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    古代ローマ時代の半神ヘラクレスの像。金めっきを施した青銅像で、高さは約4メートルある。像は、夜に雷が落ちたことを示す碑文が刻まれた小さな石板とともに地中に埋められていた。古代ローマ人は、落雷を神々からのメッセージだと信じていた。(SCALA, ART RESOURCE)

    古代ローマ時代の半神ヘラクレスの像。金めっきを施した青銅像で、高さは約4メートルある。像は、夜に雷が落ちたことを示す碑文が刻まれた小さな石板とともに地中に埋められていた。古代ローマ人は、落雷を神々からのメッセージだと信じていた。(SCALA, ART RESOURCE)

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     古代ローマ皇帝ハドリアヌスが2世紀にティボリに建設し、ユネスコの世界遺産に登録されている「ヴィッラ・アドリアーナ(ハドリアヌスの別荘)」で発掘調査を行っていた考古学者たちが、「FVLGVR SVBMANIVM(スンマヌスの雷)」という碑文が刻まれた、珍しい大理石の石板を発見した。スンマヌスは夜の雷をつかさどる神だ。碑文は、かつてこの場所に夜に雷が落ちたことを示しており、別荘で行われた宗教儀式について新たな知見をもたらすものだ。

     石板は、イタリア、ウルビーノ・カルロ・ボー大学人文科学部(DISTUM)がイタリア文化省の許可を得て、ファビオ・ジョルジョ・カヴァッレロ教授の指揮の下で実施した発掘調査の中で発見された。(参考記事:「ギリシャを偏愛したローマ皇帝、ハドリアヌス」)

    「古代ローマの人々は、雷が落ちた場所は神みずからによって聖なる地に変えられたと信じ、ただちに『レリギオスス(人が侵してはならない場所)』と見なしました」。今回の発掘調査に協力している、ヴィッラ・アドリアーナとヴィッラ・デステ(同じくティボリにあるエステ家の別荘)を管理する国立機関の所長であるアルベルト・サモナ氏はそう説明する。「落雷によって破損した物は、しかるべき儀礼を行い、生贄を捧げた上で、集めて埋められたのです」

     神々からのお告げである雷には、世俗的な空間を神聖な空間へと変容させる力があった。ローマ人やその近隣に住んでいたエトルリア人は、天界は神々と人間が絶えず接触する場であると信じていたと、米バージニア大学の古代史学者で碑文の専門家であるエリザベス・マイヤー氏は説明する。(参考記事:「ローマは一日にしてならず、古代ローマ誕生の歴史」)

     祭司たちは、カラス、フクロウ、流れ星といった空からの兆しを、人間の未来や運勢を予言する前兆として読み解いていた。古代ローマでは、臓卜師(ぞうぼくし(ハルスペクス)、生贄の獣の内臓を調べて神意を占う祭司)が、雷など天の異変を解釈する役割を担っていた。昼の雷はユピテル(ジュピター、最高神)と、夜の雷はスンマヌスと関連付けられていた。

    …続きを読む:落雷の地に何を造り、何を捧げたのか 雷で吹き飛んだ神像の頭はどこへ消えた?(有料記事)

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