日本時間10月4日(土)16時にスタートが予定されている2026年シーズンのF1第16戦バーレーンGPの決勝レース。ここでは、降格ペナルティ適用後のスターティンググリッド、予選結果からの変更点、そして予想されるタイヤ戦略と天候状況についてまとめる。
スターティング・グリッド:14台変動
3台にグリッド降格ペナルティが科され、合計14台のスタート位置が予選順位から変動する見通しだ。
予選15番手のフランコ・コラピント(アルピーヌ)は、前戦での接触に伴う5グリッドに加え、パワーユニット(PU)交換による10グリッド降格を受ける。
しかしながら、予選16番手のアーヴィッド・リンブラッド(レーシング・ブルズ)がPU交換で30グリッド降格を受けるため、決勝では21番グリッドにコラピント、リンブラッドが最後尾に着くことになる。
また、予選3番手のアイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)は、PU交換により5グリッド降格を受け、8番グリッドに後退する。
以下、各ドライバーの予選結果からの変動も併せて正式スターティンググリッドを記す。
Pos
No
Driver
Team
Qualifying
1
3
M.フェルスタッペン
レッドブル
1(-)
2
44
L.ハミルトン
フェラーリ
2(-)
3
12
A.K.アントネッリ
メルセデス
4(+1)
4
16
C.ルクレール
フェラーリ
5(+1)
5
1
L.ノリス
マクラーレン・メルセデス
6(+1)
6
81
O.ピアストリ
マクラーレン・メルセデス
7(+1)
7
63
G.ラッセル
メルセデス
8(+1)
8
6
I.ハジャー
レッドブル
3(-5)
9
10
P.ガスリー
アルピーヌ・メルセデス
9(-)
10
5
G.ボルトレート
アウディ
10(-)
11
30
L.ローソン
レーシングブルズ・RBPT
11(-)
12
14
F.アロンソ
アストンマーティン・ホンダ
12(-)
13
55
C.サインツ
ウィリアムズ・メルセデス
13(-)
14
18
L.ストロール
アストンマーティン・ホンダ
14(-)
15
27
N.ヒュルケンベルグ
アウディ
17(+2)
16
87
O.ベアマン
ハース・フェラーリ
18(+2)
17
31
E.オコン
ハース・フェラーリ
19(+2)
18
23
A.アルボン
ウィリアムズ・メルセデス
20(+2)
19
77
V.ボッタス
キャデラック・フェラーリ
21(+2)
20
11
S.ペレス
キャデラック・フェラーリ
22(+2)
21
43
F.コラピント
アルピーヌ・メルセデス
15(-6)
22
41
A.リンブラッド
レーシングブルズ・RBPT
16(-6)
レースの模様はフジテレビNEXTおよびFODで完全生配信・生中継される。
タイヤ戦略:2ストップ本命、3回交換も視野
Courtesy Of McLaren
大勢の観客が見守るセパン・インターナショナル・サーキットの最終コーナーを走行するランド・ノリス(マクラーレン)、2026年10月2日(金) F1バーレーンGPフリー走行
決勝に向けては、「ミディアム→ハード→ハードの2ストップ戦略が本命」と見込まれている。ピレリのシミュレーションによる推奨ピットウインドウは、1回目が12~18周目、2回目が32~38周目。粗い路面と高温によって大きなデグラデーションが予想されるセパンでは、3種類すべてのコンパウンドが選択肢に入り、3ストップも現実的な戦略となり得る状況だ。
ただし、ポールポジションのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と4番グリッドのシャルル・ルクレール(フェラーリ)だけは、ハードを2セット残していないため、本命とされるこの戦略を採用することができない。両者の手持ちはハードとミディアムが各1セットで、ソフトを組み込む必要がある。
使い方次第で活きるソフト
今回ソフトに指定されたC4は、前戦アゼルバイジャンGPではミディアムとして使用されていた。滑らかなバクーの路面では競争力を発揮することができなかったが、セパンの粗い路面では本来の性能を発揮している。
ただし、予選ラップのように、そのポテンシャルをすぐに最大限引き出そうとすると、デグラデーションによってロングスティントを走ることは難しくなる。一方で、序盤の数周を使って徐々に適正な作動ウインドウに入れていけば、長いスティントでも許容できるレベルの安定性を維持できることが確認されている。
さらに、ピレリのモータースポーツ・ディレクターを務めるダリオ・マッラフスキによると、ソフトとミディアムのデグラデーションにはさほど大きな違いはないという。
そのため、フェルスタッペンとルクレールにとって理論上最速の2ストップは、「ソフト→ハード→ミディアム」となる。11~17周目に最初の交換を行い、ハードで長い第2スティントを走った後、34~40周目にミディアムに切り替える。
Courtesy Of Audi
大きな屋根が特徴的なグランドスタンド前を走行するF1マシン、2026年10月3日(土) F1バーレーンGP(セパン・インターナショナル・サーキット)
最速の3ストップ戦略は?
第1スティントでミディアムに代えてソフトを使う「ソフト→ハード→ハード」も最も競争力のある戦略の一つとされている。この場合、最初のピットストップ・ウインドウは10~16周目に早まる。
ハードは、より柔らかいコンパウンドと比べて耐熱性が高く、デグラデーションも少ないことから、レースでは有力なコンパウンドになるとみられるが、「ソフト→ミディアム→ソフト」という、ハードを使用しない2ストップも選択肢になると予想されている。
一方、理論上最速の3ストップと予想されているのは、「ソフト→ハード→ハード→ミディアム」だ。推奨交換時期は7~13周目、24~30周目、41~47周目となる。ただし、こちらもハードが2セット必要なため、フェルスタッペンとルクレールの選択肢には入らない。
セパンでは、ピットストップによるタイムロスが約24秒と大きい。3ストップを成立させるには、追加の交換に伴う失うロスを、コース上でかなり積極的にプッシュして取り戻す必要がある。
決勝当日の天気:セパンに迫る雷雨
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.
作業エリアでF1用タイヤの組み付け作業を行うピレリのスタッフ、2026年10月1日(木) F1バーレーンGPメディアデー(セパン・インターナショナル・サーキット)
もっとも、以上のタイヤ戦略はあくまでスリックタイヤを前提とするもので、雨が降れば無に帰すことになる。
日曜日の現地クアラルンプールは大気の状態が不安定で、13時以降は夜までにわか雷雨の予報となっている。スタート時刻の降水確率は50%と高い。その後、レース終了が見込まれる頃に向けて低下するものの、依然として30%を超える見込みとされている。
今季はこれまで本格的なウエットセッションを経験していない。ただし、同じく降雨が予想された金曜と土曜は、予報に反してドライコンディションが続いた。
スパ・フランコルシャンのようにセパンの天候は伝統的に予想しにくく、チェッカーフラッグを迎えるまで何が起こるのかは誰にも分からない。
