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“NEOGEO AES+”は、かつてSNKから発売されていた家庭用ゲーム機“NEOGEO”を、現代に復刻させたハード。発売は2027年9月16日を予定している(もとは2026年11月12日発売予定だったが、部品供給不足の影響で1度延期している)。
復刻ハードと言うと、複数のゲームが内蔵されたソフトウェアベースのゲームハードだったり、もしくはミニチュアであることが多い。最初に言っておくと“NEOGEO AES+”は、オリジナルのNEOGEOの機能をそのままに、さらに進化させたハードだ。SNKとPLAION REPLAIが協業して制作した“NEOGEO AES+”は、現代でNEOGEOそのままの体験が楽しめる夢のようなハードが登場する。
“東京ゲームショウ2026”(TGS2026)では試遊ブースが出展され、そこでメディア向けのクローズドなプレゼンが実施された。本記事では“NEOGEO AES+”の開発陣からの解説を交えながら、その魅力を紹介していこう。なお、発売されるソフトの新情報もある。



PLAION REPLAIブース

プレゼン&解説してくれた開発陣。
NEOGEOとは? NEOGEOを知らない人向けに説明すると、NEOGEOは1990年に発売された伝説の家庭用ゲームハード。当時としては最先端のハイスペックハードとなっており、最大の魅力は“ゲームセンターと同じクオリティのゲームが遊べる”こと。
当時アーケードゲームからほかのハードに移植されることはあっても、何かしらオミットしたりアレンジするなど、どこか工夫をして再現していたソフトが多い。それはそれで魅力だったのだが、NEOGEOは業務用であるゲームセンター用のマシンと、ソフトがそのままお家にやってくるイメージ。
ゲームセンター好きにはたまらないハードだったのだが、そのぶん価格もデカい。当時の本体価格は58000円から始まり、ソフトも30000円前後が当たり前の、超高級ゲーム機だった。当時の価格なので、いま換算ならざっくり2倍くらいはするのだろうか。
“NEOGEO AES+”は価格も当時と比べるとお手頃になっており、
本体のみで32800円、ソフトはいまのところ1本・9980円となっている。現代に蘇った伝説のハードが、比較的お手頃な価格で楽しめるというのが、“NEOGEO AES+”のわかりやすい魅力のひとつだろう。今後発売されるタイトルが、同じ価格なのかは不明。
NEOGEO AES+


発売されるソフトカートリッジ
ちなみにハード名のAESとは“Advanced Entertainment System”の略で、簡潔にいうと家庭用NEOGEOを指す。NEOGEOの別名である。また、アーケード版は“MVS(Multi Video System)”と呼ばれている。日本的には“NEOGEO+”と言ったほうが伝わりやすいかもしれない。NEOGEOがパワーアップして復刻 まず、本ハードはソフトウェアでNEOGEOを再現したハードではなく、NEOGEOのカートリッジソフトを差して遊ぶ復刻ハードになっている。つまりエミュレーションではなく、ハードウェアからNEOGEOを再現したマシンということ。
つまりNEOGEO miniなどの複数タイトルを1個のハードにまとめたタイプのものではない。何なら本体のみでは遊べないのである。完全なる、ハードの復刻となっている。

そのため、当時のNEOGEOソフトを差すと、そのまま動作する。周辺機器のコントローラーなども、つなげばそのまま使えるとのこと。なお、麻雀コントローラーなども動作確認済みとのこと。

周辺機器も発売される。
動作確認は可能な限りすべて確認しているそうで「160本以上は」と言っていたので、発売済みタイトルについては全網羅してそうな予感(発売されたタイトル数を超えているので)。ちなみにMVSカートリッジは、変換機を噛ませることで動作すると言っていたが、もしかしたら公式の動作サポートというわけではないかも。

今回ソフトも発売されるが、これは家庭用ゲーム版を扱いつつも、MVS版も同時に遊べるようになっている。一部タイトルは完全新規なほか、新規要素が足されている場合もあり、単なる移植に過ぎない場合も。また、“NEOGEO AES+”で発売されるソフトは、昔のNEOGEOとの互換性もあるそうだ。
メモリーカードも互換性があり、あらゆる周辺機器がNEOGEOと“NEOGEO AES+”で互換性があるというのがとてもユニークなところ。ちなみにメモリーカードを差せば、ハイスコアを永続的に保存できる。
発表済みタイトル『メタルスラッグ』『ザ・キング・オブ・ファイターズ 2002』『餓狼 MARK OF THE WOLVES』『ビッグトーナメントゴルフ』『ショックトルーパーズ』『サムライスピリッツ零スペシャル』『パルスター』『ティンクルスタースプライツ』『マジシャンロード』『オーバートップ』『ゼロウィング』

『ビッグトーナメントゴルフ』
基本的にはオリジナル版そのままなのだが、ステージ選択画面でDボタンを押すと、新ステージのスコットランドが登場。これはNEOGEO CD版にあった要素で、NEOGEO版では初となる。といった感じで、開発陣は既存のゲームに、多少ならば追加要素を足すこともできる模様。


『サムライスピリッツ零スペシャル』
オリジナル版の家庭用NEOGEO版は、残虐表現がカットされた状態で発売され、まあなんかいろいろあった。今回試遊版として披露されていたものは、家庭用版と同じ状態のものとのこと。ただ、質問してみたところ、開発者によると製品版ではすべての表現を、アーケード版と同じにするという(明確に残虐表現、絶命奥義を指していた)。つまり、本物のNEOGEO向けに、真の完全移植がついに実現するかも?

