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    連載:M高史の陸上まるかじり

    M高史

    2026/10/07

    (最終更新:2026/10/07)

    #M高史の陸上まるかじり

    #日本福祉大学

    全日本大学女子駅伝初出場を決めた日本福祉大学の皆さんを取材させていただきました(M高史撮影以外はすべて提供・日本福祉大学陸上競技部女子駅伝ブロック)

    今回の「M高史の陸上まるかじり」は、全日本大学女子駅伝初出場を決めた日本福祉大学陸上競技部女子駅伝ブロックのお話です。女子の駅伝ブロックには、トライアスロンにも取り組む選手が所属。その中でも、林愛望選手(4年、岡崎城西)がトライアスロンの日本代表としてアジア大会に出場し、銅メダルを獲得するなど個性あふれるチームです。長野県の霧ケ峰で行われた夏合宿を取材させていただきました。

    トライアスロン選手も所属する個性あふれる女子駅伝ブロック

    愛知県美浜町を拠点に活動している日本福祉大学陸上競技部女子駅伝ブロック。指導されている吉田由美監督は、ワコールで現役時代を過ごされていた時、全日本実業団対抗女子駅伝で4連覇を果たした際のメンバーでした。そして、昨年に就任した服部光幸コーチは、愛知高校や都道府県駅伝の愛知県男子チームで監督を務めるなど指導経験も豊富です。

    全日本大学女子駅伝初出場を目指す日本福祉大 思い伝わるポイント練習に参加しました

    5000mでチーム最速となる16分25秒57の記録を持つのは秋竹奏音選手(2年、豊川)。秋竹奏音選手の双子の姉・秋竹凛音選手(2年、豊川)は大東文化大学で1年生から駅伝メンバーに入るなど活躍しています。

    5000mチーム最速の記録を持つ秋竹奏音選手。練習でも強さを見せていました

    また、日本福祉大学ではトライアスロンを主戦場にしている選手も3人所属しています。林愛望選手(4年、岡崎城西)、妹の林彩夢選手(2年、岡崎城西)、杉浦華夏選手(1年、岡崎城西)です。

    林愛望選手は今年のアジア大会トライアスロンに日本代表で出場。スイム750m、バイク20km、ラン5kmで行われ、スイム、バイクを終えて4着だったところから、最後のランで順位を上げて見事に銅メダルを獲得しました。妹の林彩夢選手は昨年、日本ジュニアトライアスロンで優勝を飾ったほか、陸上でも今年の日本学生個人選手権の1500mで、6位入賞(4分23秒00)の実力を見せています。

    もしかしたら、トライアスロンの林姉妹による襷たすきリレーも見られるかもしれませんね。

    また、日本福祉大学さんとご縁を感じたのが、練習に参加することもある風見尚さんの存在でした。風見尚さんは駒澤大学の卒業生で、M高史の一つ先輩です。寮の部屋も隣だったほど近い存在でした。当時、駒澤大学が箱根駅伝総合4連覇を果たしていた時期と重なり、激烈なメンバー争いの中、風見さんは4年連続で16人のエントリーメンバー入りを果たしましたが出走はならず。実業団に進み、その後は社業に専念されました。社業をしながらも走り続けて、2018年には当時の100kmウルトラマラソンの世界最高記録(6時間09分14秒)を樹立されました。

    その風見さんが日本福祉大学の皆さんの練習に参加されているというお話を聞き、うれしさとともにご縁を感じます。

    駒澤大OB・風見尚さん 箱根駅伝4年連続補欠から100km世界記録保持者に!
    霧ケ峰合宿取材リポート

    日本福祉大学は8月30日に行われた全日本大学女子駅伝東海地区選考会でトップとなり、全日本大学女子駅伝初出場が決まりました。

    東海地区選考会でトップとなり、全日本大学女子駅伝初出場を決めました

    9月上旬に行われた長野県・霧ケ峰での合宿に伺ってきました。今回はトライアスロン組は不在でしたが、これから伸びてきそうな楽しみな選手がそろっています。

    霧ケ峰は標高約1600mに位置しており、平地に比べて低酸素環境でいわゆる高地トレーニングの効果が期待できます。かつて1964年の東京五輪に向けて、円谷幸吉さん、君原健二さん、寺沢徹さんがトレーニングに励んでこられました。それ以降も多くのチームや選手が鍛錬を重ねてきた地です。

    霧ケ峰には400mの土トラックのほか、クロスカントリーコース(3km、4km)があります。服部コーチによりますと、クロカンコースは周回の仕方によってはもっと短いコースも取れるため、練習のバリエーションによって変えているそうです。

    9月上旬の霧ケ峰は涼しいというよりももはや寒いくらい、走りには絶好のコンディションです。取材に伺った日はあたり一面、霧に覆われて真っ白です。霧ケ峰という地名になったのも納得です。

    霧であたり一面真っ白に!「霧ケ峰」という地名をほうふつとさせます(撮影・M高史)

    体育館で動きづくりや補強を丁寧に行ったあと、三つのグループに分かれて12000mという練習でした。M高史も4000mずつ、それぞれのグループでご一緒させていただきました。

