渋滞の正体|渋滞の先頭には、何も無い
渋滞とは何か。事故も工事も無いのに車が止まり、抜けた先には何も無い——日本の高速道路で起きる渋滞の7割は、この「犯人のいない渋滞」です。本動画は、渋滞が「場所」ではなく「後ろへ進む波」であることを、1967年の航空写真から2008年の円周230メートルの実験まで、大学講義レベルでゼロから徹底的に掘り下げます。観終わるころ、あなたは渋滞を「自分の言葉」で語れるようになっています。
▼ 目次(チャプター)
0:00 オープニング
2:30 第1章 犯人のいない渋滞
6:33 第2章 1967年、ヘリコプターが撮った縞
10:55 第3章 1995年の予言
15:48 第4章 230メートルの円
20:36 第5章 後ろへ歩く渋滞
25:00 第6章 増幅器としての人間
29:53 第7章 アリは、渋滞しない
33:54 第8章 波は、消せる
38:34 エンディング
▼ この動画で分かること
・なぜ、事故も工事も無い場所で渋滞が生まれるのか(臨界密度と相転移)
・なぜ、渋滞は時速およそ20キロで「後ろへ」進むのか(その速さの正体)
・なぜ、車の列は「増幅器」になるのか(遅れ+過剰な反応)
・アリが渋滞しない理由と、たった1台で波を消せる理由(渋滞吸収運転)
▼ 主な出典
・Y. Sugiyama et al., “Traffic jams without bottlenecks—experimental evidence for the physical
mechanism of the formation of a jam”, New Journal of Physics 10, 033001 (2008)
・M. Bando et al., “Dynamical model of traffic congestion and numerical simulation”,
Physical Review E 51, 1035 (1995)
・J. Treiterer & J. A. Myers, “The hysteresis phenomenon in traffic flow” (1974)
・G. Gunter et al., “Are commercially implemented adaptive cruise control systems string stable?”,
IEEE Transactions on Intelligent Transportation Systems (2020)
・L.-A. Poissonnier, S. Motsch, J. Gautrais, J. Buhl, A. Dussutour,
”Experimental investigation of ant traffic under crowded conditions”, eLife 8:e48945 (2019)
・R. E. Stern et al., “Dissipation of stop-and-go waves via control of autonomous vehicles:
Field experiments”, Transportation Research Part C 89, 205 (2018)
・CIRCLES Consortium / MegaVanderTest(I-24, Nashville, 2022年11月)
・NEXCO東日本・NEXCO西日本 渋滞発生原因の集計/国土交通省 渋滞損失時間の試算
― 学びたい大人のための大学 ―
あらゆるテーマを、専門のはるか奥・最先端まで掘り下げる解説チャンネルです。
▶ 学んだことは、コメントでアウトプットを。質問・意見も歓迎、ひとつひとつ返します。
▶ チャンネル登録で、次の探究も一緒に。
音楽: Origami by Scott Buckley (CC BY 4.0)
#渋滞 #交通工学 #大人の学び

17件のコメント
直近に生物の「動的平衡」の動画も見ました。
渋滞は生物みたいなもの(もちろん人間に不都合な奴ですが)かもしれませんね!
渋滞吸収運転はこの生物の生存環境をちょっとだけ厳しくしてやることに当たりそう。
渋滞の予測はありますが、それと同時にその渋滞にならない様に、こうしましょうと言うのがあればいいな、と思います。
渋滞吸収の研究してたものですが、この動画はかなり正確です。
高速道路にパトロールカーを走らせる意味はここにあったのか!
課長バカ一代という漫画で、首都高の渋滞に嵌ってしまって車を降りて先頭を探して歩いたら自分が停めた車に行きついた話があったな
人間の反応速度を変えられない以上、渋滞をなくすには、道路の車線を増やして容量を増やすか、規定量を超える車が入らないように止める(蟻の例)しかないのでは?。
渋滞を起こさないよう車間距離をたっぷり開けた自動運転車を走らせた場合、交通量は増え、経費もかかる。そこを計算した上で、そのような自動運転車を投入した方がトータルの経済効果はあるのか。そこまでどこかで研究を続けて欲しいものです。
根源的問題は、たった1人を移動させるのに、あのでっかい車で、莫大なエネルギーを使って移動させなければ成立しないという現代文明社会の在り方だと思います。
効率が悪い車が、効率の良い鉄道を駆逐するという、逆転現象。
サグ部手前の下り坂で減速をして大きく車間を取る運転をすればいいのに、みな、サグ部の渋滞に加速しながら突っ込んで行きますね
2000年頃にテレビでやったという話が出てたけど、それ見たことあるな。まさにこれと同じ話してた。そこから論文になるまで、結構かかったんだね。学者さんご苦労様でした
業務フローにも応用できるという視点は斬新でした。
ただ解説を聞いた限り、この仕組みをどう頑張っても理解できない層、理解していても従わない層がそれなりの割合でおり、その事実から形骸化したと見なして従わなくなる層が現れると思うので、運転が人間に委ねられてる限り解決は不可能なのだと悟りました。
特に最後の層は赤信号皆で渡れば怖くないという民族性の日本人には多いので、他国より課題は深刻にも思います。
渋滞吸収の研究はどれも結局「高速道路では充分な車間距離を空けて、不必要な減速やそれに伴うブレーキランプ点灯は控えましょう」って事は一致しているけど、その事を大々的に世間に向かって言うと、車間が詰まっているのにブレーキを我慢する人が現れて、最悪追突事故を起こす可能性があるから責任回避の為にも大々的に言えない事情があるように思える。
渋滞の数キロ前から柔軟に速度制限や車間制限かけられたりしないのかな
大正11年に書かれた寺田寅彦の「電車の混雑について」。(青空文庫で読めます)
混む電車ほどどんどん混んで、そのあとには空いた電車が来る、といった話でしたが、
渋滞の列が増えて最後には停止まで至る話と本質的に似ているように思いました。
車間を開けろと言っても言うこと聞かない 資本主義者
共産化して、道路自体をブラス
10キロ/hで動かす
サンデードライバーが先頭だと思ってた。
高速道路で長距離を走ると必ず10数台の集団が数キロの間隔で存在しています。まさにアレがボーダーですね。
高速道路をパトカーが走るとペースカーになって整流されるからどんどん走らせたらいい。
こんなの車に乗るようになってすぐに気づいたけど?
原因は車間が狭い運転手のブレーキランプに反応する危機感
実験するほどの事?
38:34 エンディングだけ見て、渋滞の最後尾につくまでの時間を遅らせるが渋滞の解消につながると思える
パトカーやトラックが並走して整流する役割を担ってくれるといいですね