Eclipse SDVは、「オートモーティブワールド[秋]2026」(2025年9月17~19日、幕張メッセ)において、2026年12月にバージョン1.0をリリース予定のSDV(ソフトウェアデファインドビークル)向けソフトウェアスタック「Eclipse S-CORE」などの開発成果を紹介した。
【「Eclipse S-CORE」バージョン1.0のソフトウェア構成】
Eclipse SDVは、統合開発環境として知られる「Eclipse」などのオープンソースソフトウェアを手掛けるEclipse Foundationの傘下で、SDV向けのソフトウェアスタックを開発しているワーキンググループである。SDV向けに、ハードウェアやLinuxよりも上層のミドルウェアをはじめとするソフトウェアスタックとなるEclipse S-COREめ、サービス指向型車両診断(SOVD)のオープンソース実装である「Eclipse openSOVD」、SDV向け標準化活動を行っているCOVESAの車両信号の標準データモデルに準拠するデータブローカー「Eclipse KUKSA」など25以上のプロジェクトで開発を進めている。
2022年に発足してから会員数を拡大しており、現在のメンバー数は50以上の企業/団体が参加している。中核会員である戦略メンバーが、BMWグループやフォルクスワーゲングループ傘下のCARIAD、メルセデス・ベンツ・グループ傘下のメルセデス・ベンツ テックイノベーション、ボッシュ、ZFグループなどとなっているように、当初は欧米が中心だったが、足元ではヒュンダイモービスやLGなど韓国企業の参加も目立っている。
Eclipse Foundation Europe SDV Ecosystem Development DirectorのAnsgar Lindwedel氏は「車載ソフトウェアの高度化、複雑化が進む中で、自動車産業全体が協力して開発できる協調領域がある。Eclipse SDVはオープンソースで協調領域に当たるソフトウェアを開発している」と語る。
ただし現時点でEclipse SDVに日本から参加しているのはルネサス エレクトロニクスの1社だけだ。「Eclipse SDVの活動は欧州、米国、韓国の企業が中心になっているが、できれば日本の自動車産業のエコシステムにもコミットしていきたいと考えている。そのためにも日本の自動車産業からの会員参加を募るべく、今回の展示会に出展した」(Eclipse SDVの日本担当で、日本IBM 自動車産業担当 CTO コンサルティング事業本部 オートモーティブ コンピテンシーセンターの川島善之氏)という。
なお、Eclipse S-COREは2026年9月9日にバージョン0.9を発表したところで、同年12月にメジャーリリースとなるバージョン1.0の発表を控えている。
展示では、Eclipse SDVに参加するエレクトロビットとイータスのソフトウェアを組み合わせたADAS(先進運転支援システム)基盤のデモを披露した。エレクトロビットの機能安全対応Linuxでカメラによるセンシングを行い、Eclipse S-COREのミドルウェアで構成されるイータスの車両ソフトウェア基盤により、センシング結果に基づき自動でステアリング操作を行うという内容である。
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