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    北米で旋風を巻き起こす新ゲーム機“Nex Playground”試遊レビュー。コントローラなし、体ひとつでここまで遊べる! 2027年日本上陸に向けて新作も数々準備中

     体を動かすゲームはいくつかあるけれど、コントローラを持っていないといけなかったり、場合によってはヘッドマウントディスプレイを装着しなければいけなかったりで、意外と遊びづらい。アーケードゲーム機だったら何も気にせずゲームにだけ集中できるけど、さすがに家庭環境にアーケードゲーム筐体を搬入するのは無理がある。

     そんな中、体を動かして遊ぶ新たなゲームハードが登場し、北米市場を賑わせている。Nex Playgroundだ。その人気ぶりは凄まじく、北米では2025年のゲームハード売上で、PlaystationやNintendo Switchに続く3位になったほどだという。またこうした人気を受け、北米Amazonのゲームカテゴリには、専用のタブすらできているそうだ。

     そんな本機がいかほどのものなのか。試す機会が得られたので、実際に遊んできた。

    電源ボタンすらない! 体ひとつで遊ぶ新感覚ゲーム機

     そもそもNex Playgroundがどんなゲーム機なのか。その説明からしておこう。Nex Playgroundは、コントローラ不要で遊べる新世代体感ゲーム機。内蔵されたカメラがプレイヤーのシルエットを読み込み、プレイヤーは全身を使ってゲームをプレイする。ただ腕を振るだけのシンプルな動作で操作するゲームもあれば、バットをスイングするような全身運動が求められるものもある。ゲームによって、いろいろな動きが求められるゲームハードだ。

    北米で旋風を巻き起こす新ゲーム機“Nex Playground”試遊レビュー。コントローラなし、体ひとつでここまで遊べる! 2027年日本上陸に向けて新作も数々準備中

     プレイ前に端末をよくよく見せてもらったのだが、これが小さいのなんのって。しかも、いろいろいじくり回してみたものの、どこにも物理ボタンがない。電源ボタンすらない。話を聞いたところ、ケーブルを挿してリモコンで電源を入れれば、すぐにでもプレイを開始できるとのこと。プレイ開始までのハードルはかなり低そうだ。

    北米で旋風を巻き起こす新ゲーム機“Nex Playground”試遊レビュー。コントローラなし、体ひとつでここまで遊べる! 2027年日本上陸に向けて新作も数々準備中

    形状は立方体。サイズは一辺が約7センチほどでかなり小さい。カメラにレンズキャップがあるので安心感もある。

    『フルーツニンジャ』で体を動かしたら、いい汗をかいた ということで、さっそくゲームを遊ぼうとゲームリストを探索。かなり作品数は多い。しかも、中にはセサミストリートやソニック、パックマンなど、見覚えのある作品やキャラクターがちらほら。スマートフォンで遊んだこともある懐かしの作品まで見える。

     まずはゲームルールも勝手知ったる『

    フルーツニンジャ』をプレイ。画面から飛び出してくるフルーツをひたすらカットして、得点を競うカジュアルゲームだ。たまに出てくる爆弾を避けながらフルーツを切るので、むちゃくちゃに切ればいいというものでもない。スマホゲーム黎明期にはよく遊んだなぁ。懐かしい。
    北米で旋風を巻き起こす新ゲーム機“Nex Playground”試遊レビュー。コントローラなし、体ひとつでここまで遊べる! 2027年日本上陸に向けて新作も数々準備中

     Nex Playgroundでのプレイもルールは同じ。ただ操作方法が大きく異なる。スマホ版では画面をスワイプしてフルーツを切っていたが、Nex Playground版では体を大きく動かし、腕でフルーツを切っていく感じだ。これが思いのほか疲れる! フルーツをカットするには腕を手刀のように振り回せばいいだけなのだが、画面のあちこちに飛んでくるフルーツを切るには、体を少しかがめたり、左右に振ったりと、意外と全身運動。ふだんの運動といえばコンビニまでの徒歩(徒歩2分)くらいしかない筆者にとっては、かなりいい運動になった。汗だくになるほどの運動量ではないが、夢中になって腕を振り回したおかげで心地よい疲労感がある。思いきり体を動かすのは久しぶりだったけど、やっぱりいいね! アドレナリンが出るのを感じる。

    協力プレイでこそ本領発揮 続いて遊んだのは『パックマン』。オバケから逃げながらドットを食べていく、昔ながらの『パックマン』だ。この作品は、腕でパックマンの移動方向を指示するだけなので、運動量は控えめ。ただ1作遊んだだけで想像以上に消耗している筆者のことを思いやって、メーカーの人はこのゲームをおすすめしてくれたのだろう。感謝感謝。

