2026年11月6日 10:09

北川健太郎被告(2018年撮影)
大阪地検のトップである検事正を務めていた男が、酒に酔い抵抗が難しかった当時の部下の女性に性的暴行を加えた罪に問われている裁判の第3回公判が6日午前10時すぎに始まりました。6日の公判では、被害者の元検事の女性が法廷で当時の状況を証言します。
北川被告の弁護人は、前回の公判が開かれた先月27日に保釈を請求し、大阪地裁は先月29日にこれを認めました。北川被告は31日に保釈され、6日の裁判には約2年4か月ぶりに身柄の拘束を解かれた状態で、紺色のスーツ姿で落ち着いた様子で入廷し、被告人席に座りました。
元大阪地検検事正の北川健太郎被告(67)は、検事正在任中だった2018年9月、大阪市内にある官舎で、酒に酔って抵抗が難しい状態だった当時の部下の女性・ひかりさん(仮名)に対し、立場に乗じて、性的暴行を加えたとして、準強制性交の罪に問われています。
2024年10月の初公判で、北川被告は「公訴事実を認め、争うことはしません」と起訴内容を認め、「被害者に深刻な被害を与え、深く反省・謝罪している。所属する組織の人たちに多大なご迷惑をかけ、世間を騒がせたことを申し訳なく思っている」と謝罪していました。
■謝罪から一転…「故意はなかった」無罪主張方針に 裁判は中断
しかし、初公判から2か月後の2024年12月、北川被告の弁護人が会見を開き、初公判で「公訴事実を争わない」とした主張を転換する考えを明らかにしました。弁護人は、「事件関係者を含め、検察庁にこれ以上の迷惑をかけたくないという思いだったが、初公判後の(被害女性による)検察庁に対する組織批判により、このような方針が間違っていたのではないかと悩み、自らの記憶と認識に従って主張することにした」と説明しました。この方針転換を受け、争点の整理などが必要となったため、裁判は約2年にわたり中断されていました。
■北川被告は起訴内容を否認 弁護側は無罪主張
先月27日の裁判では、起訴状が読み上げられた後、罪状認否が行われ、北川被告は「被害者が抗拒不能であったことは否認し争います」と述べました。さらに弁護側は、「女性は抗拒不能ではなく、性交等に同意していた。同罪の故意は存在せず無罪」と主張しました。
検察側は冒頭陳述で、犯行時の状況について
・抵抗すれば口封じとして「殺される」と強い恐怖を感じた
・被告はかまわず「これでお前も俺の女や」と言い、行為を続けた
・被告に対して「帰りたい」と懇願したが、被告は性交を続けた
などと指摘しました。
一方の弁護側は、
・女性(ひかりさん)は当時、性交に同意しており、構成要件を満たさず故意も存在しない
・性交したことについては事実争いはない
・検察官の立証が脆弱・記憶がないという被害者の供述は信用性がない
・被害者は他の事件での豊富な経験をもとに供述をしている可能性に留意して、その信用性の判断は慎重にした方がいい
などと指摘していました。
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■被害者の女性が証言台に 涙ながらに…「ずっと苦しんできた」決意して訴えるも上司の態度が一変…「(組織内で)孤立し怖くなった」