シーズン最終盤を控え、チームメイトの2倍を超えるポイントを獲得し、中団勢最上位となるドライバーズランキング9位につけているにもかかわらず、リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)は2027年のシートについて、現時点で何の保証も得られていないという。
リンブラッドの倍以上得点、それでも確約がない来季
ドライバーズランキングのトップ8をメルセデス、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルのドライバーが占める中、ローソンは今季ここまでの19戦中14戦で入賞を果たし、83ポイントを獲得して9位につけている。
ルーキーで11位につけるチームメイトのアーヴィッド・リンブラッドとの得点差は45ポイント。10位のピエール・ガスリー(アルピーヌ)に対しても41ポイントを築く独走状態であり、ローソンが中団最上位でシーズンを終える可能性は高い。
それでもチームは来季に向けて、ローソンに何らの保証も与えていないようだ。
ローソンはイギリスの衛星テレビ局『Sky Sports』に対し、「ベストを尽くしてる。毎週末、最大限の結果を出そうとね。メキシコでは全てを出し切った。現時点で[来年に向けては]何の保証もない」と明かした。
「厳しいスポーツだ。今は本当に、他に何と言えばいいのか分からない」
ローソンのシートを脅かすツォロフ、若手育成という論理
レーシング・ブルズは、2027年のレギュラードライバーを1人も正式に発表していない唯一のチームだが、リンブラッドについてはシートを失う可能性は低いと広くみられており、残留が有力視されている。
そのような状況下でローソンのシートを脅かしているのが、レッドブル育成ドライバーのニコラ・ツォロフだ。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
ガレージ内で走行に向けてバラクラバを整えるニコラ・ツォロフ(レーシング・ブルズ)、2026年10月30日(金) F1メキシコGPフリー走行(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)
19歳のブルガリア人ドライバーは、昨季のFIA-F3選手権でランキング2位を獲得。今年はFIA-F2選手権のルーキーシーズンながら、来季ハース入りが決定しているラファエル・カマラとタイトルを争っている。
さらに前戦メキシコGPではF1のフリー走行1回目(FP1)に初出走し、リンブラッドにわずか0.126秒差のラップタイムを記録した。
レーシング・ブルズの最高経営責任者(CEO)を務めるピーター・バイエルは、オーストリアの公共放送『ORF』に対し、「率直に言って、ツォロフの走りは素晴らしかった。初めてクルマに乗ったにもかかわらず、チームにも申し分なく溶け込んでいた。ドライバー選考という観点でも、見事なパフォーマンスを見せてくれた」と高く評価した。
一方、ローソンが自らの実力を証明するために可能な限りすべてのことをやってきたと思うかと問われると、「パドックでは、概ねそう見られている」としつつ、レッドブル・レーシングのための若手育成チームとして、新たな才能を継続的に輩出することもレーシング・ブルズの役割だと指摘した。
そのうえで、来季のドライバーラインナップに関する最終的な判断はチーム代表のアラン・パーメインが下すと説明。「彼が適切だと感じた時に決断する、というより発表することになるだろう」と述べ、具体的な発表時期は示さなかった。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
レーシング・ブルズのピーター・バイエルCEO、2026年9月10日(木) F1スペインGPメディアデー(マドリンク)
