米アップル(Apple)が次期OS「iOS 27」に、1つの電話番号を2台のiPhoneで共有できる新機能を搭載することが明らかになった。設定アプリから有効化でき、メイン端末のeSIMを軸にサブ端末へ同じ番号のプロファイルを割り当てる仕組みだ。利用には通信キャリア側の対応が不可欠で、米Tモバイル(T-Mobile)と独ドイツテレコム(Deutsche Telekom)が初期対応キャリアとなる見通し。
新機能は「iPhone Handoff」と呼ばれ、ユーザーが最も頻繁に使う端末の設定アプリ内、モバイル通信メニューからオンにできる。設定時にはどちらのiPhoneをメイン端末にするかを選択し、もう一方がサブ端末となる。海外メディアのMacRumorsが9月2日付で報じた。
仕組みとしては、メイン端末がプライマリeSIMを保持し、サブ端末には同じ番号に紐づくコンパニオンプロファイルが発行される。番号が両方の端末で同時に有効になるわけではなく、位置情報は実際に回線を使用している端末のものが共有される。各種設定はメイン端末側で一元管理される。
利用条件は、iOS 27で動作する2台のiPhoneと、本機能に対応したキャリアのeSIM。両方の端末が同一キャリアのアカウントに属している必要がある。MacRumorsはユーザーからの情報として、T-Mobileが先月短期間だけ登録受付を開始した後に取り下げたと伝えている。ドイツではDeutsche Telekomが最初期の提供キャリアになるとみられている。
アップルは6月の開発者会議でこの機能を発表していたが、詳細は明らかにされていなかった。今週、開発者フォーラムの参加者がXcode 27のDevice Hub上でシミュレートされた2台のiPhoneを使い、設定プロセスを実演。一般ユーザーが実際の動作画面を目にするのはこれが初めてとされる。
この機能の技術的な基盤は4年前にさかのぼる。アップルは2022年、米国版iPhone 14から物理SIMトレイを廃止し、その後のiPhone AirもeSIM専用端末として販売。番号の発行をプラスチックカードからソフトウェアへ移行させる流れを進めてきた。iPhone Handoffはその延長線上に位置づけられる。
実用面では、仕事用と個人用の2台を持ち歩くユーザーや、メイン端末の充電中にサブ端末を子機として使うといった活用法が考えられる。これまでSIMカードの差し替えや着信転送、2回線目の契約などで対応してきた課題に対し、キャリアとアップルが共同で制御するソフトウェア解決策として注目を集めている。
アップルは9月9日に次期iPhone発表イベントを予定しており、iPhone 18 Proと同社初の折りたたみモデルの登場が広く予想されている。iOS 27の一般公開はその後数日以内とみられ、約3カ月間のベータテスト期間を経て正式リリースされる見通しだ。iPhone Handoffがローンチ時点でどの市場に提供されるかについて、アップルはまだ明らかにしていない。
