2026年9月
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     セガは、2027年発売予定のプレイステーション 5/Xbox Series X|S/Xbox on PC/Nintendo Switch 2/PC用ドライビングアクション「クレイジータクシー:ワールドツアー」を東京ゲームショウ2026でプレイアブル出展している。本作は、乗客を乗せて目的地まで送り届ける「クレイジータクシー」シリーズの完全新作だ。

     ゲームでは、主人公・アクセルが世界各地を巡るストーリーモード「ワールドツアー」のほか、最大6人での協力・対戦が可能なオンラインマルチプレイを搭載。以前実施されたクローズドネットワークテストではマルチプレイを体験でき、そのレポートはすでにお届けしているが、東京ゲームショウ2026では1人用のモードが用意されていた。

     今回の舞台となったのは、9月18日に発表されたばかりの「日本」マップ。試遊時の説明によると、すでに公開されている「ドイツ」のあとに訪れるマップとのことで、ミッションの難度も少し高めになっているという。渋谷や浅草、ベイエリアなどを思わせる街並みが高密度に詰め込まれており、見慣れた日本の風景をオープンカータイプのタクシーで駆け抜けられる。

     The Offspringの楽曲を聴きながら一般車を吹き飛ばし、ドリフトやジャンプで乗客を喜ばせる。そんな「クレイジータクシー」らしい爽快感が、日本という舞台でどう表現されていたのか。本稿では、そのプレイフィールをお届けする。

    【『クレイジータクシー:ワールドツアー』 MAP紹介 日本】

    「ここ渋谷だ!」とすぐわかる。東京の“らしさ”を凝縮した日本マップ

     試遊開始直後、目の前に広がった景色には強烈な既視感があった。

     巨大な交差点を人々が行き交い、その周囲には大型ビジョンを備えたビルが並ぶ。SHIBUYA109渋谷店も見え、どう見ても渋谷のスクランブル交差点を意識したロケーションだ。

    SHIBUYA109渋谷店も見える、渋谷のスクランブル交差点を思わせるエリア

     公式発表でも、日本マップにはスクランブル交差点や東京タワー、東京スカイツリー、富士山、ビルの間を縫う高速道路など、日本を象徴する風景が登場するとされている。

     ただし、実在する東京をそのまま再現したマップというわけではない。

     繁華街を抜けて高速道路へ入れば、その先には湾岸エリアが広がる。走っていると東京タワーや東京スカイツリーが見え、レインボーブリッジを思わせる巨大な橋も確認できた。

     一方、下町エリアには浅草寺を思わせる「紅葉寺」という寺があり、その周囲には仲見世を連想させる街並みが作られている。ほかにも歌舞伎座を思わせる建物など、日本人なら「あそこっぽい」と感じられる場所が至るところに配置されていた。

    下町エリアには浅草を思わせる風景も

     実際の東京を知っていれば、渋谷や浅草、湾岸エリアがこのような位置関係ではないことはすぐにわかる。しかし、プレイしていてそれが気になることはなかった。

     むしろ東京の特徴的な場所をギュッと凝縮することで、「クレイジータクシー」で走って楽しいサイズ感でありつつ、それぞれの地域が持つ“らしさ”を強調したマップになっている印象だ。繁華街から下町へ、そして下町からベイエリアへ。街並みや雰囲気は大きく変わっていくが、どこを走っていても不思議と“日本らしさ”が途切れない。

     時間帯によって街の表情が変わるのも面白い。夕方になると赤みを帯びた空と街の明かりが合わさり、妙に見覚えのある“日本の夕方”とでも言うべき光景が広がっていた。

    どこか見覚えのある“日本の夕方”らしい光景

     そして、日本の都市部を思わせる、比較的狭い道路も多い。下町のアーケード街などは特に道幅が狭く、繁華街も道幅こそそこまで細くないものの、道路そのものが入り組んでいる。目的地を示す矢印が出ていても、どの道を通っていけば目的地にたどり着けるのか迷う場面があった。

     当然ながら一般車も走っており、広い道であっても進路を塞がれることはある。しかし、一般車に進路を阻まれても、ストレスは感じにくい。前を塞ぐ車に突っ込めば豪快に吹き飛ばせるからだ。

     道が狭いからといって、一般車に気を使うような窮屈さはない。そこは爽快感を大切にしている「クレイジータクシー」らしく、多少強引に突っ込んでも勢いを止めずに走り続けられる作りになっている。

    狭い道もあるが、窮屈さはあまり感じないThe Offspringを聴きながら乗客を運ぶ。無茶な運転をするほど喜ばれる

     今回の日本マップで確認した遊びは、大きく「クレイジーラッシュ」、「オーダーミッション」、「アクティビティ」の3種類だ。

     「クレイジーラッシュ」は、シリーズおなじみのスタンダードな遊びだ。街中にいる乗客を乗せて目的地まで送り届け、さらに次の乗客へとつないでスコアを稼いでいく。

     乗客を拾うと目的地への案内が表示され、そこからアクセルを踏み込んで街へ飛び出す。すると流れ始めるのが、The Offspringなどの疾走感ある楽曲だ。

    乗客を拾ったら目的地へ。矢印を頼りに街中を爆走する

     ノリのいい楽曲を聴きながら、オープンカータイプのタクシーで見慣れた日本風の街を無茶苦茶に走り回る。このビジュアル、このサウンド、このスピード感……すべてが最高だ。アクセルを踏み込んで街へ飛び出した瞬間、一気に本作の世界へ引き込まれる。

