公開
2026年09月12日 10時31分
著者

いしたにまさき
[ITmedia]
壁際数cmの距離に置くだけで100インチ超えの大画面が手に入る──超短焦点プロジェクターの魅力は、過去のプロジェクターを知っている人ほど理解しやすいかもしれません。天井に吊るす工事も、部屋を横断する長いケーブルも不要。テレビボードの上に置くだけで、部屋が映画館に変わる手軽さは、一度体験すると元には戻れない魔力があります。
今回試用したAWOL Vision(エイウォル ビジョン)の最新モデル「Aetherion(イーサリオン)」はRGB 3色レーザーを搭載する4K超短焦点プロジェクターです。同社は米国フロリダ州に拠点を置くプロジェクターメーカーで、Makuakeで先行販売が始まるとすぐに支援金額1億円を突破して話題を集めました。

Aetherion Pro(右)とAetherion Max(左)。どちらもRGB 3色レーザーを搭載する4K超短焦点プロジェクター|出典・AWOL Vision
しかし、SNSなどでのリアルな反応を見ていると、期待の声と同時にある“壁”にぶつかっている人が少なくありません。「欲しいけど、Proでも約30万円、Maxとスクリーンを合わせたら60万円。さすがに高い」(編集部注:いずれもMakuakeの早割、超早割の金額)、「そもそも巨大なスクリーンを置く場所がない」という価格と設置場所の壁です。
確かに、プロジェクターの導入において「どこに映すか」と「いくらかかるか」は永遠の課題です。今回は、公式スクリーンの実力と、あえて寝室の壁に映すというイレギュラーなテストを通じて検証してみたいと思います。
明るい部屋でもテレビのように見える
Aetherionには「Max」と「Pro」の2モデルがあり、今回メインでテストしたのは上位機のMaxです。両モデルともRGB 3色レーザーを搭載していますが、決定的に違うのが明るさ(輝度)。Proが2600 ISOルーメンなのに対し、Maxは3300 ISOルーメンという高輝度を誇ります。
後述する「明るい部屋での使用」や「寝室の白壁への投影」など、プロジェクターにとって不利な条件を力技でねじ伏せるには、この700 ISOルーメンの差が大きく効いてきます。予算が許すのであれば、迷わずMaxを選ぶことをおすすめします。
そして、このMaxの性能を100%引き出す正解は、メーカーが推奨する専用のALR(環境光抵抗)スクリーンを組み合わせること。まずは、友人のスタジオに持ち込んで電動床置き式のALRスクリーンと組み合わせてみた様子をお伝えします。

照明をつけたスタジオで、公式の電動床置きALRスクリーンに投影したAetherion Max。青空や草木の色までしっかり見え、大画面の存在感を楽しめる
スタジオでは照明をつけたまま、鮮やかな青空や緑の草木、虹のオブジェが映るYouTube動画を再生してみました。結果は驚くべきものでした。超短焦点プロジェクターとは思えないほど、とにかく発色がいいのです。赤、ピンク、青、緑が大きく入る映像では、色の広がりを素直に楽しめます。

虹のオブジェの鮮やかな色も大画面で素直に広がる。公式スクリーンと組み合わせると、RGB 3色レーザーの発色を存分に楽しめる(出典・YouTube、投稿主了承済み)
明るい部屋でも使えるといっても、直射日光が当たるような環境では限界がありますが、少なくとも「プロジェクターを使うために毎回部屋を真っ暗にする」という儀式は不要です。照明を残した状態でも、テレビと同じような感覚で映像として十分に楽しめました。
さらに、電動床置きスクリーンであれば「見終わったら収納できる」というメリットがあります。100インチの黒い板が常に部屋に居座り続ける圧迫感を消せるのは、生活空間に導入する上で非常に大きな価値です。明るいリビングで黒の沈み込みやコントラストを極めるなら、このセット購入が最も堅実な投資になります。
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