史上最年少F1王者となったアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2027年も従来のカーナンバーである「12」を使い続ける意向を明かした。王者の証である「1」を選ばない理由には、慣れ親しんだ番号への愛着に加え、謙虚であり続けたいという思いと、過去の苦い経験があるという。
2026年F1第19戦メキシコGPで3位に入り、20歳で初タイトルを獲得したアントネッリ。2027年シーズンに「1」を使用する権利を得たが、使用は義務ではなく、自身の番号を継続することも認められている。
王者になっても「12」、セナへの憧れと謙虚さ
アントネッリは、シングルシーターでのデビューを飾ったF4でも「12」を使用した。この番号は、幼少期から憧れたアイルトン・セナが1988年に初のF1タイトルを獲得した際につけていたものであり、アントネッリはセナ以来初めて「12」を掲げて王座に就いたドライバーとなった。
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd
アイルトン・セナが駆った1988年のマクラーレン・ホンダF1マシン「MP4/4」をドライブするブルーノ・セナ、2005年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて
メキシコGP後の会見で、来季のカーナンバーについて問われると、「12のままでいこうと思う。僕にとってすごく特別な番号だからね」と答えた。今の成功に浮かれるな、という自分への戒めでもあるという。
「自分を見失わず、謙虚であり続けるためでもあるんだ。12を使い続けることで、また新しいスタート地点に立って、すべてを一から積み上げ直し、さらに成長することを目指せる気がするんだ」とアントネッリは説明した。
「1番ではいつも散々な結果」意外な験担ぎ
さらに、アントネッリは験担ぎも理由に挙げた。
「正直に言うと、僕はすごく縁起を担ぐタイプなんだけど、1番は僕にとって一度も良い番号だったことがないんだ!つけるたびに、ひどい結果になっちゃってね。だから、それも12を使い続ける理由の一つなんだ」
縁起を担ぐというその性格は、王座決定を目前にしたメキシコでの週末の姿勢にも表れていた。まだタイトルが確定していない段階であるにもかかわらず、ゲストやファンに祝福され続け、気持ちを落ち着けるのに苦労したという。
「たくさんの人たちやゲスト、ファンから何度も『チャンピオンおめでとう』って言われ続けるのは、楽なことじゃないんだ。自分でも分かっているけど、すごく縁起を担ぐタイプだから。そんな性格だから、本当に簡単じゃなかったよ」と振り返った。
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
F1ワールドチャンピオン獲得を決め、レースエンジニアのピーター・ボニントンと抱き合って喜ぶアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、2026年11月1日(日) F1メキシコGP決勝後(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)