     最初はなかなかうまく指示を出せずに戸惑ったが、コツを掴めば思った通りにパックマンに指示を出せた。ちなみに今回は、NexのCEOであるデイビッド氏と協力プレイをするという贅沢も経験。協力プレイでは、片方がオバケに捕まってダウンをしても、カギを取得すれば復活させられるので、ワイワイと遊べた。これがかなりおもしろい! ひとりでドタバタ遊ぶのもいいが、隣にも同じくドタバタ遊んでいる人がいるだけで、楽しさが倍になる。必死に体を動かして遊んでいる友だちを応援するのも楽しいし、Nex Playgroundはエクササイズとしても役立ちそうだが、誰かと遊ぶことで本領を発揮しそうだ。

     そのほかのラインナップも見てみたが、配信中のゲームはかなり多い。そこで気づいたのは、小さい子でも楽しめそうなゲームが多いこと。難しい操作やストーリー、システムがなさそうな、シンプルなゲームが並んでいる。老若男女の垣根なく楽しめそうな印象だ。

    北米で旋風を巻き起こす新ゲーム機“Nex Playground”試遊レビュー。コントローラなし、体ひとつでここまで遊べる! 2027年日本上陸に向けて新作も数々準備中北米で旋風を巻き起こす新ゲーム機“Nex Playground”試遊レビュー。コントローラなし、体ひとつでここまで遊べる! 2027年日本上陸に向けて新作も数々準備中北米で旋風を巻き起こす新ゲーム機“Nex Playground”試遊レビュー。コントローラなし、体ひとつでここまで遊べる! 2027年日本上陸に向けて新作も数々準備中
     筆者には甥っ子がいるのだが、甥っ子に会うときにこれがあったら、最高のおじさんとして好かれそうな気がする。……買うか!

     ちなみにゲームはサブスクリプションで配信されていく形になるそうだ。またゲーム内には広告も課金もない。安心して遊べる土壌もしっかりと作られていることを感じた。

    CEOデイビッド氏に聞く。“アクティブプレイ”はこうして生まれた

     北米で旋風を巻き起こしたこのデバイスが生まれた経緯から、2027年の日本上陸に向けてどのような準備を進めているのか。Nexの創業者CEOデイビッド氏、CTOのトム氏、そして日本での展開を担当する山本氏にインタビューできる機会が得られたので、気になるいろいろを聞いてみた。

    David Lee氏(デイビッド・リー)

    Nex 共同創業者兼CEO(文中はデイビッド)

    山本恵美子 氏(やまもと えみこ)

    Nex Japan合同会社・日本ゼネラルマネージャー(文中は山本)

    Tom Kang氏(トム・カン)

    Nex プレジデント 兼 インターナショナル統括(文中はトム)

    『スラムダンク』からはじまった技術開発の熱――まずデイビッドさんの経歴から教えていただけますか?

    デイビッド

     私は2008年に“NBA”スタートアップ企業を立ち上げ、バスケットボールに関するアプリを開発したのがすべてのスタートラインにあると思います。それがきっかけで立ち上げた企業はAppleに買収され、そこからは8年間Appleに在籍していました。その後2017年に独立をして現在に至ります。――バスケットボールがスタート地点にあるんですね。

    デイビッド

     『スラムダンク』を見て育ち、そこからすごく強い影響を受けたのが大きいですね。プロプレイヤーを目指していた時期もあったのですが、残念ながらその夢は身長もバスケットボールのスキルもプロのレベルに届かず諦めています。でも、テクノロジーが僕をNBAへ連れて行ってくれたんです。――テクノロジーが夢を叶えてくれたというのは、どういうことですか?

    デイビッド

     2018年9月のApple Special Eventで、モーショントラッキング技術を使ったバスケットボールのトレーニングアプリ『Homecourt』を発表し、そのデモを行ったんです。それがNBAが関心を持ってくれて、NBAがNexのパートナーとなり投資を行ってくれたんです。――そこからどういった経緯でゲームへの方向転換が行われたのでしょうか?

    デイビッド

     『Homecourt』のために開発した技術を掘り下げていったときに、「この技術はゲームに活かせる」という気付きを得たんです。ただ急激な方向転換は難しく、当時いろいろと考えていたのですが、そこでスティーブ・ジョブズと任天堂の岩田聡さんのマインドを参考にさせていただきました。

     スティーブ・ジョブズからは大きなビジョンで物を考えることと細部への徹底したこだわりを学び、岩田さんからは「ゲームはすべての人のためになり得る」という哲学を学びました。そして“ゲームを通じて家族みんなをひとつにする”という体験を、私たちも実現したいと考え、ゲーム事業をスタートさせました。

