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    Amazonベーシック「USB4 C to C高速充電ケーブル」。実売価格は2,356円

     Amazonベーシックから、USB4に対応したハイスペックなケーブル「USB4 C to C高速充電ケーブル」が登場した。80Gbpsの高速転送に対応するほか、最大240Wの充電も可能、さらに16K/60Hzの映像出力にも対応するなど、全部入りといっていいスペックでありながら、2,000円台というリーズナブルな価格が特徴だ。

     規格はハイエンド、しかも一般的には4,000~5,000円してもおかしくないところを、半額にあたる2,000円台で実現しており、「こういうのでいいんだよ」と歓迎したくなるが、実際に入手してみると若干予想外の点もみられた。いったい何が予想外だったのか、購入した実機をもとにレビューをお届けする。

    スペックがモールド表示されており分かりやすさも◯

     本製品はAmazonベーシックブランドで販売される、両端ともにUSB Type-Cのケーブルだ。長さは1.5m、本体カラーはブラックのみで、現時点ではこのモデルのみのラインナップだ。

     コネクタの表側には「80Gbps/240W」の、裏側には「amazon basics」のモールドがある。最近のUSBケーブルでは、本製品のように速度/最大出力をコネクタに表示する製品が増えているが、その多くはシルク印刷で、本製品のようなモールド仕様は珍しい。パッケージから出すとスペックが分からなくなってしまうUSBケーブルが多い中、摩耗で表示が消える心配もなく、恒久的にスペックおよびブランド名を確認できるこの仕様はありがたい。

     ちなみにこのフォーマットからも分かるように、本製品はUSB-IFの正式認証を取得している。USB-IFのサイトで確認すると「CE LINK LIMITED」という社名で同じモデル番号の製品がリストに掲載されており、きちんと認証を取得した製品であることが分かる。

    「80Gbps対応」「240W対応」で映像出力にも対応

     あらためて仕様を確認しておこう。「USB Cable Checker3」で仕様をチェックしたところ、公称値と同じ「80Gbps対応」「240W対応」であることが確認できた。また抵抗値も低く、ケーブルとしての品質はかなり高いことが分かる。

     フル結線であることから、映像出力にも対応できる。手元に16K環境がないこともあり実環境での検証は今回行なっていないが、USB Type-C接続のディスプレイへの映像出力については、きちんと行なえることを確認した。

    チェッカーで80Gbps/240W対応を確認

    ケーブルはフル結線、最大240Wに対応している。抵抗値は163mΩとこの種のケーブルとしては低く、高品質であることが分かるUSB PD EPR対応、速度は「USB4 Gen4」とされている。ちなみにベンダーIDの欄にはUSB-IFのサイトで製造元として登録されていた「CE LINK」社の名前があるケーブルの「太さ」と「硬さ」に要注意

     と、ここまでは文句なしなのだが、本製品のパッケージを開封して驚かされるのが、ケーブルの「太さ」と「硬さ」だ。

     USB4やThunderbolt 4に対応したケーブルは、フル結線ということもあり、ある程度の太さがあるのが一般的だが、本製品の径は約5.5mmと、同軸ケーブル(3C)とほぼ同等、LANケーブルとも変わらないほどの太さがある。

     太くても素材が柔らかければまた別なのだが、本製品はLANケーブルの中でも内部にシールドを備えたSTPケーブル並の硬さがある。「曲げる」というよりも「しならせる」という表現に近く、反発力もかなりのもの。いったんパッケージから取り出してしまうと、巻いた状態で封入してあったのが信じられないほどだ。

    径5.5mmで、しならせる程度の硬さ

    直径は実測5.5mm。USBケーブルとしてはかなりの太さだ曲げるというよりもしならせるという表現の方が適切だ

     もちろん「硬い=悪」ではなく、逆に耐久性が必要とされるような用途では、本製品はうってつけだろう。Amazonの製品ページを見ると「95度の曲げ試験を5,000回実施済み」とあり、むしろ耐久性を重視した製品であることが分かる。取り回しに苦労するというだけだ。

     こうした特性を考慮すると、本製品に適した用途は主に2つ。1つは、一度接続したら取り外す機会があまりない、ディスプレイとPCとの接続用途だ。特にデスクトップPCであればいったん接続したディスプレイを取り外す機会はあまりないはずで、本製品の取り回しの悪さは何ら問題にならない。

     もう1つは動作確認用だ。USB Type-C接続で動作する手持ちの周辺機器がなぜか動作せず、原因がケーブルなのかそれ以外なのかを切り分ける場合、オールラウンドなスペックを備えた高品質なUSB Type-Cケーブルを1本持っておくと重宝する。このようなケースにおいて、リーズナブルな価格で手に入る本製品はまたとない選択肢だ。

     一方で、外出先でノートPCを充電するために充電器とセットで持ち出す用途には、その取り回しの悪さゆえ、あまり積極的にはおすすめしない。また宅内で充電ケーブルとして使う場合も、ややオーバースペックなことに加えて、そのケーブルの硬さは、頻繁に抜き差しするとストレスになる可能性がある。

    「スペックの高さ」「分かりやすさ」「価格の安さ」を兼ね備えた製品

     以上のように、スペックは文句なし、価格もリーズナブルだが、その太さと硬さゆえ、用途は選んだ方がいいというのが個人的な意見だ。このあたり、購入前に実物を確認できない製品ゆえ、安さだけで決めてしまう人も多いだろうが(ぶっちゃけ今回の筆者もそうである)、太さと硬さも重要な要素となる点は認識しておきたい。

     一般的にUSB4ケーブルはThunderboltケーブルと違い、しなやかで取り回しの容易なタイプも多く市販されているので、外出先に持ち出す用途でハイスペックなUSB Type-Cケーブルを探しているのであれば、別の選択肢を探すのは容易だ。急がないのであれば、Amazonのセールまで待って、USB-IF認証済みのケーブルの中からもっとも安価なものを調達すればよい。

    根元の一体成型で小回りが利かない

    エレコム製USB4ケーブル(右)との比較。本製品はコネクタ部の根元が一体成型で断線を防ぐ効果は高そうだが、そのぶん小回りは利かない

     ともあれ、ふだんは百均ストア製の廉価なUSB Type-Cケーブルや、周辺機器に付属していた素性不明のUSB Type-Cケーブルばかり使っている場合に、きちんとしたスペックのUSB Type-Cケーブルを1本持っておくと何かと重宝するのは事実。本製品はそうしたニーズにおける「スペックの高さ」「分かりやすさ」「価格の安さ」を兼ね備えた製品として、候補に入れておきたいところだ。

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