Windows Latestは2026年10月5日(現地時間)、「Windows 11 26H2 quietly shipped with a major performance boost, and here’s why」において、Windows 11バージョン26H2で、低遅延プロファイルなどによるパフォーマンス改善が幅広いPCで利用可能になったと伝えた。
26H2は大規模な機能更新ではない。Windows 11の24H2、25H2、26H2は共通のコアOSとシステムファイルを使用しており、Microsoftによると、26H2で提供される機能の多くは月例更新を通じて24H2や25H2にも段階的に配信されてきた。26H2ではイネーブルメントパッケージによって一部機能を有効化するとともに、サポートライフサイクルが更新される。
Microsoftが2026年に進めてきた性能改善、26H2にも反映
Microsoftは2026年3月、Windows 11の品質向上に向けた取り組みとして、パフォーマンス、信頼性、ユーザー体験の改善を重点項目に掲げた。パフォーマンス面ではWindows自体のリソース使用量を減らし、ベースラインのメモリフットプリントを低減することで、アプリケーションが利用できるメモリを増やす方針を示している。
5月には、3月中旬からOSやアプリケーションの主要な操作を対象とした性能と電力制御のチューニングを展開していると説明した。アプリケーションの起動に加え、スタートメニュー、Windows Search、アクションセンターなど、ユーザーが日常的に利用する操作の応答性改善が対象とされた。
こうした改善の1つが、Windows Latestが取り上げた低遅延プロファイルだ。ユーザーがスタートメニューやWindows Search、通知センター、アプリケーションなどを開いた際、一時的にCPUの性能を引き上げ、処理を素早く完了させてから低消費電力状態へ戻す。処理を短時間で終わらせることで応答性と電力効率の両立を図る考え方だ。
Microsoftはその後も改善を進め、7月には3月以降の取り組みについて、メモリ効率やレイテンシーなどで改善が進んだと説明。アプリケーションの起動をはじめ、スタートメニュー、エクスプローラー、Windows Search、Snipping Toolなどの高速化や応答性改善を挙げている。
一方、こうした新機能や改善の一部には段階的な展開が採用されており、同じ更新プログラムを適用したPCでも利用できる機能に差が生じる場合があった。
26H2は24H2、25H2と同じサービスブランチを共有しており、2026年に月例更新を通じて段階的に投入されてきた機能や改善を引き継ぐ。Windows Latestは、26H2への更新によって、こうしたパフォーマンス改善を利用できるPCが増加したと伝えている。
26H2でメモリ使用量減少の報告、Microsoftは最適化を継続
26H2では、メモリ使用量が減少したとの報告も出ている。
Redditでは48GB搭載PCで起動直後の使用量が約2GB減ったとの報告がある。このほか、32GB搭載PCでは約1.6GB減少した一方、8GB搭載PCでは大きな変化がなかったとの報告も確認された。
Windows Latestの記者も、16GBのメモリを搭載した3年前のノートPCで検証している。更新前はアプリケーションを起動する前からメモリ使用量が10GBを超える場合が多かったが、26H2への更新後は再起動直後で7.0GB、使用率45%まで低下したという。
Edge、WhatsApp、Teams、Outlookに加えて4K・60fpsのYouTube動画を同時に動かした状態でも使用率は約87%にとどまり、Microsoft Store、ペイント、Lenovo Vantage、メモ帳、Spotifyなどを追加しても約89%だったとしている。
ただし、これらはユーザーやWindows Latestによる個別環境での検証結果であり、26H2そのものによってメモリ使用量が削減されたことを示すものではない。Microsoftは26H2のリリースにあたり、26H2への更新によって一定量のメモリ使用量が削減されるとは説明していない。
また、Windowsでは空いているメモリをキャッシュなどに利用し、アプリケーションが必要とした場合に解放するため、メモリ使用量が多いこと自体が性能上の問題を意味するわけではない。スタートアップアプリケーションの数やキャッシュ、利用するアプリケーションなどによっても使用量は変化する。
一方、MicrosoftがWindows 11のメモリ効率改善を進めていることは公式に明らかにしている。
同社は3月にWindowsのベースラインのメモリフットプリントを減らす方針を示したほか、7月には効率的なメモリアロケータの採用、WinUI 3やChromium、WebView2などの改善を進めていると説明。今後の重点項目として、8GB以上のメモリを搭載するPCに向けたメモリ最適化も掲げた。
Windows 11ではこのほかにも、エクスプローラーやWindows Searchの応答性向上、アプリケーション起動の高速化など、OS全体の性能改善が2026年を通じて進められている。
26H2は大規模な機能更新ではないものの、こうした2026年のWindows 11における継続的な性能改善を引き継ぐアップデートとなる。低遅延プロファイルをはじめとする性能改善についてはMicrosoftも公式に説明している一方、26H2への更新によるメモリ使用量の削減については、現時点ではユーザーやWindows Latestによる検証結果として捉える必要がある。
後藤大地 ごとうだいち
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