2026年9月
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    日経平均の天井は9時40分だった そこから大引けまで下げ続けた一日を時刻で追う

    今日の東京株式市場は、朝の見立てとほぼ逆の方向に動きました。前の日のアメリカ市場ではニューヨークダウが272ドル安、ナスダックが84ポイント安と下げるなかで、フィラデルフィア半導体株指数だけは203.96上げて1万2,621ちょうどで終わっています。アメリカ政府がアップルに対して中国製の半導体メモリーを買わないでほしいという考えを伝えたと報じられ、マイクロン・テクノロジーやサンディスクといったメモリーの会社が強い値動きをしていました。証券会社の朝のコメントにも「半導体やAI関連株の押し目狙いのスタンスに」と書かれています。ところが大引けの日経平均株価は6万7,460円73銭。前の日から1,759円52銭安、率にして2.54パーセントの下げでした。

    この動画では、その一日を値段ではなく時刻で追いかけます。売買代金の上位と主要業種から27銘柄を選んで、高値と安値がそれぞれ何時何分についたのかを並べました。すると、下げて終わった14銘柄のうち13銘柄が9時台に高値をつけていて、上げて終わった13銘柄のうち11銘柄は9時00分ちょうど、つまり寄り付きが一日の安値でした。取引時間は前場と後場を合わせて330分ありますが、そのうち最初の45分で、27銘柄中25銘柄の上限か下限が確定していたことになります。日経平均そのものも同じ形でした。日本経済新聞社の公表値では、今日の高値は9時40分の6万9,093円20銭で、前の日の終値6万9,220円25銭を一度も上回っていません。安値は15時07分の6万7,368円96銭でした。

    もうひとつ見るのがVWAP、出来高加重平均価格です。その日に成立した売買代金を出来高で割った値段で、今日その銘柄に触れた人全体の平均の約定単価にあたります。キオクシアの今日のVWAPは5万9,560円89銭でした。終値は5万7,150円ですから、平均より2,410円89銭下、率にして4.05パーセント下で一日が終わったことになります。同社の今日の約定回数は22万2,574回、1秒あたり11.24回です。そして下げて終わった14銘柄は、1銘柄の例外もなく終値がVWAPを下回っていました。

    面白いのは例外のほうです。古河電気工業は終値4,368円、前日比プラス1.63パーセントで上げて終わった銘柄ですが、今日のVWAPは4,471円79銭で、終値はそれを2.32パーセント下回りました。朝の9時44分に4,632円まで買われて、そこから引けにかけて下げたためです。同じことが川崎汽船と三菱UFJフィナンシャル・グループにも起きています。株が上がったことと、その日にその株を買った人が勝ったことは、別のことでした。前日比という数字は、前の日の終値と今日の終値という2つの点しか見ていません。

    時刻の並びには、9時台のほかにもうひとつ集まっている場所がありました。お昼です。フジクラが12時31分、太陽誘電が12時33分、キオクシアとディスコが12時34分に安値をつけ、その同じ時間帯に武田薬品工業が12時30分、日本郵船とトヨタ自動車が12時36分、日本製鉄が12時39分に高値をつけています。この日、財務省は5年利付国債(第187回)の入札を行っていて、応募額7兆9,509億円に対し募入決定額は1兆9,149億円、応札倍率は4.15倍、募入平均価格100円16銭と募入最低価格100円14銭の差であるテールはわずか2銭でした。金利が下がる方向の結果が出た時刻と、株が底を打った時刻は重なっています。ただし12時30分は後場の取引が始まる時刻でもあるため、どちらが理由かは動画の中でも断定していません。

    背景には金利があります。ーセントです。8月末に締め切られる2027年度予算の概算要求では上限が設けられない方針が示され、防衛省は過去最大規模で調整に入ったと報じられています。一方で中東はアメリカとイランの60日間の交渉期限が過ぎ、WTI原油は85.33ドルまで上昇。ホルムズ海峡の封鎖と紅海での戦闘で海上輸送網が混乱し、デンマークのマースクが13日に上方修正したことも重なって、東証33業種の上昇率トップは海運業のプラス3.64パーセントでした。33業種のうち14業種は上がっており、全部が下がった日ではありません。それでも日経平均が2.54パーセント下げたのは、アドバンテスト1社で463円11銭、東京エレクトロンで372円85銭というように、ウエートの大きい上位8銘柄だけで下げ幅の72.4パーセントを説明できてしまうからです。

    最後に、値動きの激しい相場で自分の立ち位置をどう決めるかを、今日の数字から考えます。キオクシアの8月3日からの11営業日の変化率を絶対値で足すと62.96パーセントですが、実際に残ったのはプラス16.25パーセントでした。動いた量に対して、残る量は小さい。だからこそ、変えられないもの(金利・財政・中東・指数の作り方)と、変えられるもの(金額・回数・時刻・見る場所)を分けて考えたい、という回です。「あの日買っていれば」を計算しても、あの日の自分はその先を知りません。ぜひ最後までご覧ください。

    📌 取り上げた銘柄(28銘柄)
    キオクシアホールディングス(285A) / 太陽誘電(6976) / 村田製作所(6981) / 東京エレクトロン(8035) / アドバンテスト(6857) / ディスコ(6146) / SCREENホールディングス(7735) / イビデン(4062) / フジクラ(5803) / 古河電気工業(5801) / ソフトバンクグループ(9984) / ファーストリテイリング(9983) / TDK(6762) / リクルートホールディングス(6098) / 日立製作所(6501) / 信越化
    キオクシアホールディングス(285A) / 太陽誘電(6976) / 村田製作所(6981) / 東京エレクトロン(8035) / アドバンテスト(6857) / ディスコ(6146) / SCREENホールディングス(7735) / イビデン(4062) / フジクラ(5803) / 古河電気工業(5801) / ソフトバンクグループ(9984) / ファーストリテイリング(9983) / TDK(6762) / リクルートホールディングス(6098) / 日立製作所(6501) / 信越化学工業(4063) / 日本郵船(9101) / 商船三井(9104) / 川崎汽船(9107) / INPEX(1605) / ENEOS(5020) / 日本製鉄(5401) / JFEホールディングス(5411) / 武田薬品工業(4502) / アステラス製薬(4503) / トヨタ自動車(7203) / 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) / デンソー(6902)

    ⚠️ 投資は自己責任でお願いします。本動画は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は公表資料と当日の市場データをもとに集計した参考値です。ご自身でもご確認ください。

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    6件のコメント

    1. VWAPを初めて知りました。使い方がまだ分かりませんが、勉強させて頂きます。今日の値動きは、あれよあれよと言った感じでした。寄り付きから調子よく上げていたのですが、途中からするすると下げてしまいました。今は、信用は全て手仕舞っているので、高見の見物と言ったところです。『現物に追証無し』、時間を味方にのんびり構えています。夜にぐっすりどころか、昼寝もばっちりです。アハハ

    2. まあ全部下げたわけではない…のはそうでしょうが、全銘柄で上げ1600対下げ2360なんで下落相場でしょう。
      あの2024/8/5ですら確か数百銘柄は上げてたはずですので。

    3. 相場が荒れると風説の流布は大手を振って跋扈するでな。個別企業の虚偽情報は完全に違法だけれども、メディア駆使した相場観の流布に違法性など問われることなどないんでな。