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    約30万人を動員したチケット即完アリーナツアー「DREAMS COME TRUE CONCERT TOUR 2026

    THE BLACK ○ ALBUM」9月26日(土)、27日(日) 神奈川・横浜アリーナでファイナル!!

    奇想天外なセットリストで大反響のライヴレポートを公開!!

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    デビュー記念日である3月21日から始まったDREAMS COME TRUEの最新アルバム

    『THE BLACK ○ ALBUM』のタイトルを冠したツアーが、9月26日(土)、27日(日)に

    行われた横浜アリーナでのファイナルで全日程を終えた。

    アルバムをリリースしてツアーをまわるというサイクルはもちろん今でも珍しいことではない。当たり前にある。

    しかし、今回ドリカムが行った9年ぶりのリリースツアーは、アルバムというものがアーティストにとってどういうものなのか、

    またそれをツアーで表現するとはどういうことなのかといったレベルにまで踏み込んだ、彼らなりの音楽への愛を解き放った

    珠玉のエンターテインメントだった。

    会場が暗転するとアリーナ中央の天井付近で花火が炸裂する。

    続いてアルバムのオープニングを飾る「GARGANTUA – OPENING THEME OF TBA -」が流れ、オーディエンスの歓声が渦巻き始める。

    ドリカムのアルバム1曲目と言えば、毎回その1枚の世界観へ誘うオープニング曲が定番となっている。

    前作収録曲のなかのどれかをサンプリングしながら、これまでの続きとここから展開していく新しい物語の扉を開ける

    役割を果たしている。

    まさにそんなふうにして、アルバムからライヴへと時空を跨いで旅を続けている宇宙船から降りてくるように

    吉田美和と中村正人が現れてライヴは始まった。

    2曲目「YES AND NO – TBA Version -」、3曲目「ここからだ! – TBA Version -」と続いていき、MCを挟んで、

    4曲目「あなたとトゥラッタッタ♪ – TBA Version -」ときて、ここで気づかされる。

    アルバムの曲順のままライヴが進行しているということに。

    種明かしをすると、今回のツアーにおけるライヴの構成は大きく2つのパートに分かれていた。

    まずアルバム『THE BLACK ○ ALBUM』の内容をライヴヴァージョンにアレンジ(中村曰く「魔改造」)したうえで、

    1曲目から14曲目までパフォーマンスしていく前半。

    そして後半が、「ドリ史上最も長いアンコール」と吉田が言ったブロックが用意されている。

    アルバムパートにおいては、今回のアルバムのコンセプトである“ひとつなぎの音楽”をよりドラマティックに

    各プレーヤーの個性を交えながら解釈し直していたのが印象的だった。

    例えば「Kaiju – TBA Version -」では、ジョン・メイヤーやジェネシスなど数々の有名アーティストとのレコーディングや

    ライヴで共演しているゲストドラマーのNir Zがイントロに合わせて情感豊かなドラムで北海道の原野へ誘い、

    「BEACON – TBA Version -」では、中村正人のベースと大谷幸のピアノが儚いフレーズをユニゾンで奏で、

    歌の世界をオーディエンスのもとにそっと届けた。

    さらにそれらは、ステージのつくり方や演出が合わさって、より立体的なものとして立ち現れていく。

    メインステージにはブラックホールをイメージした曲線のトラスが何本も組み合わさって、まるでそこに吸い込まれていく

    (あるいは吐き出される)ようになっていて、そこからアリーナ後方までランウェイが伸びサブステージへとつながっている。

    そのサブステージにはいくつかの仕掛けがあって、「Kaiju – TBA Version -」では吉田と中村がそれぞれクレーンに乗って

    2階席間近まで宙を飛ぶようにパフォーマンスした。

    また「次のせ〜の!で - ON THE GREEN HILL – – TBA Version -」では、アルバムに描かれた印象的なブラックホールを

    キャラクター化したマークに吉田とパフォーマーであるAKS+の4人が乗って、それがリフトアップしてオーディエンスを

    全方位的に盛り上げた。

    だからこれは、いわゆる“アルバム再現ライヴ”とは全く別次元のものなのだということが言える。

    アルバムの曲順でライヴを行いながらも、ライヴでしか表現できないやり方でアルバムの世界観を拡張しつつより細密に見せていく――

    まさにこれこそが“リリースツアー”と呼ぶにふさわしいものだと思った。

    最後の曲「アヒルガーガー」で吉田美和が1995年の「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE IN WONDERLAND」