    “お弁当箱の中に入ったルービックキューブ”の正体――Nex Playgroundがどんなデバイスなのか、あらためて教えてください。

    デイビッド

     “お弁当箱の中に入ったルービックキューブ”と表現しています。小さな箱の中に大量のテクノロジーが詰まっているけれど、使う人にとっては非常にシンプル。ゲームプレイ時に使用するコントローラは一切なく、体を動かしてゲームをプレイするゲーム機です。“アクティブなプレイを通じて家族や友人のつながりを深めること”をテーマに開発しています。

     ゲームに限らず、昨今のエンターテインメントはユーザーをソファに縛り付け、孤立させるものが多いですよね? しかもそれらのコンテンツが最適化されているのはエンゲージメントであって、ウェルビーイングではありません。私たちはそこを解決したいんです。

     小さなお子さんをはじめ、親御さんや祖父母の世代も含め、全員が身体的、精神的、社会的に満たされるウェルビーイングを目指したいと考えています。子どもたちは純粋に遊びたい気持ちを満たせるし、親の世代はフィットネスとして使える。祖父母の世代にとっては複雑すぎず、孫や家族みんなと楽しめる。そういった世界を作るべく、Nex Playgroundを開発しました。

    ――たしかにシンプルな全身運動で操作できるゲームは健康にもよさそうですね。ゲーム機として展開していくにあたり、開発でこだわっている箇所もあるかと思いますが、どういった点にこだわっていますか?

    デイビッド

     もっともこだわったのはカメラとカメラ映像を処理するシステムですね。――なにか特別なカメラや技術が用いられているのでしょうか?

    デイビッド

     まずカメラですが、172度の広角レンズと12メガピクセルのカメラセンサーを搭載しています。システムは、モーション認識の部分にこだわっています。技術的な話になってしまうので詳細は割愛しますが、カメラで捉えられた映像は、専用のプロセッサーで解析され、そこに何が映っているのかを正しく理解するようなシステムです。それをゲームに反映させてテレビ画面に出力するところまでを、高速で、しかも高精度で行えるようになっています。――実際にプレイしていても、操作への反応はかなり速く感じました。レイテンシーはどれくらいになるのでしょう?

    デイビッド

     映像の取得から結果をゲームに反映させるまで、133ミリ秒ほどになります。すべてのプロセスをひとつひとつ最適化することで、この反応速度を実現しました。――それはすごい。成人と幼児とでは大きさもシルエットも大きく違いますが、それでも両方を正しく認識できるのでしょうか?

    デイビッド

     基本的に体型や年齢による制限はありません。また広角レンズによりカメラから1メートル離れていればプレイヤーの全身を認識できるのも大きな特徴です。

    北米では100万台。「トップ3」の快挙と新カテゴリーへの自信――北米での展開状況を教えてください。

    トム

     2024年に北米1000以上の店舗で取り扱いが始まり、2025年には5000以上、2026年には7000以上に増えています。主要な量販店やオンラインでの販売経路を確保できています。そうした努力もあり、2024年と2025年では、12月初旬にすべての販売プラットフォームで在庫が売り切れるほどの人気を獲得できています。

     北米Amazonでは人気ゲームハードと並んでカテゴリが作られていますし、コミュニティからも愛のこもったフィードバックが日常的に届いていて、多くのユーザーに愛されていることを感じていますね。

    ――調べる限りでは、2025年には北米のゲームハード売上ランキングで3位に入ったとも聞いています。

    デイビッド

     新しいブランドのゲームコンソールがトップ3に食い込むのは、じつは20年以上ぶりのことなんです。ただ、僕らは任天堂やプレイステーションと競争しているわけではないので、順位に大きな意味はありません。私たちがやろうとしているのは、“アクティブプレイ”という新しいカテゴリーの創出なんです。――具体的に販売台数はどれくらいになるのでしょうか?

    デイビッド

     具体的な数字は不明ですが、現在までに100万台以上は販売しています。――ゲームハードである以上、ソフトウェアラインアップも売上に影響しそうです。コンテンツの提供体制はどうなっているのでしょうか?

    デイビッド

     ソフトウェアはそれぞれを購入する形ではなく、サブスクリプションに加入していただくだけですべて遊べるようになる形態で提供されます。そのラインアップは確実に増えていて、2026年9月末時点では60タイトル以上が配信されています。ゲームジャンルもさまざまで、スポーツやフィットネスに加え、パーティーゲーム、リズムゲーム、学習用ゲームなども取り揃えています。

     これらのコンテンツは4つの社内スタジオと、日本のスタジオを含む世界中のパートナースタジオが開発していて、アップデートを含む、何かしらのコンテンツを高頻度で配信できるように体制を整えています。その甲斐あって、直近2年では毎年15~20タイトルを安定してリリースし続けている状態です。今冬には“ソニック”や“パックマン”といった人気キャラクターのゲームも配信予定です。

    ――ゲームは専用のWebサービスからダウンロードして遊ぶ形ですか?

