2026年10月
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    サテライト大会2026日本代表メンバー(Tomo’s Pit提供)

    サテライト大会2026日本代表メンバー(Tomo’s Pit提供)

    「1時間で6.7km走る」ことを身体の限界まで繰り返す、バックヤードウルトラという競技をご存知でしょうか。近年国内外ウルトラランナーの間で人気が高まりつつあります。この競技に魅せられて脱サラ、大会に参加するだけでなく自身でも大会を企画、さらには普及活動も行っている水野倫太郎さんがその魅力について綴る連載です。

    今回は前回に引き続き、17日から行われる世界大会の話題です。
    各国の代表選手15名が、それぞれの国でバックヤードウルトラを実施し、その国で最後の一人になるまでに15名が積み上げた総周回数で順位を競う、バックヤードウルトラの団体戦世界大会「サテライト大会」。
    2年間の選考期間を経て選ばれた日本代表15名と、その前に立ちはだかる世界の強豪国をご紹介します。

    今回の日本代表を一言で表すと、「史上最強のランニングモンスター集合!」という様相を呈しています。

    15名が選考期間に出した記録の合計は1,135LAP。2024年大会で、世界4位に終わった際の883LAPを大きく上回ります。これまでの日本代表もウルトラランニング界の猛者ぞろいでしたが、今回はさらに、バックヤードウルトラでの実績と経験値を積んだメンバーたちが名を連ねています。

    一口に「ランニングモンスター」と言っても、その競技背景はさまざま。いくつかの切り口で紹介します。※()内はバックヤード自己記録と年齢、紹介画像内の番号。

    ①バックヤードウルトラで“5日目”を知る、ワールドクラスの2トップ

    101時間(4日と5時間)、約677㎞。2023年の個人世界選手権で当時の日本記録をマークし、世界4位となった森下輝宝選手(101LAP、47歳、#8)。

    106時間(4日と10時間)、約710㎞。2025年の個人世界選手権で新日本記録を樹立し、世界5位となった河畑和宏選手(106LAP、52歳、#1)。

    ② 50代後半の今なお自己ベストを更新し続ける超人たち

    56歳となる今年、東京湾から日本海まで約520㎞を横断する「川の道フットレース」を、大会新・自己新となる約3日間で制した吉田幸徳選手(85LAP、56歳、#10)。

    昨年、丸2日間走り続ける48時間走で400km超(東京-大阪の直線距離に相当)の自己ベストを記録した木曽哲男選手(75LAP、57歳、#7)。

    昨年、広島長崎ピースラン425kmを約3日間で走破した田中実選手(81LAP、57歳、#3)。

    ③ 6日間(144時間)、800㎞以上を走るマルチデイランナーたち

    6日間、決められたコースを走り続け、その総距離を競う6日間走の新旧日本記録保持者もそろって代表入り。
    10日間走の日本記録保持者(1,284㎞)でもある、6日間走の前日本記録保持者(883㎞)の吉沢協平選手(76LAP、50歳、#5)。

    6日間走の現日本記録911kmを持ち、バックヤードでは補給食や装備をすべて背負って走る「ストロングスタイル改」を貫く赤松亮選手(68LAP、43歳、#12)。

    ④ 故障や持病と向き合いながら日本を背負うファイターたち

    「もう走れない」と宣告された脚の故障を乗り越え、24時間走日本代表として2025年、2026年の国際大会を戦い抜いた櫻庭健選手(65LAP、54歳、#15)。

    食事制限が必要な持病と向き合いながら自己最高を更新し続け、2026年はウルトラレース4戦4勝と快進撃を続ける髙橋健吾選手(77LAP、45歳、#4)。

    ⑤ バックヤード初挑戦から2か月で日本代表入りのスーパールーキー

    ロングレースを中心に年間20〜30大会(2週間に1回ペース)を走り、今年2月の神奈川大会でバックヤードデビュー。4月の木島平大会で代表権を獲得した池田秀次選手(72LAP、54歳、#9)。

    ⑥ バックヤード特化型のダークホースたち

    世界のバックヤードウルトラを手提げ袋片手に走り、「BAGMAN」という愛称で知られる、私、水野倫太郎(94LAP、31歳、#2)。

    同じく海外バックヤードで実績を重ね、疲労で体が大きく傾いても走ることをやめない、魂の走りで魅せる小松広人選手(75LAP、47歳、#6)。

    これまで出場したバックヤードウルトラで毎回必ず自己ベストを更新している小池秋久選手(68LAP、47歳、#11)と高橋佑輔選手(68LAP、34歳、#13)。出るたびに“過去の自分”を超えてきた成長株。

    15㎏の重りを背負って走る独自のトレーニングを取り入れ、記録を伸ばしてきた芳賀守選手(65LAP、43歳、#14)。

    簡単な紹介だけでも、その濃さが隠し切れない個性豊かな15名。このメンバーがどのようにチームワークを発揮し、総LAP数を積み上げていくのかが大きな見どころです。

    さらに、世界記録に相当する120LAP超を目標に掲げる選手も複数います。日本会場が何LAPで決着するのかにも注目です。

    対する世界の強豪国。特に注目したいのが、2022年、2024年大会で表彰台を占めてきた「BIG3」。
    筆頭は、2020年、2024年優勝のベルギー。100LAP超の選手を3名擁するトップ層の強さが武器。2024年大会では1,147LAPを積み上げ、世界一に輝きました。
    バックヤードウルトラ発祥の地であり、2022年優勝国のアメリカも優勝候補。111LAPの記録を持つ選手を2名擁し、選手層の厚さも世界トップクラスです。
    優勝経験こそないものの、世界記録保持者Phil Gore選手を輩出したオーストラリアも要注目。今回はPhilの欠場が決まっていますが、国内では数多くのバックヤード大会が開催され、経験豊富な選手がそろいます。

    さらに、Phil Goreの世界記録達成をアシストしたSam Harvey選手を擁するニュージーランド、世界トップクラスのŁukasz Wróbel選手を擁するポーランド、ウルトラランニング大国フランスなど、各国が日本の前に立ちはだかります。

    10月17日(土)21時。世界各地で一斉に始まるサテライト大会に、ぜひご注目ください。

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