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    (CNN) 米航空宇宙局(NASA)の観測衛星「ニール・ゲーレルス・スウィフト」は米国時間4日早朝、大気圏に再突入し、炎に包まれて最期を迎える見通しだ。宇宙最大の爆発現象「ガンマ線バースト」を調べる目的で打ち上げられてから22年近い時が流れている。

    重さ約1.45トンの衛星は地球の分厚い大気を通過する際、大部分が燃え尽きるとみられている。ただ、NASAの予想では一部の破片が地上に落下するとみられる。

    NASAは2日の声明で、「地上の人に危害が及ぶリスクは低い。確率はおよそ2100分の1だ」と説明した。

    NASAはまた、スウィフトの破片が南緯20.6度~北緯20.6度の範囲、つまり赤道を挟んで南北2285キロの範囲のどこかに落下する可能性があると予想。この範囲には中南米の大部分やアフリカ中部、インド南部、東南アジア、オーストラリア北部に加え、広大な海洋も含まれる。

    スウィフト観測衛星はフロリダ州ケープカナベラル空軍基地から「デルタII」ロケットに搭載されて打ち上げられた=2004年11月20日/NASA
    スウィフト観測衛星はフロリダ州ケープカナベラル空軍基地から「デルタII」ロケットに搭載されて打ち上げられた=2004年11月20日/NASA

    スウィフトが地球へ最終落下する時間帯については、まだ正確には分かっていない。予測モデルには少なくとも数時間の誤差があるのが普通だ。非営利団体エアロスペース・コーポレーションは米東部時間4日午前5時19分(日本時間4日午後7時19分)ごろの再突入を予測し、前後に2時間の誤差を見込んだ。その後の米宇宙軍の予測では、米東部時間4日午前7時42分(日本時間4日午後9時42分)ごろ再突入する見通しで、同じく前後2時間の誤差を見込んでいる。

    リスクを伴う大気圏再突入

    米エアロスペース・コーポレーションによると、仮にスウィフトが今日打ち上げられるとすれば、運用終了時の処理計画について大幅に厳しい安全基準を満たす必要があるとみられる。エアロスペース・コーポレーションは連邦政府の資金助成を受ける研究開発機関。

    エアロスペース・コーポレーションの広報担当者によると、2019年に改定された現在の宇宙ごみ対策基準では、「制御されていない状態で大気圏に再突入する場合、死傷者が出る確率を1万分の1未満」に抑えることが義務づけられている。広報はメールで、ここでいう「死傷」とは「重傷や死亡」を指すと指摘した。

    NASAは前々から、スウィフトがいずれ予測不能な形で地球へ落下せざるを得ないことを認識していた。このため、今年7月に始まった大胆な救出ミッションにより、大気抵抗でかつての安定軌道から徐々に高度を落としていくスウィフトを捕らえ、押し上げる構想を描いた。

    成功していれば、スウィフトの運用寿命を10年以上延ばせる可能性もあったが、最終的にこの取り組みは失敗。スウィフトの高度は地球からわずか275キロまで低下し、正式に科学観測を終了した。

    NASAの発表資料では「この時点で、スウィフトはもう増大した大気抵抗の影響を補正できなくなり、セーフモードに移行した」とされている。

    NASAと共同でプロジェクトに取り組み、運用管制センターが置かれているペンシルベニア州立大学の研究チームは20日、スウィフトの機能を停止させる最後の指令を送信した。

    スウィフトの寿命を早めたのは、ここ数年の太陽活動の活発化だ。太陽は2024年、11年周期の活動のピークを迎えた。

    強力な太陽フレアやコロナ質量放出によって地球の大気が膨張し、スウィフトにかかる大気抵抗が増大。これを受けて研究者たちは、今秋に地球へ落下するとの予測を示した。

    米アリゾナ州に拠点を置くカタリスト・スペース・テクノロジーズは今年、スウィフトを安定させる最後の作戦をまとめ、わずか9カ月で救出ミッションの打ち上げにこぎ着けた。同社は「LINK」と呼ばれる宇宙機を急ピッチで開発。スウィフトを捕捉して安定軌道へ再び引き上げる狙いだったが、LINKは7月の打ち上げから数週間後、スウィフトに到達する前に宇宙空間で制御不能になり、ミッションは失敗に終わった。

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