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    連載:西村菜那子の大学陸上もっと推し活!!!!

    西村菜那子

    2026/10/08

    (最終更新:2026/10/08)

    各大学のレースプランが交錯する出雲駅伝。勝負を分ける注目区間を紹介します(撮影・藤井みさ)

    みなさん、こんにちは!

    いよいよ10月12日に出雲駅伝が開催されます。昨年は、國學院大学が2大会連続3度目の優勝を果たしましたが、今年はどのチームがトップで出雲ドームにやってくるのでしょうか。Xなどでファンの方の予想を見たりするのですが、やはり國學院大学、早稲田大学などの優勝を予想する声が多いように感じます。

    全6区間、45.1kmで繰り広げられる出雲駅伝。各区間で白熱したドラマが毎年誕生しますが、今日は私が特に注目したい区間についてお話しします。

    各校のエースが激突する3区

    まずは、エースが集う3区(8.5km)。レースの流れを大きく左右する区間の一つです。

    毎年、各チームのエースたちが火花を散らします。前半でついた差をさらに広げるのか、それともここで一気に追い上げるのか。エースが集う区間だからこそ、各大学の監督がどの選手に全幅の信頼を置いているのか、その采配からもチームの戦略が見えてくる区間だと思います。

    昨年は、國學院大学の野中恒亨選手(4年、浜松工業)が、城西大学のヴィクター・キムタイ選手(当時4年、現・埼玉医科大学アスリートクラブ)などの留学生と互角の戦いを繰り広げ、優勝を手繰り寄せました。

    3区で力強い走りを見せ、連覇への流れをつくった野中選手(撮影・高野みや)

    今年も野中選手が3区を走る可能性は十分にあります。國學院大学は今年、層の厚さという面ではトップクラスのチームであることは間違いありませんが、その中でも野中選手というエースがいることは、大きなアドバンテージのように感じます。

    また、今回の優勝候補の一角である早稲田大学では、駅伝経験豊富な山口竣平選手(3年、佐久長聖)が3区を走るのではないかと私は予想しています。山口選手は1年生のときにも3区を走りましたが、区間11位と悔しい結果に終わりました。

    高校時代、佐久長聖高校でトップレベルの活躍を見せていた山口選手にとって、大学駅伝デビュー戦となったこの出雲は、ほろ苦い思い出になっているのではないかと思います。昨年は出走がありませんでしたが、今年こそは満を持して出雲の舞台に戻り、エースとしてリベンジを果たす姿に注目したいです。

    1年時の出雲駅伝で3区を走る山口選手(撮影・朝日新聞社)

    エースの流れをどうつなぐか 勝負を左右する4区

    各チーム、3区でエースが流れを大きく動かした後、その流れを次の区間でどうつないでいくのか。ここで重要になってくるのが、次の4区です。エース級の選手から襷たすきを受け取る4区は、3区までの流れをそのまま維持するのか、それともここで一気に順位が動くのかに注目したい区間です。3区から4区へのつながりを見ることで、それぞれの大学がどんなレースプランを描いているのかも見えてくる気がします。「エースが作った流れを、次の選手がどうつなぐのか」というところも、駅伝ならではの面白さです。

    昨年は、國學院大学の野中選手の勢いを、辻原輝選手(4年、藤沢翔陵)が区間新記録の走りでさらに加速させ、大きなリードを築くことに成功しました。

    エースから受けた襷をさらに前へとつないだ辻原選手(撮影・高野みや)

    また、創価大学は3区で少々遅れがありましたが、4区の石丸惇那選手(当時4年、現・ロジスティード)が区間3位の好走で順位を一つ上げ、流れを持ち直すことに成功。

    粘り強い走りで順位を押し上げた石丸選手(撮影・高野みや)

    駅伝に限らず、スポーツはエースが必ずしも100%の力を出せるとは限りません。だからこそ、エースが作った流れを次の選手がさらに生かすのか、あるいはエースが思うような走りができなかったときに、次の選手がチームを救うのか。駅伝は一人で走る競技ではなく、チームで襷をつないでいく競技だからこそ、こうした「繋ぐ」という部分にも大きな見どころがあると思います。

    歓喜か逆転か 運命の最終6区

    そして、レースの行方を最後に決めるのが、最終6区。出雲駅伝を語る上では外せない注目区間です。出雲駅伝は短い区間が続くからこそ、アンカーの6区まで勝負がもつれ込む可能性も十分にあります。先頭で襷を受け取った選手が逃げ切るのか、それとも後ろから追う選手が逆転するのか。最終区間だからこそ、順位だけではなく、「どれくらいの差で襷が渡るのか」というところにも特に注目したいです。

    この区間は例年、上級生、特に4年生が走ることが多いように感じます。

    昨年は、青山学院大学が前半区間で遅れを取り、厳しい展開となりましたが、大エース・黒田朝日選手(当時4年、現・GMOアスリーツ)が区間賞の走りを見せ、チームを7位入賞へと滑り込ませました。

    苦しいレース展開でもエースとしての力を発揮した黒田選手(撮影・藤井みさ)

    黒田選手という大きな穴をどう埋めるのかが重要になっている青山学院大学ですが、個人的には平松享祐選手(4年、中部大学第一)に期待したいです。平松選手は今年の箱根駅伝で4区を走り、区間3位。大学駅伝デビュー戦となりましたが、8位から5位へと順位を押し上げ、見事な走りを披露しました。彼は、出雲駅伝への出走経験はまだありませんが、今年は5000mで13分34秒05で2年ぶりに自己ベストを更新するなど、着実に力をつけてきました。

    箱根駅伝で存在感を示し、着実に力を伸ばしてきた平松選手(撮影・藤井みさ)

    黒田選手が抜けた青山学院大学は今年どのようなレースを見せるのか。平松選手はもちろん、4年生のランナーがラストイヤーでどんな走りを見せるのかにも注目したいです。

    区間ごとのドラマに注目

    ここまで、私が特に注目したい3区、4区、6区についてお話ししました。出雲駅伝は、全日本大学駅伝や箱根駅伝と比べると距離が短いからこそ、一つの区間、一つの走りが順位に大きく影響します。

    エースがどこで仕掛けるのか。

    その流れを誰がつなぐのか

    そして最後に、誰がチームの襷をゴールまで運ぶのか。

    一人一人の走りはもちろんですが、その裏にある各大学のレースプランや、選手同士のつながりにも注目すると、より駅伝の面白さを感じられる気がしています。今年の出雲駅伝も、最後まで目が離せない戦いになりそうです。

    10月12日、ぜひみなさんも注目してみてください!

    今年も出雲駅伝ならではのドラマに注目です!(撮影・齋藤大輔)

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