
中国四川省の臥龍(ウォロン)自然保護区内にある保護センターで、柵に囲われた自然のままの森でくつろぐ16歳の雌のパンダ曄曄(イエイエ)。「日」と「華」が組み合わさったその名は、日中両国の友好を表す。(PHOTOGRAPH BY AMI VITALE)
中国は、ジャイアントパンダを飼育下で繁殖させることに成功し、今では順調にその数を増やしている。次の挑戦は生息地を保全し、パンダを野生に戻すことだ。
草むらの中にしゃがんだ私は、こちらに近寄ってくる小さな生き物をまじまじと見た。生後4カ月ほどの雌の子パンダはサッカーボールぐらいの大きさで、子犬のようにふわふわの毛並みをしていて、いいにおいがしそうだ。思わず手を伸ばして、ぎゅっと抱きしめたくなる。
この愛らしさゆえに、ジャイアントパンダは世界中で人気を集め、外貨を稼ぎ、中国文化の代名詞に、また国の誇りにもなっている。この希少な動物は、野生ではもはや中国にしかいないのだ。世界が注目するなか、パンダを絶やすまいとする同国の粘り強い努力はこれまでのところ、かつてない成果を上げている。
多くの絶滅危惧種と同様、ジャイアントパンダは増え続ける人間にすみかを奪われ、生息数を減らしてきた。だが、中国ではこの四半世紀の間に繁殖の技術を磨いてパンダを増やし、今や数百頭が飼育されるまでになった。
もっとも、飼育頭数を増やすことと、野生動物として種が生き延びられるかどうかは別の問題だ。動物園でしか見られない珍獣となるのか、大自然の中で自由に生きていけるのか。パンダという動物の運命は、保護の取り組みにおける「次の一手」次第なのかもしれない。

碧峰峡の保育室で昼寝をする、生後3カ月の子パンダたち。双子を産んだ母パンダは通常、両方を公平に世話できない。そこで飼育員が子育てをサポートし、母親の手元の赤ちゃんを1 頭ずつ交代させて負担を減らすことで、2頭ともうまく育つように工夫している。(PHOTOGRAPH BY AMI VITALE)
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