
画像提供, Reuters
画像説明, 前線で衛星通信「スターリンク」を使用するウクライナ兵(2024年)
Published 2026年10月23日 09:55
この記事は約 4 分で読めます
アメリカのドナルド・トランプ大統領は22日、米スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」について、所有するイーロン・マスク氏が、ウクライナのアクセスを復旧させたと述べた。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は先に、マスク氏の宇宙企業スペースXが運営するスターリンクの軍用版「スターシールド」への接続が完全に復旧していないと述べていた。
米メディアなどは、トランプ氏が制限を解除するようマスク氏に電話で求めたと報じている。これについてトランプ氏は、言及を避けた。ただ、この件について問われると、「要するに、彼(マスク氏)が元に戻した」と答えた。
トランプ政権はこれまで、ウクライナのスターリンクへのアクセスを制限するようスペースXに指示した事実はないとしていた。
スターリンクへの接続制限は、トランプ氏が、ロシア国内の製油所への攻撃を停止するようゼレンスキー氏に圧力をかける中で起きた。トランプ氏は、ウクライナによる製油所への攻撃が、米国内などでの燃料価格の上昇を招いたと主張している。
ウクライナとヨーロッパの同盟国は、トランプ氏のこうした動きを批判している。
スターリンクの速度が「完全に回復していない」とゼレンスキー氏
ウクライナは、戦場でのさまざまな通信手段の確保や、ロシアのミサイル攻撃に対する早期警戒システムの運用で、スターリンクに頼っている。
ゼレンスキー氏は22日、ウクライナ軍が利用するスターリンクの速度が、依然として完全には回復していないと述べた。
ドローンなどの通信可能な移動速度について「まだ(時速)400キロまで回復していない」と、ゼレンスキー氏は記者会見で説明。「我々はそれに取り組んでいるところだ」とした。
続けて、「(マルコ・)ルビオ米国務長官からの連絡を待っている。彼は、48時間ほどで情報を伝えると約束してくれた」と述べた。
この発言から間もなく、トランプ氏がマスク氏に電話をかけ、ウクライナのスターリンクの利用制限を解除するよう求めたと、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは報じた。
同紙は複数の当局者の話として、トランプ氏がマスク氏に対し、スターリンクの速度制限が時速約160キロのままであることに、いら立ちを示したと伝えた。
同紙はさらに、トランプ氏とマスク氏が電話でやり取りして間もなく、22日中にシステムが通常に近い状態で作動するようになったと報じた。
BBCは、同紙の報道内容が事実か独自に確認できていない。BBCはホワイトハウスとスペースXに説明を求めている。
ウクライナは10月14日に初めて、アメリカからの情報共有が中断されたと報告した。
マスク氏は先週、ウクライナが一部の作戦で使用するスターリンクの軍用版「スターシールド」について、アクセスを最終的に管理しているのは米政府だと述べていた。また、スターシールドは米国防総省向けに設計されたシステムで、米政府が速度制限に関与した可能性があると示唆した。