『ゼロウィング』
1989年に東亜プランよりアーケードでリリースされたシューティングゲーム。おかしな話だが、NEOGEO版は当時としても発売予定もなく、この世にまったく存在していなかったバージョン。TGS2026で初披露された。
とあるファンがNEOGEOで動くように勝手に移植していたものを、本ハードの開発陣が見つけて声を掛け、その後東亜プランタイトルの権利を持つTATSUJINに正式ライセンスを受け、商品化したものだ。ただ現代にNEOGEOを蘇らせるだけでは物足りないとして、サプライズ的な仕掛けを用意したかったのだとか。
9月22日発表タイトル『ファイターズヒストリーダイナマイト』『マジカルドロップ2&3』『ダンクドリーム』『ミラクルアドベンチャー』
このメディアプレゼンに参加したメディア向けに公開されたのが、この4本。つまりデータイーストタイトルの、正式ライセンスを取得したということだろう。
『
マジカルドロップ2&3』は、2本のカートリッジがセット販売なのだろうか? と思って質問したところ、2in1カートリッジとのこと。起動時に、2か3かを選べるようになっているそうだ。
このようにライセンスがクリアーになれば、ほかのソフトも今後対応していくのかもしれない。



より具体的な仕様について
以上が基本的なわかりやすい魅力の部分。より深い部分について、実際に触れてみた&解説を受けて、どのような機能が備わっているのか説明しよう。

詳しい仕様の解説の前に「まずはとにかく動いているのを見てくれ」と言わんばかりに、『メタルスラッグ』をセット。起動から1秒ほどでNEOGEOのサウンドが流れ、自信満々の様子だった。
画面出力 モニターには現代的にHDMIケーブルに対応しており、ドットバイドットなビシッとした画面を楽しめる。解像度は、1080pと720pの出力に対応している。
人によっては“CRTモニターでやりたい”、“ブラウン管テレビにつなぎたい”といって人向けに、アナログ端子も付属している。
なお、本体下部のフタを開けると、アーケード基板かのようなディップスイッチが付いている。これは画面出力をハード側で変更するもので、解像度の変更や画面比率変更、画面出力回転、オーバークロックなどに対応している。

ハードの仕様上、どうしてもディップスイッチにせざるを得ないのでそうしたそうだが、わかりやすいボタンやスイッチにしなかったのは“ハードのアナログ感”が好きだから、あえてそうしたそうだ。昔のハードは謎の拡張用端子が付いていたりしたので、それもイメージしているとのこと。
ワイヤレスコントローラー
コントローラーは先述のように昔のものが使用できるほか、同時発売されるコントローラーは有線接続もワイヤレス接続にも対応したハイブリッドなアーケード型コントローラー。背面にはワイヤレスと有線を切り替えられるスイッチが付いている。


ワイヤレスはさすがにほんの少しだけ遅延があるそうだが、ぱっと触ってみた感じ気になるような遅延ではなかった。有線が煩わしいという人は使えばいいだろうし、やはり有線のほうが信頼性があると思うならば、有線にするといいだろう。

オプション設定など
4ボタン+スタートボタンを同時押ししながら起動すると、メインメニューモードが起動。ちょっとした隠しオプションのようなもの。メインメニューでは言語変更・ハードウェアテストなど、MVSの業務用オプションのような変更ができる。


また、モード変更でHOME(家庭用)、MVS(アーケード)の切り替えができ、家庭用ながらにゲームセンターと同じ設定にもできる。

安価にNEOGEOが楽しめる日がやってきた! とにかくNEOGEOを再現しながらも、現代向けの機能も搭載。そしてなにより、オリジナル版と互換性があるという、復刻系ハードでも超珍しい形になっている。昔の高級車を、現代仕様に作り変えてそのまま乗れるようにした、みたいな贅沢すぎるハード。価格も決して安いわけではないが、オリジナル版の価格を考えるとすごく安く感じてしまう。なんか、騙されていないだろうか? と思ってしまう部分もあるが(笑)。
当時高値で買えなかった、という大人向けでもあるし、当時からNEOGEOを愛している人にもたまらないだろう。もしかしたらオリジナル版こそ至高のNEOGEOであり、このハードは邪道であると、手を出さない人もいるかもしれないが。
少なくとも開発陣はNEOGEOへのリスペクトが凄まじく、今回発売されるハードパッケージはオリジナルの外観になっているものの、箱を外すと当時のNEOGEOの箱に入っていた。箱の中に箱があるわけだが、あえてのこだわり仕様だろう。
発売予定の2027年9月16日まで約1年かかるが、気になる人はぜひ予約しておこう。

質問を投げかけるとだいたい「よくぞ聞いてくれた!」という感じで、熱く解説していただいた。
