トランプ大統領と李在明大統領(写真:AP/アフロ)
李在明(イ・ジェミョン)政権は発足以降、米韓同盟を外交の基軸と位置づけながらも、外交的自律性を重視する姿勢を強めている。最近、韓国メディアでは米韓の情報協力に亀裂が生じていることを示唆する報道が相次いだ。
李在明大統領は10月13日の閣議で、米韓同盟について「韓国外交の重要な軸」と位置づけ、今後も発展させる必要があると強調する一方、国家間の関係では「屈従的な態度や事大主義的な態度を避けるべきだ」と述べた。
こうした状況の背景には、李在明政権の外交・安全保障政策に影響力を持つ「自主派」、とりわけ鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官と李鍾奭(イ・ジョンソク)国家情報院長に対する米国の不信感があるとの見方が出ている。
「なぜ米国と中国、どちらか一方の側だけに立たなければならないのか」
米韓の情報協力をめぐる問題は、今年3月に表面化した。
鄭東泳統一部長官が国会で「北朝鮮の亀城(クソン)にウラン濃縮施設がある」と発言したことに対し、米国側が機密情報の漏洩(ろうえい)に当たると問題視した。その後、韓国は6カ月以上にわたり、北朝鮮の核施設に関する情報共有を制限されていると伝えられている。最近では、国家情報院職員のビザ発給の遅れや米国への派遣の支障も報じられた。
保守系の『朝鮮日報』は10月6日、米国が在米韓国大使館に派遣される国家情報院職員のビザ発給と外交官身分の承認を保留していると報じた。国家情報院は、北朝鮮に関する情報収集や防諜を担う韓国の情報機関だ。
さらに8日には、ワシントンの外交消息筋の話として、李鍾奭国家情報院長が今年3月、米国防総省傘下の国家地理空間情報局(NGA)などへの訪問を計画したものの、米側が訪問や関係者との面会を認めなかったため、訪米計画が取りやめになったと報じた。NGAは衛星やドローンの映像などを分析し、北朝鮮の核・ミサイル施設や軍事活動を追跡する機関である。
朝鮮日報はまた、ある外交消息筋によると、CIAは李院長に「韓国は米中のどちらの側に立つのか明確にしてほしい」と求めた。これに対し、李院長は「なぜ一方の側だけに立たなければならないのか」と答え、その後、米国は李院長を「親中」と見なすようになったと報じた。
韓国・国家情報院長の李鍾奭氏(写真:ロイター/アフロ)
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