小寺信良のIT大作戦
公開
2026年09月14日 19時46分
著者

小寺信良
[ITmedia]
折りたためるディスプレイが試作品として登場したのはずいぶん昔のことだが、現在その用途はほぼスマートフォンである。折りたたみの方向としては、横折りと縦折りがあるが、横折りは展開すると大画面になるという方向性、縦折りは折りたたむと通常のスマホの半分の大きさになる方向性で製品化されている。

「iPhone Duo」。内側のディスプレイは7.6インチ(出典・Apple)
世間の注目はやはり大画面化できる横折りタイプで、現在日本で発売されているものに限れば、Samsung、Google、Motorola、ZTE、OPPOといったメーカーが製品を揃えている。すべてAndroidだ。そこにAppleがiPhoneで横折りモデルを発売したら、一気にブレイクするのではないかといわれてきた。
現地時間の9月9日、Appleはスペシャルイベントを開催し、同社初の折りたたみスマートフォン「iPhone Duo」を含む新製品を発表した。橫折り型である。何年も待たれていた待望の製品ではあるが、今回の製品発表では、日本のネット上で落胆する声も大きい。

「iPhone Duo」を縦持ちしたところ(出典・Apple)
理由はいうまでもなく、価格設定だ。最安の256GBモデルでも36万4800円、2TBの最高モデルでは57万4800円という価格設定は、「MacBook Pro」の現行モデルと大差ない。ネットでは「中古車が買える値段」とも揶揄されている。
まあ車とスマホでは用途も欲しがるユーザー層も全く異なるところだが、言わんとしていることはわからないでもない。買える、買えないの話ではなく、「スマホの値段じゃねえだろ」というわけだ。
価格の妥当性はあるか
通常Appleの新製品発表後は大抵お祭り騒ぎになるものだが、実は今回と似たような、市場の「シュンとした反応」を受け取ったことが過去にもある。2021年のiPad Pro発売の時だ。

2021年に登場したM1搭載「iPad Pro」(出典・Apple)
ミニLEDを搭載した12.9インチモデルで、最大ストレージ、かつセルラーモデルを選択すると27万9800円にもなるということで、高パフォーマンスを叩き出した当時のM1搭載MacBookシリーズの価格を超えた。
この時は、スペック等を考えると価格設定はまあそうなりますよね的なところではあった。ただ、タブレットという製品の用途を考えると、Macより高い価格なりの価値があるのか、という点が疑問視されたわけである。
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小寺信良のIT大作戦
ベテランのテクノロジーライターである小寺信良さんがIT分野全般にわたって考察する。
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