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    日本ではどうか。深田氏は、パネリストの大野氏が今年3月にTVer Tech Blogでエージェンティック広告について書き、対応する考えを示していると紹介した。日本テレビの松本氏は、テレビCM取引のデジタル化を進めるアドリーチマックスの責任者である。一方で、ローカル局には投資面でのハードルがあるところもあるため、深田氏は「放送局側の営放システムなどとの連携がカギを握ってくる」と指摘する。

    AI同士が取引するなら、広告会社は不要になるのか。杉原氏の答えは慎重だ。技術的には中間業者を抜いた1対1の取引が可能になる。しかし、AIエージェントを用意し、規格に沿って正しく動かすには技術力が要る。「日本ではまだ自前で対応できる企業は限られるので、広告代理店に助けてもらいながらの伴走型になることが多いのではないか」と見る。

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    杉原氏は「広告主がどう考えているかが、このセッションのキーテーマになる」と語る。その役割を担うのが小林製薬の大槻氏だ。P&G出身で、かつて杉原氏の会社でインターンを経験した縁もある。杉原氏は「デジタルとテレビ側の両方の経験を持つ、数少ない日本のマーケターの1人」と評する。そのうえで、パネリストへの期待をこう語った。大槻氏には「AIに任せたい業務と、絶対に任せたくない領域」を、大野氏には配信が放送に先行する実験の場になれるかを聞きたい。松本氏には「タイムスポット取引のどこまでをAIに任せられるか」を率直に聞いてみたいという。

    杉原氏がセッションで最も伝えたいのは、「AIに選ばれないといけない」ということだ。買い手は自分のやりたいことを、売り手は自社の媒体や広告メニュー、取引条件を、きちんと言語化してAIに伝えなければならない。それができなければ「土俵にも乗らない」。しかも、ありきたりの媒体説明だけではAIは判断できず、「その先にあるコンテキストをいかに正確に伝えられるか」が問われるという。深田氏もデータを扱う立場から、自局のデータなどのうち何が自分たちの番組の価値を示すのかを考えて出していく必要があると付け加えた。

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    話を聞きながら筆者は、AI時代の広告取引が、メディアの本来の価値をあらためて問う機会になるのではないかと感じた。深田氏は、技術者だけでなく営業や経営に携わる人、広告主や広告会社の人にも聞いてほしいと話す。興味ある方は、INTER BEEの来場登録を済ませた上で、下記リンクから聴講予約をどうぞ。

    またこの取材の様子はビデオポッドキャスト形式で映像でも視聴できる。

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