とあるローグライクゲームの開発者が、デモ版を約20時間たっぷり遊んだプレイヤーのデータを確認すると、チートを使い続けながらプレイしていたことが判明したという。開発者が驚きを示しつつRedditに投稿し、話題となっている。
渦中のゲームはOrange Acorn Gamesの手がける『GUNBOAT-8』だ。対応プラットフォームはPC(Steam)で2026年第4四半期に配信予定。ゲーム内は日本語表示に対応予定。デモ版が配信中だが、日本語翻訳については部分的なものとなっている。

『GUNBOAT-8』は見下ろし視点で戦艦を操るローグライクゲームだ。いわゆる大量の敵を倒しながらビルドを組み上げるヴァンサバライクにあたり、迫りくる敵艦隊を撃破するウェーブを生き延びてランダムなアップデートを獲得しながら海域の制覇を目指す。同じ武器を重ねることでグレードアップするほか、氷結のような特殊効果を付与するルーンをつけることでさまざまなビルドが楽しめる。
mattdoesdev氏は本作のデモ版に過去の経験から、プレイヤーが同意した場合にはプレイデータを収集する機能を付けていた。そのデータを初めて確認した際に、もっとも長く遊んだプレイヤーのプレイ時間が19時間であったことに同氏は驚愕したという。添付されたスクリーンショットを見るに19時間47分となっており、このプレイヤーはほぼ20時間にわたって『GUNBOAT-8』のデモ版をプレイしていた様子。ちなみにこのプレイ時間は放置されていたものではなく、実際にプレイされていた時間とのことだ。
ところが、バランス調整の参考にすべくそのプレイヤーのデータを覗いて同氏はさらに驚くことになる。ある1つのランを確認すると、通常1〜2個ほどしか獲得できないはずのゲーム内で最も希少なレアリティ「legendary」のアイテムを150個も持っていたのだ。このデータを見て同氏は“あごが床につきそうになる”ほど驚いたそうだ。
さらに同じプレイヤーのデータの調査を進めると、こうしたチートを使用したと思われるプレイは毎回おこなわれていたという。また、獲得した通貨と使用した通貨のデータを参照すると、当該プレイヤーは獲得した通貨量の1000倍もの通貨を利用していたそうだ。つまり通貨を量産するようなチートが用いられていたのだろう。プレイヤーは最初のショップで30分滞在してアイテムを買い漁り、その後圧倒的なゲームプレイを行っていたことが確認できたとmattdoesdev氏は報告している。そして、そうしたチートを使用していると見られるプレイヤーは3人はいることを確認できたとのこと。

mattdoesdev氏は当初、誤ってデモ版に開発者ツールが含まれていたのではないかと疑ったものの違ったようで、またデモ版にはセーブデータの書き換えについても検知できるような仕組みを用意していたが、検知されなかったとのこと。具体的なチート方法についてはわからなかったそうだ。
チートの使用といえば、オンライン要素のあるゲームにおいては深刻な問題となってきた。一方で今回の『GUNBOAT-8』は、少なくともデモ版ではシングルプレイ専用ゲームでありランキング機能なども用意されていない。純粋に個人の楽しみとして何らかのチートを利用したプレイヤーが約20時間もデモ版を遊び続けていたようだ。データの送信に同意していたことからか開発者に“ズル”をしていたことがバレるという奇妙な事態となった。ちなみに開発者としては、本作はシングルプレイゲームなので自由に遊んでもらってまったく問題ないと述べている。あくまで素朴な驚きを共有する投稿だったのだろう。
シングルプレイゲームにおけるチートにどのようなスタンスをとるかは開発者によってまちまち。ゲーム内にチートコードが用意されている作品もある一方で、たとえば『シヴィライゼーション』シリーズの生みの親として知られるSid Meier氏は過去に「誰かがチートを使いたくなるのなら、私はゲームデザイナーとしてある意味失敗したことになる」との持論を述べていた。チートを使ってプレイしたくなることを、開発者が提供するものとは異なるゲーム体験を求めている表れとして捉える考えもあるようだ(Game Developer)。
『ウィッチャー3 ワイルドハント リマスター』
また最近ではチートとは別に、プレイヤーが自分にあった遊び方に調整できる機能が公式に用意される作品もある。たとえば『ウィッチャー3 ワイルドハント リマスター』にて、「アクセシビリティ」として無限息止め、アイテム重量の無視などをオンオフ可能に。疲労を感じやすい人や集中力が続きにくい人の負担を軽減することを目的とした、ゲームシステムを簡略化して特定の機能を無効化するオプションとなっている。また「ファイナルファンタジーVII リメイク」シリーズではゲームブースト機能として、常にHP最大、常にダメージ9999といった攻略が大幅に容易になるオプションも用意されている。
そうした事例からは、自分なりに遊びやすさをチューニングする機能がアクセシビリティの一環として用意されていることもうかがえる。ほかのプレイヤーやランキングなどに影響を及ぼさない個人の楽しみの範囲内であれば、通常のゲーム内の制約を緩めることは、ゲームの楽しみ方のひとつといえる。今回『GUNBOAT-8』にてチートを使用してデモ版に没頭したプレイヤーの存在は、そうしたゲームの遊び方の多様性を物語っているかもしれない。
『GUNBOAT-8』はPC(Steam)向けに2026年第4四半期に配信予定だ。現在はデモ版が配信中。
