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    桃田賢斗
    Photo By スポニチ

     学校体育館の暑さ対策に取り組む「脱!サウナ体育館プロジェクト」が6日、立ち上がった。猛暑下の体育館における子どもたちのスポーツ活動や災害時の避難生活を社会問題と捉え、空調設備導入や断熱整備普及を目指す。関係団体や専門家で構成する学校体育館断熱プロジェクト実行会議が主催し、日本バドミントン協会、日本バレーボール協会など6団体が賛同。この日行われた記者発表会には、バドミントンの男子シングルス元世界ランク1位の桃田賢斗(32=NTT東日本)、元バレーボール女子日本代表の益子直美さん(60)、大山加奈さん(42)らが出席した。

     文部科学省の調査(令和8年5月1日現在)によると、公立小中学校などの普通教室の空調(冷房)設備設置率が99・6%に達する一方、体育館は31・7%にとどまる。暑さによる練習中止や時間短縮を余儀なくされ、空調のない体育館を使用する指導者が今夏に暑さで失った練習時間は、空調のある体育館の約4倍に上る平均8・9時間というデータも。特にバドミントンは風の影響を強く受けるため、窓を締め切ることで気温が上昇する。登壇した桃田は「夏は大事な大会が多い時期。力を出し切れば希望の高校、大学、チームに進めるはずが、自分ではどうしようもない暑さで練習できないのはもどかしい。完全な平等は難しくても環境を整えてほしい」と訴えた。

     桃田自身も高校1年時に出場した全国高校総体で、空調のない会場で試合を重ねて熱中症になった経験がある。「飲んでも汗が止まらず寒気がするほどで、当時は知識もなく朦朧としながら試合をしていた。“これだけ練習してきたのに”という悔しさが残った」と振り返る。体育館の空調設備は不可欠だが、競技者の視点で「風の出にくい空調設備は高額で、一般的な空調ではコートによって有利不利が生じ“このコートでなければ勝てた”という試合が増えかねない。安全と公平性のバランスが難しい」とも指摘。「断熱で空調に頼らずに済むなら、風はないほうがいいバドミントンにとって非常に助かる」と断熱性能を高める環境整備にも目を向けた。

     「脱!サウナ体育館プロジェクト」ではアスリートや賛同団体、自治体、企業とともに解決の輪を全国に広げていく。益子さんは「夏休みに安全安心な環境を整えたい。自分も断熱は最近知ったばかり。助成金があることなどを行く先々で伝え、自治体とともに動いていきたい」とコメント。大山さんは「大人が全力で楽しめる環境をつくると伝えたい。しんどい、いつもと違うと思ったら言っていいし、言える環境を大人がつくる。スポーツは我慢が目的ではなく、楽しむこと、成長することが目的」と強調する。桃田は「指導者には子どもの異変をよく見てほしい」と話し、「子どもたちも周りが言わないから我慢するのではなく、危ないと思ったら声を出していい。無理しない範囲で夢を目指してほしい」と呼びかけた。

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