(ブルームバーグ):8日の日本市場では、円が対ドルで高値を試す展開が意識される。株式は円高による海外売り上げ減少で企業業績が下振れすることへの懸念から反落しそうだ。円安一服で債券は買われやすいが、資源価格の強含みによる世界的な金利上昇圧力が波乱要因となる可能性もある。
円は8日朝の取引で153円台に上昇し、2月以来の高値を更新した。日本銀行の利上げ加速や国内の年金資金による円債買い増しへの思惑などがきっかけとなり、これまでに積み上がった円売りポジションを解消する動きが続いている。この半年、通貨当局による円買い介入でも突破できなかった155円の上値抵抗線を突破したことで、目先は円買いの勢いが増しやすい。
株式には急速な円高進行のほか、原油価格がじり高基調にあることも重しになる。ホルムズ海峡の通航をめぐる不透明感に加え、米国・イラン戦争開始以降、原油購入を抑制してきた中国が購入を増やしており需給が引き締まっている。
ロンドン金属取引所(LME)では幅広い用途に使われる銅の価格も過去最高値を付けた。債券は円安一服を受けて小じっかりの展開となりそうだが、資源高を通じたインフレ懸念の高まりが重しになる可能性もある。きょう実施される5年債入札については、日銀の利上げ織り込みがかなり進んできたことから比較的底堅い需要を予測する声が出ている。
金利は世界的に上昇基調にある。ドイツではザクセン・アンハルト州議会選挙で、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が圧勝したこともあり、10年国債利回りは先週つけた約15年ぶりの高水準に接近した。
こうした中、国内では朝方に発表される4-6月期の国内総生産(GDP)改定値や7月の毎月勤労統計が注目される。市場予想から上振れすれば、日銀の利上げ加速に対する思惑を強める可能性がある。
(注:表中の終値は米国時間終値。円相場は対米ドル、前営業日比は円の対ドル変化率。米10年金利の前営業日比は変化幅(単位:%ポイント)。日経平均の前営業日比はシカゴ・マーカンタイル取引所清算値と大阪取引所清算値との比較。シカゴ取引所が休場の場合は大阪取引所の夜間終値と通常取引清算値の比較。金は1トロイオンス当たりのドル建て価格)
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