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    キオクシア8,000億円の自社株買いが6営業日で終了 同じ日に東芝が筆頭株主から降りていた

    キオクシアホールディングスが8月10日午後6時15分に出した開示は、「自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ」というタイトルでした。書かれていた取得価額の総額は7,999億9,768万9千円。7月31日に設定された8,000億円の枠に対して、残ったのは231万1千円です。この会社の株を1株も買えない金額しか残っていません。取得期間は10月30日までとされていましたが、実際に使われたのは8月3日から8月10日までの6営業日でした。

    ところが株数のほうを見ると、まったく違う姿が出てきます。取得したのは1,613万3,500株で、上限の3,000万株に対して53.8%。半分を少し超えたところで止まっています。会社は株数の枠を大きく残したまま、金額の枠だけを使い切ったことになります。

    なぜこうなったのか。平均の取得単価は約4万9,586円でした。枠を決めた7月31日の終値は4万6,500円。この株価で3,000万株を買うには1兆3,950億円が必要で、8,000億円ではそもそも届きません。逆に8,000億円で買える株数は約1,720万株、発行済株式の3.1%にあたります。発表で使われた5.5%という数字に届くには、株価が2万6,667円まで、決議日から42.7%下がっている必要がありました。には1兆3,950億円が必要で、8,000億円ではそもそも届きません。逆に8,000億円で買える株数は約1,720万株、発行済株式の3.1%にあたります。発表で使われた5.5%という数字に届くには、株価が2万6,667円まで、決議日から42.7%下がっている必要がありました。

    そして買い始めた8月3日には、もう一つの動きが重なっています。同じ日付で筆頭株主が交代しました。7月31日時点で7,902万8,900株・議決権の14.48%を持ち第1位だった東芝が、8月3日には7,703万8,200株・14.12%となり第2位へ。1日で199万700株を手放しています。代わって1位になったのは、ベインキャピタルが運営する特別目的会社で、6月11日から1株も動かしていない7,740万株の保有でした。2社の差は36万1,800株です。0株・議決権の14.48%を持ち第1位だった東芝が、8月3日には7,703万8,200株・14.12%となり第2位へ。1日で199万700株を手放しています。代わって1位になったのは、ベインキャピタルが運営する特別目的会社で、6月11日から1株も動かしていない7,740万株の保有でした。2社の差は36万1,800株です。

    「東芝が売るための自社株買いだったのではないか」という見方も市場にはあります。ただ数字を並べると、キオクシアが6日間で買った1,613万株に対し、東芝が8月3日に売ったのは199万株で、規模は8倍違います。東芝が売り始めたのは7月15日で、自社株買いの決議は7月31日。順番も逆です。この動画では、その両面を数字で確かめていきます。

    背景にあるのはメモリ市況です。2026年4月から6月の売上収益は1兆7,671億円で前年同期比415.5%増、営業利益は1兆2,700億円、調整後の営業利益率は75%に達しました。前の年度1年間の調整後営業利益8,762億円を、3か月で超えています。会社は売上が伸びた理由を「生成AI用途を中心としたデータセンター向け顧客の需要が旺盛に推移したことによる平均販売単価の大幅な上昇」と説明しており、増えた7,643億円のうち5,744億円がSSD・ストレージ向けでした。7月から9月は売上2兆3,900億円、営業利益1兆8,900億円の見通しです。

    一方で、稼いだ現金の行き先も見ておく必要があります。4月から6月の営業キャッシュフロー8,663億円に対し、有形固定資産の取得は512億円で5.9%。借入金の繰り上げ返済に4,332億円が向かい、そして8月に自社株買いで8,000億円が出ています。会社は2026年度から2028年度にかけて年平均4,700億円の設備投資を計画していますが、8,000億円はその1.7年分にあたります。6月末の手元現金7,910億円よりも、自社株買いのほうが大きい計算です。

    さらに、8,000億円が買われていた6日間に株価は下がりました。8月3日の終値4万9,160円が8月10日には4万8,010円で、2.34%の下落です。この期間の出来高2億8,893万株に対し、自社株買いの1,613万株は5.6%にすぎません。金額の大きさと、需給への効き方は別だということが数字に出ています。

    東芝はまだ14%を保有しており、8月4日以降も売っていれば次の変更報告書が出てきます。10月1日には1株を3株にする株式分割の効力が発生しますが、自社株買いの枠はもう残っていません。8月11日は山の日で東京証券取引所は休場だったため、この開示に対する市場の反応は8月12日の取引で初めて出ます。

    📌 取り上げた銘柄(2銘柄)
    キオクシアホールディングス(285A) / 東芝(6502)

    ⚠️ 投資は自己責任でお願いします。本動画は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料と公開データに基づく参考値ですので、ご自身でもご確認ください。

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    5件のコメント

    1. 事実だけの解説ではありますが、大変参考になりました。
      ズボラな私には、株りこさんの分析と解説はAIに聞くよりもわかりやすくて助かっています。
      無理のない範囲で続けた欲しいと思っています。
      ありがとうございました。

    2. この件、あちこちのYoutubeチャンネルでボロカスに言われてますね。東芝が売ったのでは?というのは今後の開示を待つとして…

      思ったのは
      ・自社株詐欺かましていた某永守デックよりはちゃんとお金使っただけましだよなあ
      ・言うて自社株を安く買うのはまあ難しいわな(メタプラだって去年秋口とかビットコ買え買えと散々株主が文句垂れ流してた
       けど、あの時買ってたら今以上の大惨事だったろうし…)
      ってことですね。

    3. キオクシアは東芝から自社株を買ったというだけで、嘘はついていないですね。事業の立て直しにまとまった資金を得たい東芝にとってはまさに渡りに船の良い取り引きになりました。