愛知・名古屋アジア競技大会(読売新聞社協賛)のeスポーツは23日、愛知県常滑市の県国際展示場で始まった。メイン会場ではレーシングゲーム「グランツーリスモ7」の準決勝と決勝が行われ、日本の国分諒汰選手は4位だった。(デジタル編集部)
レーシングカーが映し出された会場の大型モニター(23日)=AP「思い通りの展開にならなかった」
アジア大会のeスポーツ競技は、11種目13タイトルが行われる。このうち「グランツーリスモ7」は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが発売するレーシングゲーム。高精細な映像に加え、実際に市販されている車やレーシングカーなどをカスタムして楽しめることも魅力だ。
大会では、全選手が同じ車種を使用する。準決勝の車種はトヨタの「スープラ」。国分諒汰選手は、準決勝グループBで2位に5秒以上の差を付ける走りを見せた。3レースの合計ポイントで競う決勝では、トヨタ「86」やスープラを使用。1レース目は1位を獲得したが、2レース目では上位が目まぐるしく入れ替わる接戦の中で3位に。3レース目は勝負をかけたが6位に沈んだ。合計ポイントでは全体4位となり、メダル獲得はならなかった。金メダルはマレーシアの選手で、銀にはサウジアラビア、銅には韓国の選手が続いた。
グランツーリスモ7でメダルを獲得した3人。中央が金のマレーシア選手、左が銀のサウジアラビア選手、右が銅の韓国選手(23日)=AP
試合後、国分選手は「ミスもあり、思い通りの展開にならなかった。悔しい結果になってしまった」と声を落とした。
競技はどんな雰囲気?
「グランツーリスモ」シリーズは、国内外で人気のゲームタイトルだ。グランツーリスモ7の公式サイトによると、シリーズの累計販売本数は1億本を超えている。2018年からは世界選手権「ワールドシリーズ」も開催されている。
ハンドル型のコントローラーでプレーする選手たち(23日)=AP
競技の様子は、ゲームセンターのレースゲームの
筐体(きょうたい)
を想像すると分かりやすい。製品版のグランツーリスモ7は、プレイステーション4・プレイステーション5で発売されており、多くの人はプレイステーション用のコントローラーでプレーしている。しかし、「eスポーツ」競技ではハンドル型コントローラーを使用する。ブレーキとアクセルのペダルもあり、選手は運転席からの視点でプレーする。タイヤ選択を戦略ごとに変えることや、ピットインでのタイヤ交換がある点など、実際のレースに近い。直線では時速260キロ以上が出ることもあった。実車に乗っていないとはいえ、競技中の選手たちは心拍数が大幅に増大するという。試合後、会場のモニターに映された選手たちの額には、大粒の汗も流れていた。
eスポーツなどが行われる愛知県国際展示場
手に汗握るレース展開に、観客席も沸いた。選手がオーバーテイク(追い越し)すると観客らは拍手を送り、ゴールの瞬間には歓声が上がった。初めて試合を観戦したという30歳代の男性は「本格的な実況やレースの迫力に圧倒され、本当にわくわくした。現実のカーレースとは違うけど、ただの『ゲームの大会』でもない。はまりそうです」と興奮した様子だった。
結果が発表され、表彰台に迎えられたメダリストたち(23日)=AP
競技中、選手はヘッドホンをしているため会場の盛り上がりを感じにくいが、それでも国分選手は「いいレースを見てもらいたくて競技をやっているので、歓声が上がるのはうれしいです」と話していた。
アジア大会の速報・特集ページ
アジア大会の日程はこちら
あわせて読みたい
