日本時間11月9日(月)深夜2時にスタートが予定されている2026年F1第20戦サンパウロGPの決勝レース。ここでは、降格ペナルティ反映後のスターティンググリッド、予選結果からの変更点、そして予想されるタイヤ戦略と天候状況についてまとめる。
スターティンググリッド:最前列以外すべてが変動
パワーユニット(PU)交換に伴うグリッド降格ペナルティが7台に科されたことにより、最前列以外の全てのマシンのスタート位置が予選順位から変動した。
予選2番手のジョージ・ラッセル(メルセデス)は5グリッド降格、4番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)は10グリッド降格を受け、それぞれ7番手と14番手からスタートする。
11番手のルイス・ハミルトン(フェラーリ)、Q2での出走を見送った16番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、そして21番手のセルジオ・ペレス(キャデラック)は、累積グリッド数が15以上となったため、最後尾スタートが命じられた。
予選後には、14番手アーヴィッド・リンブラッド(レーシング・ブルズ)と22番手ガブリエル・ボルトレート(アウディ)が10グリッド降格を受けた。
フロントロウに並ぶのは、現役王者のランド・ノリス(マクラーレン)と、新王者のアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)。去就が依然として不透明なリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)、そしてレーゲンマイスターと称されるニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)が2列目に続く。
以下、各ドライバーの予選結果からの変動も併せて正式スターティンググリッドを記す。
Pos
No
Driver
Team
Qualifying
1
1
L.ノリス
マクラーレン・メルセデス
1(-)
2
12
A.K.アントネッリ
メルセデス
3(+1)
3
30
L.ローソン
レーシングブルズ・RBPT
5(+2)
4
27
N.ヒュルケンベルグ
アウディ
6(+2)
5
6
I.ハジャー
レッドブル
7(+2)
6
87
O.ベアマン
ハース・フェラーリ
8(+2)
7
63
G.ラッセル
メルセデス
2(-5)
8
14
F.アロンソ
アストンマーティン・ホンダ
9(+1)
9
23
A.アルボン
ウィリアムズ・メルセデス
10(+1)
10
81
O.ピアストリ
マクラーレン・メルセデス
12(+2)
11
51
R.カマラ
ハース・フェラーリ
13(+2)
12
55
C.サインツ
ウィリアムズ・メルセデス
15(+3)
13
43
F.コラピント
アルピーヌ・メルセデス
17(+4)
14
16
C.ルクレール
フェラーリ
4(-10)
15
10
P.ガスリー
アルピーヌ・メルセデス
18(+3)
16
18
L.ストロール
アストンマーティン・ホンダ
19(+3)
17
77
V.ボッタス
キャデラック・フェラーリ
20(+3)
18
41
A.リンブラッド
レーシングブルズ・RBPT
14(-4)
19
5
G.ボルトレート
アウディ
22(+3)
20
44
L.ハミルトン
フェラーリ
11(-9)
21
3
M.フェルスタッペン
レッドブル
16(-5)
22
11
S.ペレス
キャデラック・フェラーリ
21(-1)
レースの模様はフジテレビNEXTおよびFODで完全生配信・生中継される。
タイヤ戦略:ソフトとミディアムが主役か
土曜日に行われた予選は、Q1からQ3までのすべてのセッションがウエットコンディションで行われた。Q1開始直前にインテルラゴス・サーキットに豪雨が到来したためだ。
日曜日のサンパウロ市の天気がどうなるかはひとまず脇に置いて、まずはドライレースとなった場合の戦略を整理したい。
ピレリの最新のシミュレーションによれば、「ソフトタイヤを2セット、ミディアムを1セット使う2ストップ戦略が最速」と見積もられている。この戦略は、ハードを含めた3種類のコンパウンドをすべて使用する戦略と比べて、約3秒のアドバンテージがあるとされる。
1ストップ戦略の可能性はないのか?
当初は1ストップ戦略の可能性も検討されていたが、フリー走行2回目(FP2)のロングランでは、タイヤの摩耗が予想よりも大きく、スティントが進むにつれてパフォーマンスの低下も大きくなることが判明した。
そのため、1ストップ戦略は競争力の面で大きく劣ると考えられており、2ストップ戦略と比較して推定レースタイムは約10秒遅くなるという。
ただし、2ストップ戦略を成功させるには、コース上で1ストッパー勢をオーバーテイクしなければならない。だが、各チームのエネルギーマネジメント戦略が似通っていることを背景に、ターン12から始まる上り坂のロングストレートで他車をかわすのは決して容易ではないとみられている。
ハードタイヤの出番はないのか?
土曜日のFP3は気温31.2~33℃、雨に見舞われた予選も20.2~21.3℃。各チームがロングランに取り組んだFP2も25.3~33.4℃で推移したが、日曜日のレース時間帯の最高気温は20℃を大きく下回ると予想されている。
さらに、土曜日の豪雨により路面のラバーがすべて洗い流されたため、路面自体のグリップも低下している。そのため、より高いグリップ力を発揮し、作動温度に達するまでの時間も短いソフト寄りのコンパウンドが、さらに有利になる可能性がある。
セーフティーカー(SC)の導入などによってレースが中立化される可能性を考えても、ハードは敬遠される可能性が高い。
つまり、ドライレースの場合、ミディアムとソフトをどの順番で使うかという一点のみが焦点となりそうだ。ただし、レースの鍵をより大きく握っているのは天候だ。
気象予報:気温14℃まで低下、雨と寒さが鍵に
Courtesy Of McLaren
豪雨に見舞われた2026年F1サンパウロGPでインテルラゴス・サーキットを走行するマクラーレン-2026年11月7日
ドライバーやチーム関係者がこぞって口にするように、日曜日のサンパウロ市は再び雨となる可能性があり、雨用タイヤが活躍する可能性は残っている。ただし、土曜日のような光景がレース中ずっと続くとは限らない。
11月8日(日)の決勝日は、曇り空のもと、弱い雨や霧雨が降る可能性がある。レースは現地時間14時に開始される予定となっている。
ブラジル国立気象研究所(INMET)は、午前中に所により雨、午後は厚い雲に覆われて霧雨になると予報。サンパウロ市気候緊急事態管理センター(CGE)も、前線の通過に伴う雨が午後から夜にかけて次第に弱まるとみている。
最高気温はCGEの予報で20℃。ただし、レースが行われる午後は寒気の流入によって14℃近くまで低下する見込みだ。
前日のような激しい雨が続く予想ではなく、たとえスタート時にウエットだったとしても、チェッカーフラッグに向けて路面が乾いていく可能性がある。インターミディエイトとスリックタイヤの選択、切り替えのタイミングが鍵を握ることになるかもしれない。
なお、INMETはサンパウロを含む地域に雷雨と気温低下に関する黄色警報を発表しており、各チームのストラテジストは急な天候変化に引き続き注意を払うことになりそうだ。
