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    『俺だけレベルアップな件:KARMA』は、ネットマーブルが手がけるローグライト・アクションRPGだ。対応プラットフォームはiOS/Android。昨年7月のAnime Expo 2025で制作が発表された本作は、TVアニメ「俺だけレベルアップな件」をモチーフにした完全オリジナルストーリーで展開される。原作では描かれていない「次元の狭間」を舞台に、プレイヤーは主人公の「水篠旬」として、知られざる27年間の「君主戦争」を戦い抜いていく。

    本作の原作となる『俺だけレベルアップな件』は、Chugong氏原作・原案による韓国の小説・漫画作品だ。舞台は異次元と現世界を結ぶ「ゲート」が出現した現代。ゲートの出現によって覚醒した人間たちが次々とハンターになり、ゲート内のモンスターたちを倒して対価を得られる世界となっていた。

    ハンターとして覚醒しながらも、最も低いランクであるE級ハンターとして日々懸命に生き延びていた主人公の「水篠旬」は、思いがけないきっかけで「自分だけがレベルアップする」という特殊能力を手に入れることになる。そして、その日を境に最強のS級ハンターへと成長していくのだった。

    このたび弊誌は、本作を試遊プレイする機会に恵まれた。今回のプレイでは、戦闘における無双感や、ハイスピードバトルに組み込まれたビルドシステムの一部を楽しむことができた。本稿ではストーリーモードのチャプター1までとサバイバルモードを体験して感じたことを、『俺レべ』に初めて触れる筆者の視点でお伝えしていきたい。なお本稿における本作の説明はそれぞれ試遊版における仕様となるため留意してほしい。

    懐刀とともに進む、疾走感あふれるダンジョン

    筆者は原作未読、未視聴のため、まずはストーリーモードをプレイ。本作オリジナルの舞台である「次元の狭間」で目覚めた主人公の「水篠旬」は、スタイリッシュな見た目でオーラがあり、数々の戦いを乗り越えてきた歴戦の戦士であることがうかがえる。しかし、死の力が奪われており、現在回復途中であるとのこと。

    ここで主人公の臣下たちが登場するのだが、みな忠誠心に溢れており、ボス敵のような見た目に反して主人公を気にかける姿は真摯で温かみがある。特に「イグリット」は、その凛とした雰囲気も相まってすぐさま筆者のお気に入りキャラクターとなった。その後、初代「影の君主」である「アスボーン」の権能により「君主」の力を取り戻した主人公は、次元の狭間を通して空白の27年間に迫る戦いに身を投じていくことになる。

    今回のストーリーモードにおいて、主人公は短剣を使って俊敏に戦う。攻撃ボタンを連打することでコンボを繰り出せるほか、特殊攻撃や影を召喚して敵に高いダメージを与えることができる。回避はダッシュでおこなえるが、短いクールタイムが存在するため、戦闘中は細かな立ち回りも重要となってくる。ガードやパリィといったアクションはないため、純粋なヒット&アウェイで能動的に攻撃を仕掛けられる疾走感が楽しめる手触りであった。

    シンプルな『Hades』ライクかと思いきや

    ここまでは一般的なアクションゲームでも見られる戦闘システムであるが、特筆すべきは敵を倒して武器レベルを上げることにより獲得できる「権能」システムだ。「権能」を受けると3つの強化要素から1つを選択でき、通常攻撃のダメージアップや特殊効果などを獲得することができる。また「権能」には、巨石、降雷、氷雪といった、強力な広範囲攻撃につながる属性が存在し、これらをどのように選び取っていくかでプレイスタイルが変化していく。レベルアップする度に、主人公をプレイヤー独自の戦闘スタイルにビルドしていけるわけだ。

    ここで思い起こされるのが、2020年にリリースされ話題となったローグライク・ダンジョンアドベンチャー 『Hades』だ。本作でも、同作と同様にクォータービューで繰り広げられる高速な戦闘スタイルが取り入れられている。また、先述した「権能」システムは、『Hades』において神々から授かることのできる強化スキル「功徳」と共通する面も見られる。「功徳」も本作の「権能」と同じく3つの選択肢から1つの強化スキルを選び、ビルドを構築できるからだ。

