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    ポルシェAG取締役会会長のミヒャエル・ライタース氏

     ポルシェAGは10月7日(現地時間)、ドイツ・ヴァイザッハの開発センターで開催したキャピタルマーケットデーにおいて、2035年に向けた新戦略「Sportwagenschmiede ’35」を発表した。その場で、911の上位に位置する新型スーパースポーツカーに向けたミッドシップエンジン搭載プラットフォームの開発を明らかにしたほか、EV(電気自動車)版718ボクスター/718ケイマンや新型SUVの投入計画などを示した。

     新戦略「Sportwagenschmiede ’35」では、ポルシェが掲げる「Value over Volume(数量より価値)」の方針を継続し、スポーツカーメーカーとしてのブランド価値と収益性を高めることを目指す。製品ラインアップの拡充とともに、カスタマイズサービスの強化や組織の効率化を進め、販売台数への依存度を低減する考え。

     製品戦略では、911の上位に位置する新たなスーパースポーツカーの開発計画を明らかにし、ミッドシップエンジンを搭載するスーパースポーツカー向けプラットフォームの開発を発表。これにより、911を超える車格の新たなモデルラインアップを実現する。現時点では具体的な車名やパワートレーン、発売時期などは明らかにされていない。

     また、911についても魅力的な派生モデルを追加することで、ラインアップを強化する計画。2030年まで毎年少なくとも1つのブランドを象徴する新製品を投入する方針を掲げており、各モデルラインの改良も継続する。

     電動化については、EV版718ボクスターおよび718ケイマンの投入計画を改めて示した。両モデルは2028年に初めて通年生産となる予定で、同年の販売を牽引するモデルとして期待されている。

     一方、内燃エンジン搭載モデルについても開発を継続する。2028年には、現行のEV版マカンと並行して販売する新型SUVを発表する予定。このモデルには内燃エンジンおよびプラグインハイブリッド(PHEV)を設定し、2028年の生産本格化を経て、2029年には売上高と収益性に大きく貢献することを見込んでいる。

     さらに、カイエンの上位に位置する新型SUVの投入についても検討していることを明らかにした。利益率の高いDセグメントおよびEセグメントの製品ラインアップを拡充することで、収益性の向上を図るという。

     パワートレーン戦略では、内燃エンジン、PHEV、EVの3本柱を維持。エンジンや次世代バッテリ技術への投資を継続するとともに、アウディとの協力関係を強化し、PPEおよびPPCプラットフォームを活用することで開発効率を高める。

     ブランド価値の向上に向けては、カスタマイズ事業も強化する。高度な個別仕様に対応する「Sonderwunsch(ゾンダーヴンシュ)」プログラムの売上高を中期的に6倍へ拡大するほか、最上位モデルの平均販売価格を約20%引き上げることを目指す。また、マンタイ・レーシングへの出資比率を67%に引き上げ、パフォーマンス関連事業も拡充する。

     経営面では、モデルバリエーションを約20%削減し、開発・生産・販売体制の効率化を推進する。従業員代表との合意に基づく約9000人の人員削減などを通じて、年間販売台数20万台未満でも損益分岐点に達する事業構造への転換を目指す。

     今回の発表について、ポルシェAG取締役会会長のミヒャエル・ライタース氏は「私たちは、Sportwagenschmiede ’35戦略に基づき、明確な計画を推進しております。最終的な目標は、すべてのモデルラインにおいて、また特に利益率の高いセグメントにおいて、魅力あふれるニューモデルを展開することで、当社独自のスポーツカーブランドをさらに強化することです」と述べている。

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