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自動運転分野では米中に後れを取っていた日本だが、ここにきて急速にキャッチアップに向けた動きが出てきている。背景にあるのは、AI(人工知能)を使って操作を制御するE2E方式の進化だ。連載『株式相場の歩き方』の本稿では、ロボタクシー導入やトヨタ自動車の自動運転の取り組みなど最新状況を解説。さらに業界をリードする大手企業からIPO(新規株式公開)直後の注目企業まで、自動運転で躍進が期待できる6社を取り上げる。(経済ジャーナリスト 和島英樹)
27年中に無人運転タクシーが実現!?
トヨタも自動運転車の開発を加速
日本でも自動運転が動き出そうとしている。先行する米国や中国に比べて大きく後れを取っていた日本だが、ようやく具体化が進展しつつあるのだ。
2026年9月、タクシーアプリのGOと米アルファベット傘下のウェイモ、タクシー業界大手の日本交通が、東京で自動運転タクシーの商用化に向けた戦略的パートナーシップに合意したと発表。トヨタ自動車も28年から高度な運転支援技術を有する自動運転「2++(プラスプラス)」を車両に導入し、量産化する計画と報道されている。トヨタ自動車は30年には商用車で「レベル4」の投入を目指すという。
まずはGOなど3社の動きを確認しておこう。3社は25年から都内7区で公道での試験走行を行い、ウェイモの自動運転技術を東京の道路環境に適応させながら、運行に向けた準備を進めてきた。27年中に東京で国内初となる自動運転レベル4の完全無人走行による商用タクシーの運行を目指しており、段階的に100台規模の導入を目標としている。
既にウェイモは米国内で自動運転タクシーの運行実績がある。発表資料によればウェイモは毎週50万回以上の乗車を提供し、人間のドライバーと比較して15倍以上安全であることが実証されているという。
日本では関係省庁の調整が残されているが、国土交通省や警察庁などは自動運転に前向きとみられている。また、9月に発足した第2次高市改造内閣が規制緩和に前向きな陣容となったことも追い風となる。
特に内閣府特命大臣(規制改革担当)に就任した中司宏氏(日本維新の会)は、会見で「維新の会で提言してきたライドシェアや自動運転に取り組んでいきたい」と積極姿勢を見せた。国土交通大臣やデジタル大臣も自動運転推進派とみられている。
一方、トヨタ自動車の自動運転「2++(プラスプラス)」とはどのようなものか。自動運転の定義は6段階に分かれているが、「レベル2++」は公式な定義が存在しない独自分類である。
ただし、独自分類だからといって、レベルが低いわけではない。むしろ、トヨタの今回の発表は一気に「レベル4」を狙う意味合いがあり、先行する米テスラなどとの距離を一気に縮めることを狙っているとみられているのだ。
にわかに脚光を浴びる自動運転だが、本命企業はどこか。日本勢は先行するテスラやウェイモ、中国勢に追い付けるのか。次ページではAIを活用した技術で自動運転開発が加速している現状を解説しつつ、日本勢が一気にキャッチアップできるかもしれない理由、さらには自動運転でチェックしておきたい6社も紹介する。
