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    出典:Flickr/Dick Thomas Johnson (CC BY 2.0) https://www.flickr.com/photos/31029865@N06/53135503392/

    自動運転タクシー時代を間近に控え、サービスの受け皿となるタクシー会社による関連求人も熱気を帯びているようだ。

    Waymoと手を組む日本交通は、自動運転タクシー事業を推進する中核メンバーを募集している。年収1,200~1,400万円となかなかの高待遇だ。日本交通の採用ページによると、同社のタクシードライバーの平均収入は500万円ほどで、2倍以上の水準となる。

    従来のタクシー事業とは明らかに異なる職種で、新たなフェーズに突入した業界を象徴するような求人だ。日本交通の取り組みを中心に、国内ロボタクシーの動向を解説していく。

    ジェイエイシーリクルートメント■日本交通×ロボタクシーの求人概要新産業立ち上げの中核メンバーに

    インターネット上で公開されている複数の求人系情報サイトなどによると、日本交通は自動運転タクシー事業の本格立ち上げに向け、事業責任者直下で戦略立案からオペレーション構築までを担うプロジェクト推進メンバーを増員するという。

    制度・技術・事業が複雑に絡むロボタクシー産業の黎明期において、行政・省庁との調整や運行拠点の設計、実運行に向けた仕組みづくりなど、多岐にわたる領域を横断的に推進する中心的な役割を担う。事業フェーズに応じて適性に合わせた領域もリードし、将来的な事業リーダーになることが期待される。

    具体的には、Waymoとの連携・交渉やWaymoの自動運転車両のローカライズ、運行拠点・インフラの設計および運用体制の構築、自治体・関係省庁との調整・合意形成、関連法制度の確認および運用ルールの策定、実運行に向けたオペレーション設計、事業戦略の検討・シミュレーションを担う。

    必須条件として、大卒以上で中級以上の英語力、コンサルティングファームまたは事業会社での企画・プロジェクトマネジメント経験や、複雑な事象を論点整理して実行可能なプロセスに落とし込む構造化能力、複数ステークホルダーとの折衝・調整・説明の経験、チーム間の橋渡しができるコミュニケーション力――が求められる。

    歓迎条件には、行政・自治体との調整経験や、法制度の理解や制度関連の構築に携わった経験、運行・オペレーション設計に関する知見が挙げられている。

    魅力として、日本における自動運転という新産業の立ち上げに中核メンバーとして関与できること、制度・技術・事業の三位一体で進む社会的意義の高い大規模プロジェクトを経験できること、責任者直下で意思決定に触れながら、上流から実行まで一貫したスキルを身につけられること――が挙げられている。

    年齢不問。年俸制で、年収は1,200万円~1,400万円となっている。勤務地は東京都内だ。

    日本交通の取り組みが先行事例に

    ロボタクシーという、今後世界で普及していくことが予想される一大プロジェクトにおいて、日本国内の導入に深く関わることができる求人だ。

    これまで、こうした求人は自動運転開発企業側が大半を占めていたが、受け皿となる運行事業者サイドによる求人も本格化し始めているのかもしれない。自動運転サービスが開発フェーズから実装フェーズへの移行を始めた証左とも言えそうだ。

    世界で先行するWaymoと手を組み、他社に先駆けて日本導入を推進する日本交通の取り組みは、先行事例として今後各社に広がっていくことになるのかもしれない。

    ■日本におけるロボタクシーの動向日本交通×Waymoは2027年中にサービスイン

    日本交通は2024年12月、Waymo、GOと東京都内における自動運転技術のテストに向け戦略的パートナーシップを締結したと発表した。Waymoの自動運転技術「Waymo Driver」を日本の道路交通に適応させ、ロボタクシー導入を加速する。

    2025年4月には、公道実証開始に合わせWaymo車両を公開するイベントを開催し、北米でロボタクシーとして展開中のジャガー I-PACEをベースとした自動運転車両がお披露目された。

    都内の港区、新宿区、渋谷区、千代田区、中央区、品川区、江東区の7区で公道実証を開始した。運転席には、訓練を受けた日本交通のプロドライバーが座り、手動運転で走行する。まずは日本の道路交通に関するデータを蓄積し、自動運転技術を日本向けに適応させていくとしている。

