(ブルームバーグ):日本当局が円相場を下支えするため再び介入に動けば、円を売る好機になると、UBSアセット・マネジメントのグローバル国債・為替責任者ケビン・ジャオ氏は指摘した。同氏は日本銀行による18日の利上げについて、タカ派転換を示すものではないとみている。
ジャオ氏は日本当局が今年これまでに円買い介入を実施した際に円を売っており、次のきっかけを待っている。
日銀は今回利上げに踏み切り、植田和男総裁が金融政策運営について「政策の局面が変化した」との認識を示した。ただ、今後の利上げ観測であれ市場介入であれ、円がさらに上昇するとの見方に懐疑的な投資家の姿勢を変えるにはほとんど至っていないと、ジャオ氏はインタビューで述べた。
「円安につながる基本的な政策は変わっていない」と同氏は指摘。「ドル・円は今後さらに上昇する可能性が高く、どこかの時点で当局は再び介入を実施するだろう。そうしなければ面目が立たないからだ」と続けた。

ジャオ氏はこれまで円をオーバーウエートとしていたが、7月に日本と米国が大規模な協調円買い介入に踏み切った際に円を売却した。当時、円は対ドルで1ドル=164円前後と約40年ぶりの安値まで下落していた。
円は今月に入り、日銀が利上げペースを速めるとの観測から上昇したが、18日の利上げによる下支え効果は乏しく、再びじりじりと下落している。利上げ決定後、日本当局はレートチェックを実施した。これは円買い介入に先立って行われることが多い措置だ。
ジャオ氏は、米国の利上げによって日米の金利差が維持される可能性があることから、日銀の金融引き締めを背景とした持続的な円高について「非常に懐疑的だ」と語った。市場では日銀が6月までに最大3回追加利上げすると織り込まれている一方、米連邦準備制度理事会(FRB)も同期間に同じ回数の利上げを実施すると予想されている。
「FRBが利下げしていた時にドル・円は下がらなかったのだから、FRBが利上げする中でどうして大幅に下がるだろうか」と同氏は述べた。
ジャオ氏は、日本経済が成長しインフレ率が上昇する中でも、日銀は今後数カ月、金融引き締めを急がないとみている。高市早苗首相は、日本が数十年にわたるデフレから脱却した後も、安倍晋三元首相の「アベノミクス」政策に沿って、景気を支えるため財政支出を続ける方針を堅持している。
「首相も日銀も現状維持で満足している。株価は大幅に上昇し、名目国内総生産(GDP)も成長している。巨額の債務を抱える中では、低金利は都合がいい」と話した。
原題:UBS AM’s Zhao Is Ready to Sell Yen If Japan Intervenes Again(抜粋)
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