
Billy Joel Motorcycle Collection
ビリー・ジョエル(Billy Joel)はバイク好き。ハリウッド・リポーターの新しいインタビューの中で、バイクの大好きなところ/好きなバイク/大けがを負った1982年のバイク事故/個人コレクションから70台以上のバイクを手放す理由を語っています。
「結局ね、100台以上も所有するようになったけれど、一度に乗れるのは1台だけだからね。僕も70代だし、以前ほど頻繁に乗れなくなったことに気づいた。フロントガラスにぶつかった虫みたいな最期は迎えたくないしね。それで、かなりの台数をオークションに出すことにしたんだよ。
それに、水頭症という病気もあってね。運転するのも少し不安があるんだ。だから、そろそろ誰かにバトンタッチする時期なんだと思ったんだよ。水頭症は昔は“脳水腫”と呼ばれていたもので、平衡感覚や記憶力、視力、聴力に影響が出る。僕の場合はそれほど深刻なものではない。主に影響が出るのは平衡感覚なんだ。今は運転はできない。運転を禁じられているんだ。
バイクが大好きなんだ。乗るのも、運転するのも好きだし、誰にも僕だと気づかれずにいられるところもいい。それに、自分好みにカスタマイズしたり、改造したり、あれこれ手を加えたりするのも好きなんだ。僕はコレクターじゃない。実際に乗ることを楽しむライダーだったんだよ。だから、もう手放す頃合いだと思ったんだ。
(バイクに乗ることが曲作りに役立つ、と読んだことがあります。本当ですか?)
まあ、そうだね。僕の場合は何でも曲作りのヒントになるけどね。でも、“You May Be Right”という曲を書いたとき、たしか歌詞に“雨の中でもバイクに乗った”と入れたんだ。イギリスの人が聞いたら、“だから何?”って言うだろうけどね。
ただ、みんなは僕が酔っ払っていたとか、酒を飲んでバイクに乗っていたとか、そういうふうに思ったみたいだけど、でも、そんなことは一度もしたことがない。絶対にね。いつも安全運転を心がけてきたよ。バイクに乗るのが大好きなんだ。
(好きなバイクは?)
僕は必ずしもハーレーダビッドソン好きというわけじゃない。アメリカ人はみんなハーレーが大好きなのは知っているけど、バイクに乗っていると言うと、誰もがハーレーだと思い込むんだよね。でも、そうとは限らないんだ。
どれも好きだよ。日本製もイタリア製もイギリス製もアメリカ製も、ほかのアジアのバイクもね。全部好きなんだ。
僕にとっての至宝は、モト・グッツィの『カリフォルニア・ヴィンテージ1100』だね。2007年頃に買ったんだけど、いくらだったかも覚えていない。いいバイクだよ。モト・グッツィは本当に素晴らしい。
(“誰にも僕だと気づかれずにいられるところもいい”は、たしかにヘルメットをかぶっていれば、隣を走っているのがビリー・ジョエルだと誰も気づかないわけですね)
そのとおり。バイクに乗るのが好きな理由のひとつが、まさにそれなんだ。ヘルメットをかぶって、ゴーグルもつけていれば、誰だかわからない。ただバイクに乗っている、どこにでもいる普通の男のひとりさ。
(事故には遭ったことはありますか?)
あるよ。1982年だった。ロングアイランドで幹線道路を走っていた。僕の進行方向の信号は赤だったんだけど、青に変わったので走り出した。すると、交差する道路の右側から来た女性が赤信号を無視して突っ込んできて、僕はバイクごと彼女の車に激突した。両手を骨折して、脚も負傷した。彼女の車の上を飛び越えるように吹っ飛ばされたよ。でも、ヘルメットをかぶっていたし、ブーツも手袋も着けていた。
バイクを引き起こして歩道まで移動させ、道の角に座っていた。そこへ警官がやってきて、“免許証を見せてもらえますか?”と言ったので僕は“自分じゃ取り出せないから、後ろのポケットから取ってくれないか”と頼んだ。警官が財布を取り出して免許証を確認すると、赤信号を無視した女性に向かって、“おい、そこのあなた、ビリー・ジョエルと事故を起こしたんですよ”と言ったんだよ。
その後、僕のところに訴状が届いた。赤信号を無視して突っ込んできた彼女が、逆に僕を訴えたんだよ。僕は“ふざけるな”と言ってやった。バイク乗りにはよくある話なんだ。車の運転手って、バイクに注意を払うことがあまり得意じゃないからね。
(その事故で、手には後遺症が残りましたか?)
今でも左手の親指には骨がない。それから右手首は関節が外れるほど引っ張られてしまったし、左手もひどく潰された。脚も骨折したよ。
(ピアノを弾くために、いちから練習し直す必要がありましたか?)
いや、そもそも最初からそんなにうまかったわけじゃないからね」