    デイビッド

     はい、すべてダウンロードして、デバイス上で動かす形を採用しています。これまでは配信している全ゲームをストレージに保管できていたのですが、最近はラインアップが増加したことで全ゲームのサイズ総計がストレージ容量を超えてしまったので、プレイしていないゲームは本体が自動的に管理するシステムを採用したので、基本的にはストレージ容量を気にせず利用していただけます。――今後のアップデート計画についても教えてください。

    デイビッド

     まだテスト段階ではありますが、オンラインマルチプレイの機能を開発中です。――オンラインマルチプレイができるのは楽しそうですね。

    デイビッド

     私はいまカリフォルニアに住んでいるのですが、母は香港在住なんです。なので離れている家族とも遊べるように“ふたつのリビングルームをひとつに”というテーマで設計・開発を進めています。また、指や顔の認識精度、素早い動きの認識精度も向上させていて、カメラのファームウェアも日々改善され続けている状態です。SNS連携もニーズのひとつとしてあることは把握しているのですが、私たちは信頼と安全をもっとも重要視しているので、外部サービスとの連携などについてはまだ本格的に検討はしていません。

    2027年日本上陸。「日本のIPを世界へ、世界のIPを日本へ」――現在は北米がメインマーケットになっているかと思いますが、グローバル展開の状況を教えてください。

    トム

     2026年6月にイギリスとアイルランドで発売し、すべての販売チャネルで大きな反響をいただいています。2026年第4四半期にはドイツでの展開を予定しています。そして2027年、いよいよ日本での発売がスタートする予定です。――Nex社にとって、日本市場はどのように見えていますか?

    トム

     日本はもっとも重要な市場のひとつです。ゲーム市場が巨大ですし、素晴らしい作品やキャラクターがたくさんあります。また優秀な開発者も多く、優れたハードウェアメーカーも揃っているので、私たちにとっては本当に重要なマーケットです。ここに本気で取り組むため、いま私たちは日本に関わるプロジェクトをいくつも立ち上げて取り組んでいます。

    山本

     ローカライズはもちろん、それ以上の“カルチャリゼーション”も行ってから日本展開をする予定です。日本のお客様にもっともフィットするタイトルを、日本のゲーム会社さんといっしょに新しく開発しているので楽しみにしていてください。日本のお客様向けに新しい作品も登場させる予定です。最終的にはそれらもグローバル展開していきますが、新作はまず日本での展開を見据えて取り組んでいきます。――価格についても、日本向けの調整はありますか?

    山本

     そこはまだ発表できる段階ではないのですが、ハードウェアの価格はもちろん、サブスクリプションサービスの内容も、アメリカとは異なる価格帯や形態を検討しています。まずは日本のお客様に手に取っていただきやすい形にすることがベストですから。リリース時には、日本でもなじみ深い作品やキャラクターのタイトルがきちんと揃った状態でお届けするつもりなので、ご期待ください。――Nex社はRedditでもユーザーとやり取りをしていたり、フィードバック吸い上げにもかなり力を入れている印象です。しかし日本ユーザーはフィードバックをあまり表に出さないような印象ですが、ここはどう攻略していく予定ですか?

    山本

     ソーシャルコミュニティは、日本でもしっかり立ち上げ、フィードバックを吸い上げていく予定です。海外のNex Playgroundのコミュニティ主体は、子どもを持つ母親層がメインとなっています。ゲームのコミュニティとしては少し特殊かもしれませんが、日本でも母親層の意見が拾える場を捉え、コミュニケーションをとっていきたいです。

     プレイ体験も含め、Nex Playgroundはこれまでのゲーム機とは大きく異なるデバイスです。そのため、ユーザーへのアプローチもふつうのゲームプラットフォームとは異なるものが必要だと思っています。

    ――実際に遊んでみても、Nex Playgroundはとにかく新しいガジェットであると感じます。そのため、どれだけ言葉を尽くすよりも、まずは触ってもらうほうが重要だと感じました。

    山本

     まったくその通りで、Nex Playgroundの周知を広めていくにあたり、量販店でのプレイアブルデモは絶対に欠かせません。日本のお客様はきちんと確かめてから購入する文化があるので、実際に体験いただく機会を最大限に作っていきたいと思います。また日本での展開については量販店さんとのお話も進んでいて、計画としてはほぼ決まってきている状態です。リリース前から、イベントやポップアップストアといった企画を動かしていく予定なので、こちらもご注目ください。

    商品概要タイトル:Nex Playgroundメーカー:Nex発売日:2027年予定価格:299ドル(※北米価格。日本での価格・形態は検討中)ジャンル:体感型ゲーム機

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