    ただ、本作では小~中規模の敵群を高速でなぎ払っていく爽快感を重視したプレイスタイルだと感じた。スマホで遊べる手軽さや、タップ一つで大技を繰り出せるといったプレイのハードルの低さからも、本作からは“ライトな『Hades』”といった第一印象を受けた。

    その上で、本作のならではの体験として挙げられるのは、高速アクションと「レベルアップ体験」である。『Hades』では、主に各ステージをクリアすることで「功徳」を獲得する。しかし、本作では敵を倒すことで武器レベルが上がるため、戦闘中に「権能」を獲得してキャラがみるみるうちに強化されていくのだ。そのため、スピーディーな戦闘の最中でもビルドを強化することが可能となっている。まさに「俺だけがどんどんレベルアップしていく」感覚をリアルタイムで味わえる作りだ。

    また、通常コンボからの特殊攻撃でボス敵を圧倒したり、画面全体を攻撃できる影の召喚で敵を一網打尽にできるバッサリ感を、主人公の素早い攻撃スピードと迫力のあるエフェクトに合わせてダイナミックに体験できるのも本作の特徴だ。敵をなぎ倒した後に「まだまだ戦い足りない」という渇望が湧き起こる戦闘体験となっている。

    サバイバルモードはまさに四面楚歌、だがそれが心地いい

    ストーリーモードでは物語がテンポよく展開されるため、ダンジョン内で襲いかかってくる雑魚敵の数はある程度制限されてしまう。こんな敵の数じゃ物足りない……そんなプレイヤーには、これでもかと敵をお出しされるサバイバルモードがおすすめだ。

    サバイバルモードでは、筆者がストーリーモードで体験した短剣に加えて、長剣、弓などを装備した主人公と、多彩なアクションと個性をもった原作キャラクターをプレイアブルとして使用することができた。また「カーリー」を始めとした本作オリジナルのキャラクターもプレイアブルで登場しており、本作から『俺レべ』に触れる筆者にとっては嬉しいポイントの一つであった。

    さて、このサバイバルモードであるが、とにかく開始直後から敵の数が尋常ではない。四方八方から攻撃が飛び交い、弾幕が広がり、さらには隕石まで落ちてくる。筆者は、原作キャラクターの「向坂雫」、「最上真」、そして本作オリジナルキャラクターの「カーリー」を選択してそれぞれプレイしたが、各キャラクターの個性あふれるスキル強化で、迫りくる敵群を次々と殲滅していける無双感がたまらなく心地いい。さらに「権能」によるビルド強化で、どんどん攻撃の幅を増やしていけるため、スピード感にも拍車がかかる。そして雑魚敵を圧倒した後に登場するボス敵と死闘を繰り広げるのだ。

    そんなサバイバルモードをプレイした筆者だが、目を奪われたものがある。それは、キャラクター選択画面のクリアで美しいキャラクタービジュアルだ。特に鮮烈な深紅の髪をもつ「カーリー」に見とれてしまい、しばらく選択画面から動けなかったほどである。衣装の立体感、肌のみずみずしさ……戦闘時には見ることができない点にもったいなさを感じるほど、キャラクターの魅力を引き出した美麗なLive2Dグラフィックとなっていた。

    ローグライト要素が原作のレベルアップ感とリンクする

    今回、『俺だけレベルアップな件:KARMA』を試遊して、そのハイスピードな戦闘体験と、レベルアップ感がダイレクトに感じられるビルドシステムの魅力に触れることができた。特に戦闘中のレベルアップ感が、ローグライトにおけるビルド強化要素と上手く噛み合っていたのは見事だった。原作を深く知らない筆者でも、本作にローグライト要素が取り入れられた理由が分かったように思う。

    ただ、武器やキャラクターによっては、ハイスピードバトルの爽快感が類似することもあった。今回試遊できたのはゲーム全体のほんの一部分となるため、今後の開発で、ビルドシステムのさらなる拡張や戦闘スタイルのバリエーションが豊富になることに期待したい。

    『俺だけレベルアップな件:KARMA』はiOS/Android向けにリリース予定だ。

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