UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で精神医学の教授を務めながら、記憶障害を専門とする精神科クリニックを開設ゲイリー・スモール博士は、脳を健やかに老化させるため、いくつかのシンプルな習慣を実践している。Dr. Gary Smallゲイリー・スモール博士は、アルツハイマー病の予防を専門とする神経科学者であり、精神科医でもある。毎日歩き、夜中に目が覚めたらオーディオブックを聴き、ときには「チート食(ご褒美の食事)」も楽しむ。とはいえ、厳格すぎるわけではなく、「自分をあまり苦しめたくない」と考えている。
脳とアルツハイマー病の研究に長年携わるなかで、ゲイリー・スモール博士は自身の長寿につながる習慣をいくつか身につけた。
「この分野に何年も携わっていると、患者へのアドバイスに、自分も従わずにはいられなくなります」と、ロサンゼルスを拠点とする神経科学者で精神科医のスモール氏はBusiness Insiderに語った。
UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で精神医学の教授を務めながら、記憶障害を専門とする精神科クリニックを開設するスモール氏は、アルツハイマー病を発症する最大のリスク要因は年齢だと述べた。
「現代医学のおかげで、私たちはより長く生きるようになりました。問題は、私たちの脳がそれほど長くうまく機能するようには設計されていないことです」
それでもスモール氏は、生活習慣の要因が認知機能の低下リスクを下げるうえで重要な役割を果たすと述べた。特に、中年期の肥満を減らすことで、後年のアルツハイマー病や認知症のリスクを下げることができる。
スモール氏が年齢を重ねるなかで脳を健やかに保つために自ら実践している習慣をいくつか紹介してくれた。
1.運動習慣にウォーキングと下半身のトレーニングを取り入れている
スモール氏と妻のジジ・ヴォーガン氏は、ロサンゼルスで一緒に散歩することが多い。Dr. Gary Small
スモール氏は毎日欠かさず、何らかの運動を取り入れるようにしている。
全身の健康に良いだけでなく、こまめに体を動かすことはエンドルフィンによって気分も高めてくれるとスモール氏は言う。また、運動は神経細胞の生存と成長に関わるタンパク質である脳由来神経栄養因子(BDNF)の濃度を高める可能性もある。
自宅にジムがあるスモール氏は、有酸素運動としてフィットネスバイクに重点を置き、レジスタンスバンドやダンベルを使ったシンプルな筋力トレーニングにも取り組んでいる。
バランス能力の向上も重視し、脳に悪影響を及ぼしかねない骨折のリスクに触れた。
「年齢を重ねると、つまずいて転んだ場合、よい結果にはなりません。臀部の筋肉を強化するためにできることは何であれ極めて重要です」
本人は、トレーニング種目として、ランジや目を閉じて片足で立つといった動きを取り入れている。
さらに、1日の中で歩く機会を増やしている。ニュージャージー州に住んでいた頃は、オフィスまで階段を使ったり、意図的に離れた場所に車を止めたりしていた。現在住んでいるサンタモニカでは、妻と一緒に歩いてレストランに行ったり用事を済ませたりできる点を気に入っている。
2.タンパク質を重視し、メイン料理は妻とシェアする
スモール氏は夕食に、オメガ3脂肪酸が豊富なサーモンをサイドサラダとともに食べることが多い。lacaosa/Getty Images
スモール氏は、どの食事法も万人に適しているわけではないと述べた。
本人の方針はシンプルだ。
「毎食、健康的なタンパク質と健康的な炭水化物を取るようにしています」
その理由として満腹感がより長く続くことを挙げた。また、間食には超加工食品ではなく自然食品を選ぶようにもしている。超加工食品の摂取量が多いほど、認知機能の低下が速まるリスクと関連するためだ。
典型的な1日の食事は、朝食が目玉焼き、チェダーチーズ、サワードブレッド、昼食がターキーサンドイッチ、チキンサラダ、またはスープ。夕食がサラダを添えたサーモン、または時折ステーキで、間食には果物を食べる。
炭水化物については、発芽全粒穀物パンや全粒穀物パンを好む。これらは複合炭水化物と豊富な食物繊維を含み、血糖値への影響が小さいためだ。あるいは、グリセミック指数(GI値)が低く栄養素の吸収が高まるサワードウブレッドも選ぶ。
また、夜に食べ過ぎないようにし、妻とメイン料理をシェアすることを好む。これにより摂取カロリーが減り、炎症を抑えられる可能性がある。脳内の慢性的な炎症は、アルツハイマー病のリスク要因だからだ。
ただし、彼は食事について厳格になりすぎないようにしている。
