2026年10月
    月 火 水 木 金 土 日
     1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031  

    酒井 政人

    出雲駅伝でぶっちぎりで優勝した早稲田大。このまま11月の全日本駅伝、正月の箱根駅伝も勝ち、3冠となるのか。スポーツライターの酒井政人さんは「出雲は全6区間45.1kmで少数精鋭でも勝負できるが、全日本は全8区間106.8km、箱根は全10区間で217.1kmとレース事情が全く異なる」という――。


    出雲全日本大学選抜駅伝でゴールする早大アンカーの工藤慎作。16年ぶり3度目の優勝を果たした=2026年10月12日、出雲ドーム前

    写真=共同通信社

    出雲全日本大学選抜駅伝でゴールする早大アンカーの工藤慎作。16年ぶり3度目の優勝を果たした=2026年10月12日、出雲ドーム前



    出雲駅伝で圧勝したワセダは区間賞ラッシュ

    「ある意味、勝って当たり前かなと思っています。勝たなきゃいけなかった。勝てるうちに、勝たないと次につながらないなと思っていました」


    10月12日に開催された第38回出雲全日本大学選抜駅伝競走。早稲田大を16年ぶり3度目の優勝に導いた花田勝彦駅伝監督は、レース後の取材でこう語った。


    早大は従来の大会記録を約2分も更新する2時間5分56秒の好記録でフィニッシュ。3連覇を狙った國學院大に58秒差をつける完勝だった。圧巻だったのは、6区間で4つの区間賞を獲得したことだ。


    1区の吉倉ナヤブ直希(3年)は7位発進も、トップとの差は16秒。2区の本田桜二郎(1年)が6人抜きで首位に立つと、3区の鈴木琉胤(2年)も区間新記録の快走を見せた。そして4区の新妻遼己(1年)が再びトップに浮上。区間新記録の走りで独走態勢を築くと、5区の山口竣平(3年)も区間新記録でリードを広げた。最後はアンカーの工藤慎作(4年)が区間賞で締めくくった。


    花田監督は「優勝するのであれば複数の区間賞を取らないと勝てないという話をしていました」と振り返る。まさに指揮官の理想が実現したレースだった。


    「令和の三羽ガラス」が名門復活の原動力に

    早大の躍進を象徴しているのが、今年入学した超高校級ルーキーたちだ。昨年の全国高校駅伝1区では増子陽太(学法石川高)が区間賞、新妻(西脇工高)が2位、本田(鳥取城北高)が3位。この3人がそろって早大に進学し、「令和の三羽ガラス」と呼ばれている。出雲駅伝では2区の本田と、4区の新妻が区間賞。花田監督がMVPに挙げたのは新妻だった。


    「レースの流れを作ったのは本田桜二郎でしたし、私としては新妻がね。周りからは新妻が当日変更で外れるんじゃないかと言われていましたけど、夏場も練習をきっちりやってきて、私としては本当に彼に結果を出してほしいなと思っていましたので。しっかり区間新記録を出してくれたので、私の中では新妻がMVPかなと思います」


    実は、増子も好調だったという。


    「たぶんチームの中でも3、4番ぐらいに調子がよかったんですけど、ずっと連戦で、気持ち的にちょっと疲れている感じもしたので、今回はちょっと、スーパーリザーブじゃないですけど、休ませられればと思っていました」


    つまり、早大は5000mでU20日本記録を持つ増子を温存して、出雲駅伝を制したのだ。さらに1年生には昨年の全国高校駅伝1区14位の上杉敦史(八千代松陰)もいる。花田監督によると、夏合宿を通してルーキー4人の状態が上がり、足並みがそろってきたという。


    Share.

    Comments are closed.