メルセデスのチーム代表トト・ウォルフは、ジョージ・ラッセルが2026年F1第19戦メキシコGP後に義務付けられていた取材対応を行わなかった事をめぐり、チームメイトの王座獲得を受けて「打ちひしがれていた」ためだと明かし、早々とサーキットを後にした事に理解を示した。
エルマノス・ロドリゲス・サーキットで現地時間11月1日(日)に行われた決勝では、アンドレア・キミ・アントネッリが3位表彰台を獲得し、20歳68日で史上最年少王者に輝いた。一方、ラッセルは6位に終わり、王座を逃した。
召喚にも応じず。取材欠席でメルセデスに罰金
ラッセルは今季、タイトル獲得の最有力候補として開幕を迎えた。だが、シーズンを通じてアントネッリに大きく遅れを取り、4戦を残してタイトル争いの決着を見届けることになった。
それでも、レース後にはいち早くアントネッリのもとを訪れて抱擁し、直接祝福した。ただ、その後は規則により義務付けられた取材対応を行わずにサーキットを後にした。
スチュワードはレース後、取材を欠席したとしてラッセルを召喚。だが、ラッセルが出頭することはなく、本人不在のまま裁定を下し、F1レギュレーション第B10.1.4e条への違反を認定。メルセデスに5,000ユーロ(約87万8,000円)の罰金を科した。
イギリスのモータースポーツ専門メディア『The Race』によると、ウォルフは「レース後、FIAの計量エリアでジョージに会った。当然ながら、彼はこの状況に深く打ちひしがれていた」と説明した。
「それでもキミのところへ行って祝福したのは、素晴らしいスポーツマンシップの表れだった。ジョージとは本当に長い付き合いだ。だから彼の姿を見たとき、レーシングドライバーにとって、これは壊滅的な瞬間なのだと思った」
今回の結果により、ラッセルはドライバーズ選手権でも2位から4位に後退。優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が2位に浮上し、2位表彰台に上がったルイス・ハミルトン(フェラーリ)もラッセルを上回る3位に浮上した。
ウォルフ、ラッセルに理解「残っていた方が驚き」
メキシコGPでラッセルは、2番グリッドから勝利を狙ったものの、1周目に6番手まで後退。アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)との接触を引き起こしたとして、10秒ペナルティも受けた。
ウォルフは、「今日のレースは、ある意味で彼の今シーズンを象徴していたのかもしれない」と語り、スタート時のデプロイメントが想定どおりに機能しなかったと振り返った。
「今日は彼が勝つべきレースだった。マシンには十分な速さがあった。それなのに、最初のストレートで我々が彼の足を引っ張ってしまった。エネルギーの供給が、我々の想定していた通りではなかったんだ」
「だから今は、彼の気持ちに強く寄り添っている。私自身も、受け止めることが非常に難しい状況を経験したことがある」
メディア対応を欠席したことについても、「サーキットを離れたことは十分に理解できる。むしろ、その場に残っていたとしたら、その方が私にとっては驚きだっただろう」と述べた。
2026年F1第19戦メキシコGP決勝では、4番グリッドからスタートしたアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が3位でフィニッシュし、史上最年少チャンピオンに輝いた。優勝はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)。0.799秒差の2位にルイス・ハミルトン(フェラーリ)が続く結果となった。
インテルラゴス・サーキットを舞台とする次戦サンパウロGPは、11月6日(金)のフリー走行1で幕を開ける。
