iPhoneをひったくられたときに、自動でロックをかける仕組みをAppleが試しているようです。
米AppleInsiderが2026年9月22日(日本時間)、iOS 27.2 beta 2にその痕跡が見つかったと伝えました。9to5Macが発見したもので、内部では「AutoLock」と呼ばれています。
スマートウォッチライフとして見逃せないのは、ペアリングしているApple Watchとの接続状態が、判定の材料に使われている点です。腕時計を着けていることが、iPhoneを守る側に回ります。
手からもぎ取られたことを複数の合図で見分ける

画像はイメージです(画像:Unsplash)
手に持っているスマートフォンをひったくる手口は、英語圏で「Apple picking」と呼ばれています。Appleは2026年5月の時点で、こうした盗難を検知して自動的にロックする機能を開発していることが伝わっていました。今回のベータ版で、その中身が見えてきた形です。
AppleInsiderによると、AutoLockは次のような合図を組み合わせて、端末が持ち主の手から離れたかどうかを判断します。
判定に使われる合図
急で鋭い加速度
ペアリングしているApple Watchに届かない状態
ペアリングしているApple Watchとの接続が切れる
ネットワークへの接続が長く失われる
ロックが解除されたまま一定時間が過ぎる
ひったくられた瞬間の鋭い動き、持ち主の腕時計から離れていくこと、電波の届かない場所へ運ばれること。単独では判断しきれない合図を重ねて見ている、という作りです。
Apple Watchが「持ち主がそこにいる証拠」になる
5つの合図のうち2つが、Apple Watchとの接続に関するものです。
持ち主が腕時計を着けたままiPhoneを使っているなら、2台は近くにあります。iPhoneだけが急に遠ざかれば、持ち主から離れた可能性が高いと判断できます。すでにApple WatchはiPhoneのロック解除を助けたり、離れたときに通知を出したりしていますが、今回は盗難の検知に使われることになります。
Apple Watchを持っている人ほど、この機能の判定は効きやすいはずです。逆に言えば、腕時計を着けずに出かけた日は合図が1つ減ることになります。
誤作動への備えも同時に作られている
ここに挙がった合図は、どれも日常のなかで普通に起こり得るものです。ポケットから勢いよく取り出す、地下に入る、電波の悪い場所を歩く。それだけでロックされては困ります。
AppleInsiderによると、Appleは誤ってロックがかかるのを防ぐ仕組みも合わせて用意しているとされています。生体認証、アプリの利用状況、そして一度ロックが起きたあとしばらく再ロックを抑えるバックオフの仕組みが挙げられています。
盗難対策は、厳しくすれば持ち主が困り、緩めれば意味がなくなります。どこで折り合いをつけるかが、この機能の出来を決めることになりそうです。
ベータ版でもまだ試せない
注意が要るのは、iOS 27.2 beta 2を入れてもこの機能は使えないという点です。
AppleInsiderによると、Appleは機能をバックグラウンドで有効にしたうえで、実際にロックする部分は無効のままにしています。判定がどれくらい当たるのかを、まずデータとして集めている段階とみられます。
したがって、いつ使えるようになるのか、そもそも製品版に入るのかは分かりません。開発が続いていることが確認できた、という段階の話です。
まとめ
iOS 27.2 beta 2に、ひったくりを検知して自動でロックする「AutoLock」の痕跡が見つかりました。急な加速度、ペアリングしているApple Watchとの接続、ネットワークの状態などを組み合わせて判定します。
誤作動を防ぐ仕組みも用意されているとされますが、ベータ版ではロックの動作そのものが無効にされていて、まだ試せません。
ロンドンなどではiPhoneが狙われやすく、Androidを避けてiPhoneだけを選ぶ手口も報告されています。Apple Watchを着けていることが盗難対策の一部になるという方向は、腕時計を毎日着けている人にとっては歓迎できる変化だと思います。
Source: Apple’s iOS 27.2 beta 2 reveals new anti-snatching protections(AppleInsider)/画像:Unsplash(フリー素材)
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