    (以下、ワンダーランド)で使用したエレキギターを弾きながらの歌唱が大いなるサプライズとなってアルバムを締めくくると、

    ここでメンバーはいったんステージを捌け、「ドリカムディスコ」に。“ドリであそべ! ドリでおどれ!”を合言葉に

    ドリカムが継続して行ってきたダンスプロジェクトもすっかりお馴染みとなった。

    「うれしい!たのしい!大好き! – DOSCO prime Version -」「決戦は金曜日  – DOSCO prime Version -」の

    2曲をオーディエンスは各地の選抜ダンサーズとともに踊って汗を流した。

    さて――。後半パートは、位置づけとしてはアンコールではあるが、このライヴを考えるうえで、このパートの重要性は計り知れない。

    というのも、単なるサービス的に有名曲を連ねただけではない、まさにアルバムへの愛情が詰まった選曲と構成だったからだ。

    後半のオープニング(全体の15曲目)を飾ったのは「OPEN SESAME」。3枚目のアルバム『WONDER3』(1990年)の1曲目にして、

    これまでのドリカムのリリースツアーではその幕開けを告げる曲として知られているものだ。

    それを今回は「OPEN SESAME」から「戦いの火蓋」と、『WONDER3』のオープニングのまま持ってきたのがポイントだ。

    さらに4枚目のアルバム『MILLION KISSES』(1991年)の「STELLA OF DREAMS COME TRUE 〜OPENING THEME〜」は、

    前作『WONDER3』収録の「笑顔の行方」からサンプリングというふうに、歴代アルバムのオープニングを辿っていく構成になっていた。

    特に、7枚目のアルバム『DELICIOUS』(1995年)の1曲目を飾った「WEATHER FORECAST」と2曲目「いつもいつでも

    〜WHEREVER YOU ARE “DELICIOUS”VERSION〜」は、リリースの1995年がワンダーランドの年と重なったために

    リリースツアーが行われず、よって今回が正真正銘初めてステージで披露されるという価値あるサプライズも実現した。

    「ドリカムはアルバムで自分たちの音楽を伝え続けてきました。それは最初からそうでした。

    1stアルバム『DREAMS COME TRUE』(1989年)では音楽性の深さを、2ndアルバム『LOVE GOES ON…』(1989年)では

    音楽性の広さを表現しました」と中村が言うように、彼らにとってアルバムをつくることが自分たちの今の音楽を表現することであり、

    ツアーはそれを多くの人たちと直接共有するための大切な場所だった。

    別に今、それが時代とともに希薄になっているとは言わないが、彼らが今回あえてCDのみのリリースでアルバムを

    世に放ちツアーに旅立ったことは、そんな自分たちの基本姿勢をもう一度確認するという以上に、アルバムというものに含まれている

    “大切なもの”を掴み、分かち合いたいという圧倒的な熱量が感じられるものだった。

    そして確かにそこに、アルバムでしか立ち上がらない世界というものがあった。

    それを自分たちの最新作とこれまでの歩みを並列にして見せることでオーディエンスの記憶を体感に変えた。

    その熱量はまた、来年以降の活動へとひとつなぎになっていく。

    2027年は38(ミ=3、ワ=8)周年にして、4年に一度のワンダーランドが開催されるスペシャルイヤーだ。

    「またみんなで元気にワンダーランドで会おうね!」

    吉田美和の呼びかけに応えたオーディエンスの大きな拍手と歓声に包まれながら、DREAMS COME TRUEの2人は

    登場したときと同じ場所から今度は漆黒の闇に吸い込まれて行って見えなくなった。

    彼らの終わらない音楽の旅が、また始まる――。

    Text:谷岡正浩

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