わたしはずっと「もっとできるようになりたい」という思いしかなくて、ここまで進んできました。自分自身に満足することや、現状維持はよくないと思っているタイプなので、常に自分を鼓舞し、「まだだ、まだだ」と言い聞かせながら前に進んでいます。
そもそもわたしは不器用な人間で、胸を張って「これができます」と言えるものがないんです。積み重ねてきた経験と努力があるから、いまここに立っていられる。だからこそ、過去の自分に恥ずかしくないようにと、常に自分自身を鼓舞して生きています。
そうした思いをより強く感じたのは、LE SSERAFIMとしてデビューするときです。3度目のデビューだったので、“ただ何回もデビューしている人”にはなりたくなかったんですね。
1回目は日本で、2回目のIZ*ONEでは韓国に場所を変えてのデビューでした。でも、2回目と3回目では韓国という環境は変わらない。そうなると、自分が変わるしかありません。そういう意味で、すごく成長した姿でデビューしなければならない──という最も強い気持ちで臨んだのは、LE SSERAFIMのデビュー前でしたね。

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──「過去の自分に恥ずかしくないように」とのことですが、その「過去」の時間軸は、それこそ昨日よりも今日のほうが成長していたい、というくらい短いスパンなのでしょうか。
昔はそうだったかもしれないですね。もちろん、いまもストイックな部分はありつつも、人生はマラソンだと思っていて。いかに長く走れるのかが重要だと、最近は考えています。
いままで自分に厳しく鞭を打って走ってきたタイプだったんですけれど、それって体力が続かないし、“心の体力”もついていかない部分があるな──ということに気付けたんです。だから最近は、いまの自分を認めたり、自分を愛してあげたりするからこそ前に進めるんだな、と思うようになりました。
──それは自分のなかで、何かが違う段階に入ったような感じだったのですか。
LE SSERAFIMとして活動するようになってから、こういう考えをもつようになったのですが、なぜなんでしょうね……。もしかすると、「いま」という瞬間に意味をもたせすぎないようにしているのかもしれないですね。
いまだけを生きてしまうと、世界のスピードが本当に速すぎて、今日正しかったものが明日には間違いになっているかもしれない。いまは評価されなくても、1年後に評価される音楽や人がいるかもしれないし、いまは嫌われていても数年後にとても愛されているかもしれない。すごく長い目で見ないと何もかもわからないというか……。だから、「いま」だけにフォーカスしすぎるとブレてしまうと思ったんです。
例えば、すごく努力して生み出したものが思ったほど評価されなくても、努力した過程は消えません。昔は「昨日より今日だ」「もっともっと、いまはダメだ」みたいなことをずっと自分に言い聞かせていて、すごく「いま」を生きていた。結果が出ないと、その過程もなくなったような気持ちになっていたんですよね。
でも、いまは仮に結果が出なくても、自分が歩んでいる道はなくならない──。そう思いながら、少しでも長く走れるように自分と向き合うほうがいいと考えるようになりました。長く走れば走るほど、もっと遠いところまで行ける、ということでもあると思うので。スピードよりも距離を大事にしたほうがいいんじゃないかな、という考え方に変わりましたね。