    公道実証開始から1年半が経過した2026年9月、3社は2027年に東京で無人配車サービスを商用開始するための準備を進めることで正式合意したと発表した。

    日本交通の乗務員の監視下で自律走行を積み重ね、狭い住宅街の道路を自信を持って走行し、混雑した人混みの中も安全にすり抜けレベルに達したという。

    Waymoの自動運転技術、GOのモビリティプラットフォームと幅広い利用者層、日本交通の100年近くにわたるタクシー事業の実績と信頼されるサービスを組み合わせることで、地域のニーズに合わせた24時間365日のオンデマンドサービスを構築するとしている。

    2027年のいつごろになるかは不明で、実証中の7区すべてが運行エリアとなるかも明言されていないが、東京都内で段階的に100台規模の自動運転タクシーを運行することを目指す。配車アプリは、GOとWaymoのアプリ両方が使用される見込みとなっている。

    日本交通は、現場における運行管理や営業所運営を担う。GOは、配車アプリによるサービス提供のほか、地域のタクシー事業者との連携の要となり、Waymoの自動運転技術を日本のタクシー産業に円滑に組み込むための全体設計を担う。

    GOがWaymoの窓口に?

    今後、日本交通グループ各社をはじめ、Waymoのロボタクシー導入を検討する他のタクシー会社に対しても、GOが窓口となって導入を促進していく戦略かもしれない。

    東京都内でのサービス成功が大前提となるが、事業効果・効率を踏まえれば、国内他都市へのサービス拡大は既定路線とも言える。日本交通グループは関東エリアと、大阪を中心とする関西エリアに営業網を持つが、その他エリアは手薄だ。

    一方、GOは、配車アプリとして47都道府県を網羅している。地方都市などの空白エリアはまだ残っているが、ロボタクシーサービスを通じて営業網をさらに拡大していく――ということも考えられそうだ。

    Wayve勢も2027年中が濃厚

    目下のライバルとなるのは、英Wayve×米Uber Technologiesだ。両社は、Wayveのお膝元ロンドンでセーフティドライバー付きではあるものの2026年9月に配車サービスを開始し、先陣を切った。Waymoはまだ実証中だ。

    日本では、日産を交えたパートナーシップで2026年後半に東京都内でロボタクシーの試験運行開始を目指すとしている。2026年8月には、運行パートナーとして日の丸交通が加わることも発表され、体制が整った。

    日の丸交通が運行主体となり、車両の運行管理や車両基地(デポ)におけるオペレーション、車両のメンテナンス、点検、清掃、充電、車両の稼働状況の管理を担う。初期においては、セーフティドライバーとして安全を確保する。

    日本交通勢(Waymo)、日の丸交通勢(Wayve)ともに無人サービスは2027年になるものと思われる。

    ティアフォーもまずは日本交通と手を組む?

    国内勢としては、ティアフォーの動向も気になるところだ。同社はMobility Technologies(現GO)などとロボタクシーの開発を進めており、2027年ごろのローンチに期待されていた。AI技術の開発に向け、日本交通のタクシー営業車両にティアフォー製データ記録システムを搭載し、2025年2月から東京都内広域での走行データ収集なども行っている。

    こうした関係を踏まえると、ティアフォーのロボタクシーもサービスインの際は日本交通と手を組む可能性が高いものと思われる。

    また、newmoは大阪エリアにおけるロボタクシーサービスを計画しており、2028年のローンチを想定しているようだ。newmo自身がタクシー会社を傘下に収めており、配車アプリ開発も手掛けているため、直営体制での事業化となりそうだ。

    外資系ロボタクシーが「なぜか日本企業と組む」裏事情

    ■【まとめ】日本交通が業界をリード

    国内ロボタクシー事業が2027年中に大きく動き出すことはほぼ間違いなく、タクシー事業者の中では日本交通が先頭に立つ形で業界をリードしていくことになりそうな情勢だ。

    高性能な無人ロボタクシーが実装されれば、おそらく社会受容性も一変し、普及に弾みがつく。さらなる新規参入含め、業界の動向に要注目だ。

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