    雨上がりで柔らかい土のグラウンド、地面を蹴ってしまう走りだと滑ってしまって全然前に進みません。

    フォーム改善にもつながるグラウンドで、きっちりと予定されたペースを刻んでいきました。

    柔らかい土のグラウンドでは蹴ってしまうと前に進まないので、フォーム改善も期待できますね

    さらに合宿中、印象に残ったのは「1分間スピーチ」でした。スピーチは色々なチームで行われていますが、日本福祉大学では1分間、きっちりストップウォッチでタイムを計測してスピーチをします。人前で自分の思いや考えを話すことの大切さとともに、予定した時間通りに話すというのも社会に出たときには大事ですよね。特に時間で勝負をする陸上競技の世界では、この時間の感覚というのは特に大事なのかもしれません。

    ぴったり1分間ということで、簡潔にまとめて論理立てて話さないと、時間をオーバーしてしまいますし、あまりに簡略化しすぎてしまうと1分持ちません。こういった部分も長年、高校の教員をされてきた服部コーチのご指導なのかなと感じました。

    また、今回の合宿にはいらっしゃらなかったのですが、吉田監督は選手の皆さんから「吉田さん」と呼ばれて「みんなのお母さん」のような存在だそうです。日頃のLINEからも優しさがにじみ出ているそうで、例えば体調を崩した時に連絡したら、すぐに駆けつけて病院も一緒に行ってくれたり、野菜や果物を差し入れてくださったりと気にかけてくれるそうです。

    親元を離れて競技や学業に打ち込む選手の皆さんにとって心強いですし、頼りになりますよね。保護者の皆様にとってもきっと安心感や信頼につながっているのではないでしょうか。

    練習後のダウンジョグの一コマ。やはり、オンとオフの切り替えは大事ですね(撮影・M高史)

    選手の皆さんにインタビュー

    合宿に参加していた選手の皆さんにお話を伺いました。

    濱口愛奈選手(4年、愛知黎明)
    「4年生で全日本をつかめたことは正直うれしいことです。ただ、出るだけで満足するのではなく、本戦で戦える選手になりたいです。みんな個性が強くてフレッシュさがあります(笑)。個人の目標は、全日本大学女子駅伝に選手として出走して後悔しないようにやりきることです。合宿をするたびにチームの士気も高まっているので、継続しながらより良いチームになっていけたらと思っています」

    秋竹奏音選手(2年、豊川)
    「個人では5000m16分20秒を切りたいです。駅伝では選手に選ばれて走ることはもちろん、特に富士山女子駅伝で最終区(7区)の坂を走れる選手になりたいです。下りよりは上りの方が得意です。これはちょっとした夢なのですが、大東文化大学に双子の姉(秋竹凛音選手)がいるので一緒の区間で走りたいです」

    太田ひより選手(1年、津商業)
    「トラックでは800m、1500mでタイムを出して、日本インカレや西日本インカレでしっかり戦える選手になるのが目標です。まずは日本インカレに出場できるようになりたいです。今も十分良いチームだと思いますが、意識を高めてさらに良いチームにしていきたいです」

    漢人ひかり選手(1年、常葉大菊川)
    「しっかり駅伝メンバーに入れる準備をして、5000mでも記録を出して、個人としても活躍できるようになり、周りの方から信頼を得られる選手になりたいです。こんなに1年生がのびのびやらせてもらえるチームもないと思いますし、コーチ陣のこともすごく信頼しながら練習できています」

    木村帆乃香選手(1年、大垣南)
    「個人ではチームの中でまだまだ下の方ですが、まずは練習についていけるようになることです。4年間で1500mで4分30秒を切りたいです。駅伝ではメンバーに入って、いろんな人から応援される選手になりたいと思っています」

    高橋沙綾選手(1年、豊川)
    「トラックでは3000m、5000mでまずはしっかりタイムを出していけるようにしていきたいです。まだ駅伝メンバーに入る力がないので、まずは自分の個人のタイムを伸ばしていって、全日本や富士山のメンバーに入り、ここぞというところで結果を出せる選手になりたいです」

    藤井優衣選手(1年、四日市商業)
    「高校時代よりも走る距離が増えたので、まずは1年間で慣れていき、この1年で3000m9分台を出すことが目標です。ケガをせずに練習を積んで安定して力を発揮できる選手を目指して、駅伝のメンバーに入れるように練習を積んでいきたいです」

    森田ここ乃選手(1年、愛知)
    「全日本大学女子駅伝のメンバーとして出走して、家族や高校の顧問に恩返ししたいです。まずは5000m16分40秒を目指して、2、3年生になったら安定して出せるようにしていきたいです。来年は部員数も増える予定ですが、駅伝はチームが大切なので、大きい目標をミーティングで話し合うなど、ミーティングを大切にできるチームにしていきたいです」

    合宿に参加されていた皆さんにインタビューさせていただきました。

    1年生の皆さんからも「同期にも先輩方にも先生たちにも恵まれて楽しく走らせてもらっているので、感謝の気持ちを忘れずに日々取り組んでいきたいです」という感謝力あふれる素敵な言葉が並びました。

    練習前、服部コーチから選手の皆さんへ練習ペースや意図を説明(撮影・M高史)

    10月25日(日)全日本大学女子駅伝、初陣を飾る日本福祉大学さんに注目です!

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