時に調査、コンセプトワークに時間を取り、その作業を大切に行います。その地域、場所における風土、いわゆる自然や歴史、文化、精神などを紐解きながら、古のフレーズやさまざまな思想、教えなどからも、デザインのヒントとして探り当てていきます。

    私たちは日本の言葉をとても大切にして、50年後、100年後、「日本は世界からのお手本」と誇れるようなデザインを心掛けています。依頼は国内の酒蔵や旅館などのほか、半数以上は海外のプロジェクトで、日本語や日本の伝統とは無縁な印象のクライアントもあります。その場合でも大事にしていることは、変わらず同じように歴史、土地、文化、精神性を把握したうえで、我々独自の手法を取り入れていくということです。

    シンプリシティ

    〈木屋正酒造 ゲストハウス〉Photo: Nik van der Giesen

    —–  「日本らしさ」をどのようにデザインに昇華させているのでしょうか?

    SIMPLICITY:SIMPLICITYではその空間に訪れた人の触るもの、その手触りや触ったときの心の機微までを想像し、それらを設えています。

    日本らしさは常日頃から捉えるようにしており、その「らしさ」を物件の中に装置として散りばめるように努め、空気感や五感への訴え方、所作を生む形状、独特な間の取り方など、その都度プログラムやコンセプトに則り、当てはまるよう気を配っています。

    シンプリシティ

    〈撚る屋〉Photo: Shinsui Ohara

    —–  伝統を守り、残すためには具体的にどういったことが重要だと考えますか?

    SIMPLICITY:過去をオマージュし現代版に置き換えるということは、過去使われてきた機能を現代の、これからの機能に変えなければなりません。そのためには「今以上の機能をシンプルかつ美しくあれ」というところから、新たな様式美をも取り入れるべきデザインに臨んでいくことが大切と考えて物事を進めます。

    きれいに図面を描くこと、図面通りに仕上げること自体がSIMPLICITYのゴールではありません。物件の竣工が完成ではなく、人が滞在し、灯りが入り、空気が宿り、使われていくことで進化していく空間づくりを目指しています。

    シンプリシティ

    〈Four Seasons Hotel Osaka THE SPA〉Photo: Nacása & Partners Inc

    —– 複数の事業をされていますが、インテリアデザイナーと他部門のスタッフとの接点はあるのでしょうか?

    SIMPLICITY:それぞれの事業は絶えずシームレスにつながっています。日本らしさ、SIMPLICITYらしさを考える基準や、ものづくりおよび工程はどの事業でも共通しています。それと同時に、実際のオペレーションなどに関しては専門の事業部からフィードバックを受け、常に密な連携のもとプロジェクトを進めています。

    シンプリシティ

    〈SABOE TOKYO〉Photo: Nik van der Giesen

    —– 新しく加わる仲間にはどのようなことを求めますか?

    SIMPLICITY:衣、食、住、遊、芸をはじめとする生活文化全般に強い好奇心をもち、自らの人生を感性豊かに謳歌されている多趣味な方と出会いたいと思っています。日常を楽しむ中で培われた感性や引き出しの多さは、他領域の職人やクリエイターとの共通言語となり、私たちのデザインワークをより味わい深いものにしてくれると期待しています。

    日本文化に触れることを望み、大切に思い、ともに進化させながら、プログラム、コンセプトへの向き合い方、スタイル、フォルム、ディテール、マテリアルや素材へのこだわり、職人への配慮を重んじてくださる方と、この時代に残るもの、後の時代へのきっかけになるものを一緒に創作していきたいと思います。

     

    インタビュー:2026年7月21日 八雲茶寮にて
    トップ画像〈Aēsop 京都店〉Photo: 太田拓実

    SIMPLICITYがスタッフを募集中

    SIMPLICITYがシニアインテリアデザイナーを募集

    SIMPLICITYがチーフインテリアデザイナーを募集

    SIMPLICITYがプロジェクトコーディネーター(代表付き)を募集

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