ローマ(CNN) イタリアの首都ローマはこのほど、これまで発見された中で最大規模となるローマ時代の壁面モザイクと、2000年前の壁に描かれた色鮮やかなフレスコ画を初めて公開した。14年間にわたる大規模修復プロジェクトの集大成だ。
「大モザイク」と名付けられた高さ10メートル、長さ16メートルの作品は、オッピオの丘の地下に位置している。この丘には、西暦64年~68年の時期に皇帝ネロが有名な「黄金の宮殿」を建設した。
考古学者のフランチェスコ・パチェッティ氏は8日、現場をお披露目した際、「ローマ世界でこれまでに発見された中で最大の壁面モザイクだと推定される。作品がどこで終わるのかを確認するため、今も発掘作業を続けているところだ」と説明した。

修復には14年を要した/Andrew Medichini/AP
考古学者らによると、モザイクがネロの豪華な邸宅の一部だったのか、それとも別の私邸の一部として建設され、ネロが後に取り込んだものなのかは不明だという。
ローマ時代の円形闘技場「コロッセオ」から目と鼻の先にあるこの一帯は109年、皇帝トラヤヌスによって公衆浴場へと改築された。先に描かれた大モザイクと付近のフレスコ画「描かれた都市」は、入浴者の背景に飾られていたとみられる。
モザイクは1990年代の発掘調査で初めて発見され、一部は回収できなかったが、現存する部分には色鮮やかな情景が広がっている。

修復された「大モザイク」の一部を眺める来場者たち=9月8日/Filippo Monteforte/AFP/Getty Images
城壁に囲まれた港湾都市を上空から俯瞰して描いており、西暦1世紀には珍しかった公共広場や塔も並ぶ。
緻密(ちみつ)な細部には歳月を経て色あせた青やテラコッタの色合いが使われ、港湾都市で繰り広げられる多彩な情景がまるで舞台上の芝居のように描かれている。
モザイクの上部には様々な人物が配置され、あたかも眼下の港で起きている出来事を見下ろしているかのようだ。
人物などの中には、ひげをたくわえた等身大の哲学者とその女神、数体の彫像、若い詩人が含まれているほか、円柱や花輪、植物の渦巻き模様があしらわれた演劇の舞台も描かれている。すべては青と白の大理石や宝石で彩られ、海に降り注ぐ陽光の効果を生み出している。
理想郷的な港町を表現したものなのか、それとも古代ローマ世界に実在した場所を描いているのかは、専門家にもまだ分かっていない。
「実在の場所かもしれないし、想像上の都市かもしれない。確かなことは分からない」とパチェッティ氏。同じような特徴を備えた都市は知られていないものの、モザイクが制作された当時の港にそういった特徴が見られた可能性はあるという。
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原文タイトル:Biggest-ever Roman wall mosaic, featuring mysterious port city, revealed (抄訳)