     さらに、普通のタクシーであれば即座に苦情が来そうな運転こそ歓迎される。ドリフトを決めたり、ジャンプしたり、一般車のすぐ横をギリギリですれ違ったりすると、乗客は大喜び。危険な運転をすればするほど、より多くのチップを獲得できる。

     無茶な運転をするドライバーはもちろん、後部座席で楽しんでいる乗客まで含めて全員がクレイジー。その狂騒そのものを楽しめるのがシリーズの魅力なのだ。常識的に考えれば危険極まりないことを、ゲームの中では爽快感へ変えてしまう。

     The Offspringを聴きながら交差点へ突っ込み、車の間をすり抜け、ドリフトして目的地へ飛び込む。シリーズらしい一連の爽快感を日本の街で味わえるというだけでも、「クレイジータクシー」がカムバックすることへの期待は高まる。

    シリーズらしい一連の爽快感を日本の街で味わえるというだけで最高に嬉しい力士やサラリーマンも登場。「オーダーミッション」では特殊な依頼に挑戦

     通常の乗客を運ぶだけでなく、街の住人から特殊な依頼を受けられる「オーダーミッション」も用意されている。

     こちらではNPCとの会話があり、ちょっとした物語仕立てでミッションが進行する。今回確認できただけでも、力士やサラリーマンなど、日本マップらしいキャラクターたちが登場していた。

    街のNPCから特殊な依頼を受ける「オーダーミッション」

     依頼内容も、誰かを目的地まで送り届けるだけではない。

     筆者がプレイした中では、花火師らしき人物から依頼を受け、街中にある花火を集めて納品するミッションがあった。花火は時間が経つと爆発してしまうため、それまでにできるだけ多く回収して目的地へ運ばなければならない。

     ただでさえ無茶な運転をしているタクシーに大量の花火を積み込む時点で、危険な香りしかしないのだが、この世界の住人はそんなことを気にしない。

     通常の乗客もそうだったが、オーダーミッションに登場する人物たちもなかなかにキャラが濃い。こうしたNPCたちとのやり取りが用意されたことで、単に目的地から目的地へ走り続けるだけでなく、街を巡りながら住人と出会っていく楽しみも加わっている。

    爆発する前に花火を回収して運ぶミッションも

     さらに、街を走っている途中には「アクティビティ」も用意されていた。

     こちらは道すがらに用意された条件を達成するチャレンジのようなもので、「クレイジーラッシュ」で乗客を運んだり、「オーダーミッション」をこなしたりする合間に挑戦できる。

     こうした遊びが用意されていることで、ただ乗客を乗せて目的地まで走るだけではなく、乗客を乗せていない時間にも、日本マップそのものを走り回って探索したくなる作りになっていた。

    指定された条件の達成を目指す「アクティビティ」“リアルな東京”ではなく、“走ったら楽しい東京”

     今回日本マップをプレイして感じたのは、“東京を再現したマップ”ではなく、“走ったら楽しい東京”を作っているということだ。

     スクランブル交差点があり、浅草風の下町があり、高速道路やサービスエリアもある。遠くには東京タワーや東京スカイツリーが見える。実際の地理とは異なっていても、それぞれの場所が持つ空気感はしっかり感じ取れる。東京の“おいしいところ”をひとつのマップに詰め込んだような作りなのだ。

     邪魔な一般車は吹き飛ばし、ドリフトしながら細い路地へ飛び込む。ジャンプやニアミスを決めれば乗客は大喜び。そしてカーオーディオからは、テンションを一気に引き上げるパンクサウンドが鳴り響く。その畳みかけるようなテンポが、アクセルを踏みっぱなしで街中を突っ走るゲームプレイと抜群に噛み合っている。

    ノリノリの曲を聴きながらアクセル踏みっぱなしで街中を突っ走るのがたまらない

     「もっと速く、もっと無茶に走りたい」という「クレイジータクシー」の遊びと、どこか見覚えがありながらも、ランドマークや店舗、看板が次々と目に飛び込んでくる情報過多かつ超高密度な日本の街並みは、思っていた以上に相性がいい。

     特に日本人プレーヤーにとっては、見慣れた景色や店舗を見つける楽しさと、それらを舞台に現実では絶対にできない無茶な走りをする楽しさが同時に味わえる。馴染みのある風景だからこそ、その面白さをより強く感じられるマップになりそうだ。

     製品版では、まずはじっくり走り込んで街の構造を覚え、自分なりの最短ルートを見つけたい。その過程で、どんなクレイジーな住人や依頼に出会えるのかも楽しみだ。今度は時間を気にせず、この日本マップを隅々まで走り尽くしたい。

    「あんちゃんも祭りに参加しないか?」

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