
Appleの新製品体験会取材で新機種「iPhone Duo」を触ってきました。

まず気に入ったのは、SNSでも話題になったDuoの開閉エフェクト。画面を開く時、画面がすりガラスのようにボケる。そして開いた状態の大画面が、閉じる時はそのまま残るような演出がかかります。一枚の大きな画面が常にあるように感じられます。
「これって新宿駅前の立体的な猫の看板では?」と思いました。折りたたみスマホもどうせ正面から見ますからね。うまく錯覚を利用してます。
じゃあ斜めから見たらどうなるのかと気になって見てみましたが、少しの角度を開くとすぐにキツめのブラーをかけ始めるので、そこまでは気にならないようになってます。
あと、こういう意地悪な検証をしたがる人はゆっくり開くので、そういう低速度開閉はエフェクトキャンセルが走って、ボロが出にくいようになってますね。うまくできてます。種を見せないのがうまい手品師みたいですね。
機能として必須かと言われると、そうでもないですが、こんなところまで気を配って、ただの開け閉めを楽しくしてくる。この遊び心は、率直にいいなと思いました。
内側の画面の、さらっとしたマットな質感も好みでした。折りたたみスマホでは光沢のある表面を見慣れているので、ここは新鮮です。DuoはNano-texture仕上げで反射を抑え、内側のカメラも画面下へ収めています。iPadやMacBookのマットな画面にも通じる美点です。触っていて気持ちの良い質感ですが、長期間使用での劣化は未知数です。
自分が折りたたみ端末に求めたい本質は、コンテンツを見るための画面、ビューワーとしての性能です。表示にインカメラの穴なんて、ただひたすらに邪魔なだけです。電子書籍を読んでいる時には特に気になります。
Android陣営に同様の機種がないかを見渡してみると、内側画面からインカメラを排除したXiaomi Mix Fold2は、自分も愛着が合って後継機を渇望していますが、未だに正統な後継はなく、Galaxy Z FoldもUDCを廃止済み。現状「ビューワーとして高次元というインカメラの(見え)ない折り畳み端末」の中では、本機が最も有力だと感じています。
なお、インカメラとして使う時にはその位置がわかり、普段は隠すという演じ分け、アニメーションも上手いです。


電池残量や通信状態をまとめたアイコンは斬新で面白いです。個人的には好きですが、ちょっとわかりにくいので、評価は分かれそうです。


普段のiPhoneには、個人的にはあまりオタクの方を向いていないと感じることがあります。でもDuoは、見た目も使い方も、好きな人が喜びそうな要素を詰め込んで攻めてきた。初号機らしい挑戦として好きです。

画面の演出だけでなく、開閉したときの感触にも高級感がありました。ゆっくり開け閉めすると、作りのしっかりした感じが伝わってくる。あえて例えるなら、高級車のドアをゆっくり開け閉めするときのような感触です。高いお金を払って手にするものだから、期待に応える方向の作りだと感じます。
ただ、折り畳みスマホにそれが必ずしも必要かというと、難しいところだとも思ってます。ヒンジの抵抗を弱くしてガッチリした角度固定を諦めて、軽量化に振るアプローチも全然アリだと思っています。

その点、Duoは公称254g。実際に持っても、それなりにずっしりきます。
多分、まだ方向性を決めかねてるんだとは思いますね。ヒンジ以外でいうと、Apple Pencil対応も中途半端で、実は筆圧検知は非対応。本機がビューワーなのか、より多用途な生産マシンにもなるのか。おそらく評価次第で2世代目、3世代目以降での方向性を決めてくると思います。そこでApple Pencilが筆圧対応になるのか、そもそもApple Pencil自体が非対応になって大幅に軽量化するのか、はたまたカメラを増加してこの鈍重筐体を維持するのか、方向性が定まってくるのかもしれません。
まだ荒削りな部分や未知数な部分も含めて、初代なら仕方ないだろうと思いますし、何よりビューワーとして最も優れている可能性を秘めていると感じているので、割り切って購入するつもりです。
ちなみに価格のハードルも高いんですよね。Appleでの税込価格は256GBで36万4800円からです。写真や動画をためる人なら、256GBでは足りないこともあるでしょう。512GBを選ぶと39万9800円で、ほぼ40万円になります。

初号機としてはよくまとまっていると思いますし、今後の進化も含めて楽しみです。
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