デジタルのクローゼットを作成して、さまざまな服を試着した姿を確認できるAIツールは、すでに数多く存在する。そのため「Googleフォト」が独自の機能を導入したと知った当初、それほど関心を持たなかった。実際に試してみたところ、そうした懐疑的な見方は正しかったことが分かった。
Googleフォトの「ワードローブ」機能が生成した画像は笑ってしまうほどひどい出来栄えだったが、それこそが今回の体験で一番面白かった部分でもあった。
仕組みはこうだ。GoogleはAIを使い、Googleフォトに保存されている写真の中で実際に着たことがある服の画像を基にデジタルワードローブを自動的に作成する。「クローゼット」の準備が整うと、トップス、ボトムス、帽子、アクセサリーなどのカテゴリーでアイテムを絞り込んだり、それらを組み合わせてコーディネートを作ったり、それを(疑似的に)試着して見た目を確認したりできる。
実際に試すには、Googleフォトのアプリを開く。この機能はデスクトップ版には表示されない。「コレクション」をタップし、ワードローブを探す。
「Build Your Wardrobe」(ワードローブを作成)をタップして待つ。Googleによると、この処理には数時間かかる場合があるという。
最初は失敗、その後は少し期待が持てそうな結果に
何時間もかかるかもしれないという警告があったが、筆者のワードローブは5分もかからず準備が整った。
最初のコーディネートを試着したとき、思わず大笑いしてしまい、何事かと飼い犬が駆け寄ってきたほどだった。Googleフォトは、指定した服装は作ってくれた。だが、なぜか腕が骨折していた。選んだシンプルな黒い服に加え、右腕をつった姿が写し出されていた。
筆者はこれまで一度も骨折したことがないので、Googleフォトが写真からそのアイデアを得たわけではない。Googleは結果が予想外になる場合があると注意書きを出しているが、まさにその通りだと実感した。「Regenerate」(再生成)をタップすると腕は元通りになった。最初の結果としては奇妙で笑えるものだったが、なぜそもそもそんな状態になる可能性があるのか理解できなかった。

服は限られているが海賊にはなれる
アプリを使ってみて、すぐに感じた最大の不満は抽出された服の少なさだった。筆者には10年分の写真があり、Googleフォトによると、筆者が写っているものだけでも約3000枚ある。それにもかかわらず、Googleフォトが見つけたのは、ズボン6本、帽子3つ、Tシャツ2枚、ジャケット1着、靴2足、サングラス1個、もう1着のジャケット、そして2025年のクルーズ旅行のテーマナイトで着た海賊風のコートだけだった。大半の服はかなり正確に再現され、ロゴや文字も実物とほぼ同じだったが、一部はAI特有の判読不能な文字列になっていた。
Googleに対して再評価や詳細なスキャンを依頼する手段はない。提示された結果をそのまま受け入れるしかない。

Googleによると、対象になるのは過去4年間の写真だけだという。だが、在宅勤務のテクノロジー系ライターで、服装を見せる相手が飼い犬くらいしかいない筆者でさえ、2022年以降、Tシャツを2枚しか着ていなかったということはない。
その後の試みはそれほど悪い結果ではなかった。手持ちの服を組み合わせて何種類かのコーディネートを作ることができ、AIはそれを着た筆者の姿をかなりうまく再現した。海賊コートも含めて。限られた服を組み合わせるのは楽しかったが、その新鮮味はすぐに薄れた。
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