2026年10月
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    母 それまでは学校側の刑事責任を追及することに躊躇がありました。知華が好きだった学校だし……という思いはあったのです。しかし、これだけ過失がある学校側が、この時点で賠償の話をするのか……。私は偲ぶ会で八田(英二)理事長に「娘を返してください」と怒りのあまり思わず怒鳴りそうになりました。

    父 この日を境に私たちの中で学校との信頼関係は一気に冷え込みました。自分たちの調査結果や責任の所在について話をするのではなく、私たちと和解に持ち込みたいという話を先にするのは納得がいかなかったのです。

    ──刑事事件は難しいという中で、どのように告訴状ができあがったのでしょうか。

    母 唐澤弁護士との出会いが大きかったです。刑事事件として責任を追及したいんだという私たちの要望を聞いた時、「これ、私ならお手伝いできるかもしれません。もちろん海保に受理されるかどうかは私が決められることではありません」と言ってくれた初めての弁護士でした。この時点で、お願いしようと決めました。

    父 唐澤弁護士も人づてに名前を聞いていた方の一人です。検察官だけでなく行政経験もあるという経歴も伺っていましたが、お会いするまでどうなるかわかりませんでした。

    協議会だけでなく学校側だってこれだけずさんなんだから、学校の安全管理の責任を問いたいと。責任の所在を明らかにすることが原因究明、再発防止策につながっていくというのが私たちの思いですと伝えました。難しいと何度も聞かされた中で、前向きな返答があっただけでなく、代理人契約をお願いしても、すんなりと「私でよければ」と言ってくれました。

    そこから刑事告訴をすること、そして受理まで持っていくことが一つの目標になりました。他方、その頃は、学校は被疑者として扱われていないのではないかと感じていました。また、ヘリ基地反対協議会もどこまで上層部の責任が問われるのかもわからないような状況でした。

    そこで、私たちも唐澤弁護士との相談を通じて、自分たちは刑事事件においてどこまで責任を問うのかを明確にしました。少なくとも学校側は校長、学年主任、引率教員の4人、ヘリ基地反対協議会は幹部クラスを筆頭に7人は責任を問われるべきだという結論に達しました。

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