米ハワイ州マウイ島で開催中のイベント「Snapdragon Summit 2026」会場で、グーグルの新たなノートパソコン「Googlebook」の実機が披露された。

会場で実機を直接操作することはできなかったものの、人工知能(AI)サービス「Gemini」との連携機能や、Androidのシステムスタックを基盤に採用した「Googlebook OS」によるスマートフォンとの高度な統合機能が実演された。
「Gemini Live」でリアルタイムAI指導
Googlebookは、Geminiを活用したリアルタイムの対話型サポート機能「Gemini Live」を利用できる。
カメラ映像や画面共有を併用したインタラクティブなやり取りが可能で、会場ではギターのコード譜面を画面に映しながらGeminiに質問し、演奏指導を受けるデモが実施された。説明員は「カメラがユーザーの動きを見てリアルタイムにフィードバックするため、音楽や料理など上達を目指すあらゆる活動で優れたリソースになる」と魅力を語った。

カメラで手元の指の位置を確認させ、正しいコードの押さえ方についてリアルタイムでアドバイスを受ける一連の様子を見ると、スマホでも同様の使い方は可能な一方で、コード譜面など大画面ならではの活用例となっていた。
感情表現を除去しビジネスメール化「Rambler」
口頭で伝えたまとまりのない発言や感情的な言葉を自動で整理する「Rambler」機能を備える。
説明員は「自分の中の愚かな感情や怒りを取り除き、相手に送るべき素晴らしい表現に整えてくれる」とその有用性を説明。開発現場でのトラブルやイライラを含んだ音声入力から不要な感情表現を取り除き、相手に送るための洗練されたビジネスメール文章へ瞬時に変換する。
感情のまま口走った内容を冷静な文面に変えてくれる
自然言語でアプリ開発「AntiGravity」
自然言語による指示のみでアプリケーションを自動構築してビルドする開発プラットフォーム「AntiGravity」が、Googlebook上で動作する様子も公開された。

プログラミングの専門知識がなくても、欲しいアプリの概要を伝えるだけで自動生成され、セキュリティ機能「Google Play Protect」による安全性のスキャンを経て、端末へ直接インストールできる。明員は「本物のエンジニアでなくても“市民開発者”として、夢や想像を自分自身でアプリという形にできる」と強調していた。
音声操作で自由作成「カスタムウィジェット」
画面上のコンテンツをポインタで選択して要約や分析、画像生成を指示できる「Magic Pointer」機能が用意されている。
会場では、アメリカンフットボールで好きなチームの情報を示すウィジェットを制作する様子が披露された。音声でチーム名や取得したいデータ、カラーテーマを指示するだけで、最新のスポーツスコアなどを反映した専用のカスタムウィジェットを自動で生成してホーム画面へ配置できるようになっていた。
好みのウィジェットも

スマホ連携を強化「Better Together」
スマートフォンとの間でシームレスな相互操作を可能にする連携機能群「Better Together」を搭載している。主な連携機能は「Cast My Apps」「スマホ内ファイルへのクイックアクセス」「通知の同期」など。
アプリ内の写真をGooglebookで表示したところ
Cast My Appsでカレンダーアプリを表示。Googlebook上でのウィンドウサイズは自由に変えられる
スマホ内ファイルへのアクセスに用いられる通信技術について説明員は「クラウドを経由せず、ローカルWi-Fi LANを活用したピアツーピア接続により、高速で安全な連携を実現している」と明かした。
主な連携機能
Cast My Apps
スマートフォンのアプリを画面上にストリーミングして直接起動や操作をする機能
スマホ内ファイルへのクイックアクセス
同一のローカルWi-Fi環境下でスマートフォンのファイルシステムへ直接アクセスし写真などを取得する機能
通知の同期
スマートフォンの通知を受信して双方で同期や消去をする機能
Continue On
スマートフォンで作成中のメールなどの作業を大画面へ引き継いで再開する機能
Notification Sync(通知の同期)大画面対応「Google Playストア」とアプリ
Google Playストアでは、大画面やキーボード、マウス操作への対応状況を検証したアプリに対して検証済みバッジが表示される。ユーザーは対応状況を一目で確認した上で安心してアプリを導入できる。



タッチパネル操作前提のモバイルゲームに対しては、キーボードやマウス、コントローラーの入力を画面上のタッチイベントへ変換する機能を提供し、大画面での操作性を向上させている。
開発背景と今後のマルチデバイス統合
Googlebookの開発は、Androidスマートフォンユーザーからパソコン環境との統合を求める声が多く寄せられていたことが背景にある。
今後はスマートフォン側のウィジェットシステムとの完全な統合や、サードパーティ製アプリにおける作業引き継ぎ機能の対応拡大を目指す方針となっている。
