「当初予想していたよりも、Q2進出にかなり近い位置にいると思う」
アストンマーティン・ホンダのチーム代表者兼アンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、2026年F1第18戦アメリカGPの初日プラクティスを前向きに振り返った。パワー不足を指摘し、Q1突破に慎重な見通しを示したランス・ストロールとは、手応えに温度差があった。
Q2への期待とパワー不足への懸念
サーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われたフリー走行1回目(FP1)では、フェルナンド・アロンソが12番手、ストロールが13番手。Q3進出すら期待させるようなパフォーマンスを見せた。
続くフリー走行2回目(FP2)では、それぞれ16、17番手に下がったが、アロンソと14番手のエステバン・オコン(ハース)との差は0.138秒に過ぎなかった。一方、首位との差はFP1の1.636秒から1.944秒へと拡大した。
デ・ラ・ロサは、まだ初日のプラクティスを終えた段階に過ぎないと留保しつつ、「2台ともがQ2進出を争えるポジションにいるのは明らかだし、それが今日の一番の収穫だね」と振り返った。
さらに、両ドライバーからのフィードバックについて問われると、「クルマのバランスについては、まだ少し取り組まなければならない部分がある。でも、全体的にはかなり、かなり良い状態だ。特にロングランでの一貫性は、本当にポジティブだったと思う」と説明した。
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited
ガレージ内でヘッドセットを首に掛け、穏やかな表情を見せるペドロ・デ・ラ・ロサ(アストンマーティン・ホンダF1チーム代表者兼アンバサダー)、2026年10月23日(金) F1アメリカGP初日フリー走行(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)
対してストロールは、初日の結果は励みになるのではないかとの問いに歯切れの悪い反応を見せ、Q1突破についても「厳しいと思う」と語り、パワーユニット(PU)の性能不足を理由に慎重な見通しを示している。
ホンダ、応答性を改善。冷却見極めへ
一方、ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアは、セッションを通して「主にドライバビリティに関するセッティングの最適化」に取り組んだと説明。外気温の高さに触れ、2日目に向けてチーム側と協議し、最適な冷却レベルを見極めていく意向を示した。
冷却を重視してボディーワークの開口部を広げれば、その分だけ空力性能が損なわれる。逆にボディーワークの開口部を限定できれば、その分だけ空力パフォーマンスは向上する。
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited
取材の場で笑顔を見せる折原伸太郎(ホンダ・レーシング トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア、右)とマイク・クラック(アストンマーティン・ホンダ チーフ・トラックサイド・オフィサー、左)、2026年10月22日(木) F1アメリカGPメディアデー(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)
デ・ラ・ロサも折原TGMと同様に、予定していたすべてのタスクを完了し、信頼性の問題にも阻まれなかった点を評価した。終盤にはハードでロングランを行い、ソフトとミディアムでのショートランも消化した。
「全体としては良い金曜日だったと思う。やるべきことをすべてこなして、着実に準備を進めることができたからね」と語った。
予選へフロントの反応を改善
翌日に向けては、マシンのバランス調整に加え、トラックリミットへの対応も必要になる。多くのドライバーがマシンをスライドさせ、コース外に飛び出した初日について、デ・ラ・ロサはコース特性とコーナー出口の縁石の形状から、今回に限ったことではないと指摘した。
注意が必要なコーナーは1、2カ所に限らず、4、5カ所に及ぶという。ドライバー自身が逸脱に気付かない場合もあるといい、「ラインに対して、クルマを正確にどこに置けばいいのかを把握するのは、決して簡単じゃない」と指摘した。
「でも、それは全員にとって同じ条件だから、とにかくコースの枠内に収まるよう走るしかない」
「そのうえで、クルマの挙動をできるだけニュートラルにして、フロントの反応をよくする必要がある。特にここでは、素早い方向転換が求められるからね。アンダーステアによってトラックリミットを超えてしまうと、予選ではかなりのラップタイムを失うことになるから注意が必要だ」
2026年F1アメリカGPのFP2をトップで締め括ったのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)。2番手アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)を0.042秒差で退けた。3番手には0.189秒差でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続く結果となった。
FP3は日本時間10月24日(土)26時30分から、公式予選は同30時から1時間に渡ってサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催される。セッションの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
